映画『人生、いろどり』
突然、映画『人生、いろどり』を朝から見に行く。
なぜなら、上映が明日までと知ったからである。しかも、上映は朝の1回だけ。無理しても、朝から出かけたのだ。
では、この映画を見たいと思っていたのか?
ノーである(笑)。とくに興味はなかった。が、昨日、突如見に行くことにしたのだ。
そもそも、この映画の内容はご存じだろうか?
徳島県上勝町で展開された葉っぱビジネス、「いろどり」を描いたものだ。いわゆるツマモノと呼ぶ、料理に添える季節の葉や花などを扱う事業である。これは、当時農協職員だった横石氏(現在、株式会社いろどり社長)が悪戦苦闘の末に、中山間地にツマモノ産業を根付かせた実話を元にしている。私も、以前取材に訪れたことがある。
と言っても、懐かしいからとかいう理由で鑑賞しようと思ったわけではない。今、書くのに悩んでいる記事のヒントを得られないかという魂胆であった。葉っぱビジネスという、新たな事業を展開する際の苦闘を描いていれば、なんか参考になるかもしれない。
最初、シネコンの、この映画を上映する7番ホールに入ったときは、私一人だった。予想通りである(^o^)。こりゃ、脚を前の座席にかけて、携帯も電源切らずに見られるぞ、と思った(発想が貧困か)。
が、始まる直前にぞろぞろ入ってきて、結局20人くらいはいたかな。しょうがないので行儀よく見ました。
映画としては、老いた女3人の友情物語として描いており、ほのぼのしているが、全体としては過疎の山村の辛さが染みてくる。いくら最後は成功すると言っても、私には暗く感じた。
肝心のツマモノ事業も、単にひらめいて、努力して大きくしました、という程度にしか描かれていない。
現実とは違うが、かといってハジけたエンターテイメントでもない。どうも作り手の視線が、山村の外から眺めているような気がする。
ただ、主人公の夫は、金を作るためにアルバイトで林業をしているシーンがあった。そうか、林業とは日銭稼ぎの仕事として山村にあるのか。……こんなところに感心している私の視点は、あきらかにいびつだ(微笑)。
記事の参考になったかと言われると……いや、これから考えますわ。
« 製紙会社ビルの屋上 | トップページ | 内装材が普及しない理由 »
「書評・番組評・反響」カテゴリの記事
- 盗伐問題の記事に思う(2025.02.03)
- 『敵』と『モリのいる場所』から描く晩年(2025.01.25)
- 「関口宏のこの先どうなる?」で林業特集(2025.01.19)
- ブックファースト新宿の「名著百選」(2024.11.12)
- 朝ドラで気づく土倉家の物語(2024.10.23)
コメント