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森と林業の本

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2012/10/22

「“森から変える日本”委員会」って?

林業関係の情報をチェックしている人なら、今度民主党に「森から変える日本」委員会が結成されたことを聞き及んでいるかもしれない。すでに、ごく一部で(笑)、話題になっている。

これは民主党が、森林・林業調査会を作って、その外部委員会として作られたもの。この調査会に関しては、私もすでに紹介している。今回は、民主党議員との合同の会合である。

http://ikoma.cocolog-nifty.com/moritoinaka/2012/03/post-b9db.html

http://ikoma.cocolog-nifty.com/moritoinaka/2012/03/post-eb2e.html

で、なぜか私に「森から変える日本」委員会の委員にならないかというお誘いがあって、気軽にいいですよ、と返事したままになっていたのだが、先日招集があり、私は行きたくないとごねたのだが、女王様の命令で行ってきたというわけだ(~_~;)。

具体的に、この委員会が何をするのかは、別途調べてほしい。一応、委員長は養老孟司氏で、目的は、「日本の森林全体についてのグランドデザイン」。

そして需要サイドから見た国産材の安定供給・流通体制のあり方や、国有林の能力を最大限活用した山村活性化への貢献のあり方について、調査と提言をする……ということになっている。単に意見をいうだけでなく、ワーキンググループが全国を調査することになっている。私は、どうせなら調査側に入りたかったのだが……。

メンバーは、藤森隆郎氏(元森林総研)のような専門家もいれば、作家の池澤夏樹氏のような素人もいる。私は、……中間かな。

第一回目だから、全員が自己紹介程度の発言をしてきた。

相変わらず、「私は日本唯一の森林ジャーナリストだ」と宣言? したうえに、著作には『森林からのニッポン再生』という本があり、今回の委員会の名前に似ているが、私の方が先だ、と宣伝しておいた(^-^)。

ついでに、森林林業再生プランによって、日本の山はよくなるどころか材価が暴落して、禿山が増えていることを指摘、現場では怨嗟の声が上がっている……と発言した。すると、議員側からはうなづく顔が多かった。議員だってわかってるのね。

ともあれ、問題は、森林・林業再生プランによって日本の森をどうしたいのかグランドデザインがないことだ。そのため目先の利益を得るテクニックに走ってしまっている。
だから、日本の国土にとっての森林と林業がどうあるべきかというグランドデザインをつくることで、プランの軌道修正することに多少ともお手伝いできれば幸いだ。

ただ……委員会は、来年6月までに提言書をまとめる予定だが、その前に総選挙があるだろうなあ。そして選挙が終われば民主党は与党でいられる確率は低いよなあ……。

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政策・行政関係」カテゴリの記事

コメント

どうして女王様とやらの指示どおりにされたのですか(`ε´)田中さんがそんな方とは思いませんでした!まぁ、気持ちが分からないでもありませんが…あの人のことですから…

だってえ……。。アヤちゃんに「行きなさい」と言われたら、反論できないじゃないですか(笑)。まあ、彼女がフォーラム出るのを強硬に後押ししたし手前もあるし(^^;)。

田中さんの委員就任!これは期待ですね!!(^^)
田中さんの林業から田舎暮らしなどにもとどまらない、広い見識が
霞ヶ関や国会に伝われば・・・いいですね~
・・・民主党が来年もあればですが・・・(^^;)(爆)

 そういえば、中日新聞で今日、こんな記事が・・・
 *重要な水源地 国で守れ 外国人の森林買収増加
http://www.chunichi.co.jp/article/living/life/CK2012102902000119.html
 中日新聞の東京版「東京新聞」の伊東治子記者が書いたようですが、
記事の後半に「東京財団」の吉原祥子研究員にコメントを求めているので
まあ、内容は予想通りですが・・・(^^;)

 でも、面白いのは、ネット記事のタイトルは「国で守れ」となっているけど
中日新聞本紙では、「重要な森林を条例で守れ」が一番でかく書かれ、
その上に「外国人の水源林買収 増加」と黒背景に白地で目立つように
サブタイトルが書かれています。(このへんの違いが何故起っているのか
それとも意味があるのか・・・はてさて)

 正直、こうした「外国人怖い」を煽っている記事が相変わらずなので、
マスコミの見識を疑いますが、こうした問題も委員会では話されるのかは
判りませんが、外国人嫌いな某都知事の新党などもあり、最近は
気になって仕方がありません・・・(^^;) 

私は、末端ですから。それより民主党の存在が……(笑)。

「外資が森を」話は、本日更新のとおり。またぞろ盛り上がっているような気配。でも、この委員会のテーマは、「森林・林業再生プラン」の手直し、もとい後押しのようです。

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