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2012/08/09

TPPよりFIT?

出版社の人と最近の森林林業関係の話題を話し合った。

雑談である。が、今後の出版の方向性を考える意味もある。編集者は、基本的にこの業界の素人だから、一般人が何に関心を示すかの指標にもなる。

で、出されたのがTPP。なんだっけ、環太平洋経済連携協定……もう、忘れてしまっている。最近は、多少は野田総理が前向き発言をしたとかで取り上げられた気もするが、ほとんど政治課題にも上がっていないような気がする。

しかし、TPPは少なくても林業界にとってはほとんど関係ない世界である。だいたい関税のかかっている木材商品が少ない。
で、「今問題なのはTPPよりFITでしょ」と返事した。

FITとは、再生可能エネルギー全量固定価格買い取り制度である。

木質バイオマスの買い取り価格が異常に高い。とくに未利用材(林地残材)の価格が、業者の希望価格より高く設定されている。最近の木材価格の下落で、もはやC材やB材どころか、A材よりも高くある可能性だってある。つまり建材に回すよりチップにして燃やしてしまった方が儲かる、というわけだ。

そう思っていたら、2012年度経済財政白書に「買取り価格の妥当性の検証が必要だ」 と記されている、という報道を目にした。

え、え、え。7月にスタートしたばかりなのに、なんと政府の白書に疑問符がつけられたのだ。それもバイオマスだけではない。ソーラーや風力だって高すぎるという。

ドイツのFITは、あまりに高く設定しすぎて、このほど破綻?したと伝えられる。その価格とは、風力発電が約11円。ところが日本が決めた価格は22円。太陽光発電の価格は、ドイツはメガソーラー21.5円、家庭用は29円と分けている。ところが日本では分離せず、40円 (消費税込みで42円)。
そして木質バイオマスは、日本が32円ほどに対して9円である。

これは、やっぱりわざとFITを破綻に追い込んで、最後は原発に戻そうとする陰謀か?

と思っていたら、今晩のテレビのニュースでは、アメリカで日本がTPPに加盟することに反対する報告書が出たという……。TPPはアメリカの陰謀だという主張はどうなった。

どんどん混沌としてくるなあ。

最近疲れ気味で思考力が停滞気味なのだが、間違ってもTPPやFITに関する本は書かないよ。

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政策・行政関係」カテゴリの記事

コメント

木質バイオマスの買い取りについてですが、薪などの暖房目的に使うなら大変効率がいいらしいですが、その辺の使い分けは全く考慮に入れられてないんでしょうか?

薪に限らず、暖房は熱利用ですからね。FITで扱うのは、発電ですから。

発電では、木質の持つエネルギー量の2割くらいしか利用できないのと違うかなあ。熱なら6割~8割はいける。

なるほど。原発がないと日本の木はそういう無駄な使われ方をするんだぞという、原発推進派には有利な流れになってしまってますね。
このFITのやり方はそう長くは続かないだろうと見られているようですが、その落ち着く先がうやむやな原発推進にならないようにしたいですね。
でも原発は将来なくしたいし、森林は大事にしたいってみんな思ってるはずです。だったらその両方を叶えるために国民一人一人がどうすべきかをとことん考え、議論する場をつくることが今一番大事な事でしょうか。

もっと真剣に考えないとあとで痛い目に遭うような話ですね。政府のやり方でそれに乗ってやるとはじめは、良いのだが、あとで梯子をはずされると言うような感じです。

みんな、走り出した列車に乗り遅れないように飛び乗り、知らないところへ連れて行く方法ですね。

地元でも林地残材を燃料に発電をする計画をしていますが、燃やすだけというのに抵抗を感じます。

もっと、付加価値を付けて利幅を稼ぎ、他の素材から奪われたシェアを取り戻すことに力を入れるべきなのでは・・・。と思うのは私だけでしょうか?

エネルギーは大切ですが、エネルギーコストの掛かっていない素材を色々使った方が、最終的な効率は良いように思えます。「バイオマス」という耳触りの良い言葉に踊らされているようです。

コージェネで電気も熱も利用すればいいのでは?

FITは、普及して効率が上がると徐々に価格を下げるというのが趣旨だけど、こんなに高く設定したら誰も努力して効率を上げてコストを下げようと思わないでしょう。
でも、電気料金があまりに高くなったら、不満が爆発して原発へ……という流れをつくろうとしているのか?

コジェネが一番正しいのですが、日本は熱利用の意識が低すぎる。発電に対する全量買取ではなく、エネルギーの買取にすべきなんだろうなあ。計算がものすごく大変だけど。

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