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2012/07/17

「スイス」という思想~スイス・クオリティ

3連休は、硬いスイスの話題を外していたのだが、また再開(⌒∇⌒)

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写真は、スイス製のハンカチーフ。

上のラベルを頑張って読んでほしい。小さな字で、「メイド イン スイスランド」と書かれているだろう。

この紋様がスイス特有なのかどうかは知らないが、スイスにも染色産業があるのだろう。



実は、スイスのプロダクツ~多くは建築関係~を見て回る中で「スイス・クオリティ」という言葉が良く出た。これは、一般のヨーロッパ製よりレベルの高い製品を意味する。お土産を買う場合にも、スイス・クオリティが前面に出る。

たとえばスイスのものづくりと言えば、時計が有名だ。かつてオメガなどスイスの精密機械会社が世界を席巻した。しかし、そこに日本製のセイコーが入り込み、さらにクオーツ時計などの登場によって時間の正確さでは差別化できなくなっている。

が、それでもスイス時計と言えば、今もブランドだ。主に高級時計の代名詞。もっとも、現地では奇抜な色合いやデザインの比較的安い時計もよく見かけて、そうした路線も築いているらしい。いずれにしても、時計もスイス・クオリティを保っているのである。

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こちらは、スイスの製材会社を訪ねた時に見かけたもの。
その木目の細かさや芯去り材・節なしであることに注目してほしい。

この会社に日本人が訪問したのは初めてだそうである。
そこでは「日本へようこそ」という張り紙が……。




というようなことはおいといて、この会社は、もともと幅広く製材をしていたのだが、現在は窓枠の材料専門の製材に特化したそうだ。窓枠というのは、木製サッシのことである。

欧米では当たり前である木製サッシだが、日本では一向に普及しない。それは、サッシは雨風が入るといけないので材料の狂いが怖いが、日本では完全にクリアできないからだ。

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これは、工場事務所の窓。

う~ん、「いちいち、オシャレ」だ。








もちろん欧米でもサッシ用の木材は品質にこだわる。

この会社は、徹底的に品質にこだわっているわけだ。全部が無垢ではなくて、フィンガージョイントや集成加工もしていたが、いずれも品質勝負だ。

これが「スイス・クオリティ」なのだそうだ。ユーロ基準以上の品質を追求しているのである。こうしたレベルの素材となると、林業も品質で勝負しなくてはならない。

ここに、スイスの近自然森づくり=生産量が少なく、量を出せなくても利益を出せるビジネスモデルがある。やっぱり高品質は高価格、なのだ。

当然、製品の価格も高くなる。実は、スイスの物価はかなり高い。円高が進行しているにもかかわらず、日本の物価より高く感じた。不動産など、日本の2倍感覚。田舎の中古物件が軽く1億円を越える。マンションもオクションが珍しくない。賃貸物件も、郊外の村で月20万円近くする。

高くてもよいものを」というのが、スイス国民の通常感覚だという。もちろん、すべてそんな値段だと低所得者層は手が出ないだろうが、国土・人口とも小さなスイスは、量や低価格で勝負しないのだ。
同時に、あまり宣伝して広く売るつもりもないらしい。なぜなら量産できないから。

目立たず、でも高品質のものを造り、、わかる人にだけ高く売る。

……こんな経済戦略が見え隠れする。

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コメント

製材品の写真ですが、一瞬木材に見えませんでした。(^^;

だって、こんな状態の材を見たことなかったんだもーん。

きめ細やかなバームクーヘン……とか。
齧りたくなるかも。

ギクッ。
一瞬美味しそうに見えたのがばれましたかね?

子細に見ると、わずかな木目の揺らぎがよろしいですなあ。本当のお菓子みたい。スイス・クオリティの秘密は、「美味しそうに見える」ことであった……とか。

吉野杉だと、結構直線的で、幾何学模様みたいに見える。

材木の写真の右半分の集成材(といっていいのでしょうか)、日本で3か所で作っているJパネルを思い出しました。
Jパネルで作ってある、造作品、ベンチ、天板、棚などを見たことがあるのですが、断面が面白くてデザイン的にもgoodって思ったりしました。

スギヒノキの最近の辺材はチョー混んだ目になっているのも多いですよね。この前、茶托(コースター)を作ったときにそう
思いました。

書き忘れましたが、スイス・クオリティと言っても、日本のような無垢信仰はないし、役物みたいな見た目ばかりでもない。
日本の木の辺材で、これほど分厚くとれたらいいですけどね。ヨーロッパは白木の強みでしょうか。

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