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森と林業と動物の本

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2012/10/30

ドングリ材の話


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東京の夜は、ワイスワイスのドングリ材家具の話。宮崎の諸塚村のクヌギやコナラの材を使っての家具づくりを行っている。
写真は、熱弁をふるうデザイナーの小泉誠さん。

ミズナラやタモ、ブナなどの広葉樹材が希少化するなか、山で太るコナラやコナラこそ、これからの木工材料になる
…。10年前ほどから主張してきたが、それが実現し始めたのだ。

まあ、現実には、そんな簡単じゃないことはわかった(笑)。

でも挑戦しないと、何も始まらないよ。

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木製品・木造建築」カテゴリの記事

コメント

私が学んだ某木工塾では、ミズナラに混ざってコナラもあったようなので、少々木目と色が悪いものの、使える!と私も思っていたのですが、広島に帰ってから地元の人に聞くと、コナラも含めて広葉樹材は狂うとの悪評が多いです。昔の家にはクリもケヤキもサクラも使っていることを考えると、素性のいい木は既に伐られてしまっているのではないかと思います。100年生くらいでは広葉樹は暴れる、と言う方もいます。暖かい地方だから生長が良すぎるのかもしれません。近くに家具の産地があるのに、さみしい事です。
池などに数年浸けられれば大人しくなる材もあるかもしれませんが、素性の良い、高樹齢の広葉樹をどうやって育てて残していくかが課題だと思っています。

コナラやクヌギの材が悪いわけではありません。
また収縮や反りは、ほかの木でも起こります。

ただ、用材になるよう育てていないから、曲がりや虫食いが多いようです。ケヤキだって10年くらい寝かさないと木工に使えないという職人もいますからね。

そうですか。曲がり(≒暴れるではありますが)と虫食いしか話を聞きませんか。
ケヤキは辺材が腐るまで山で寝かした方がいいというのは、こちらでも聞きます。クヌギはすぐ腐るので山で寝かすわけにはいかないでしょうけど。当然、こちらの年配の大工さんなども広葉樹を使うには10年20年は寝かすとおっしゃいます。それでも足りないかもしれない。
その中でも、僅かながら大人しい木がある一方で、今の年配の大工さんが使ってきた多くの広葉樹は、製材する端から割れたり、するめのように反ってしまって板や柱にならないようです。年輪幅が広すぎる。ケヤキならバカケヤキと呼ばれています。50年生くらいでは成長応力が強くて、特に製材困難だと聞きます。
長野で世話になった建具屋では、板にして1~5年寝かして使いこなしていたので、板に製材出来ないのは寝かす期間の長さを考えると辛いところです。
この地域では、現状では針葉樹より扱いにくい広葉樹を家具や建具に使う習慣が無い上、この地域の職人が広葉樹を使いこなせなくなっているのでしょうけど、結局いい木は伐ってしまっている上、おっしゃる様に、わざわざ用材として育てないからという事でしょうね。
とにかく、悪評は消したいです。

これらの木々を扱う技術が確立されていない&普及していない問題もありますが、それこそ人工乾燥も含めて解決すべきでしょうね。ヨーロッパでは、多様な広葉樹材を扱っているのだから。

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