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森と林業と動物の本

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2012/11/01

「カンバシ」…て?

岡山県西粟倉村より届いた、「カンバシ」。

カンバシって何? と思うのは私も同じである。まあ、見た目は割り箸セット。

2



割り箸は、当然、西粟倉村産。FSC認証材を使って作っているものだ。種類としては、利久箸。そうか、高級割り箸も作っていたのか。

それが10膳セットになっているのだが、ここで注目すべきは、箸袋だ。

そう、三角形をして、ちょうどスギの樹冠をイメージできるようにしている。ありそうでなかったデザインだ。



が、このセットの意味は、単なるデザインではなかった。まず、名前の意味からして、間伐材の割り箸なのだが、この杉林仕立の中から箸を1膳2膳と抜き取ると、それが間伐しているように見えるというう寸法。なかなか、オシャレじゃないか。環境教育にも使えるかな?

それだけではない。この箸袋、なんと和紙なのだ。ミツマタ製だという。

ミツマタは、以前にも触れたが、スギやヒノキの人工林の林床によく生える低木だ。だから、林業地の副産物として、和紙材料の産地にもなっていたのだ。

そんな意味も表していると言う。

そして、そして。この割り箸セットの台紙を組み立てると……。

6


じゃーん。このようになるのであった(笑)。箸ホルダーだったのか。

う~ん。凝ってる。凝りすぎかもしれない(~_~;)。

いっそ、西粟倉村産のスギは、これから「凝り杉」と名付けるといい(^^;)\(-_-メ;)。

これで、1280円だそうである。4000セット限定発売。販売元は、森意識PのミツマタPだそうである。Pは、プロジェクトの意かな。

こうしたものは、ノベルティとか、環境教育素材として売るべきなのかな。

なんだか、割り箸の世界は、ビジネス・アイデアを競う分野になってきたようだ。これまで寝たようだった林業界の一角に、外部から参入しやすい風穴が開いたかのよう。

どうだろう、これを持って、また林野庁長官室に殴り込み…じゃない、表敬訪問させていただくというのは。もちろん農林水産事務次官室でもよい。ああ、大臣室だっていいんだが。

林業を振興したいと、業界関係者以外の人も、アイデアを凝らして努力しているんだ、ということを知らしめたい。こんな業界、ほかにないんだよ…。

ちょっとだけ注文を付ける。もう少しわかりやすい組立方を記してほしい。予備知識がないとわからないだろうし、ちょっと迷ったぞ。
それに、この割り箸セットの意味、つまり杉林の間伐に見立てていることや、ミツマタ製和紙の箸袋を使う意義もわかりやすく説明した一文がほしいなあ。林業とミツマタの関係とかも、一般人にはわかりにくいだろう。

一応、検索してみると、プレスリリース発見。http://ja.scribd.com/doc/111178805/%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%AA%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%80%80%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%90%E3%82%B7%E3%81%AE%E3%81%94%E6%A1%88%E5%86%85



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割り箸」カテゴリの記事

コメント

なんとか、私もこういうアイデアを出していきたいです。

強烈なインパクトをいだいてもらうか、
何かの時の思いを起こしてもらえるとか、
いつも木にかけてもらえるとか・・・・。

しかも楽しく!
作る側も、使う側も、そこに付加価値があると思ったりします。

なんたって楽しいですよね。
別に、こんな商品で割り箸の需要がすぐ増えるわけではないけれど、楽しさが伝われば、それが回り回って割り箸の良さが広がるといをものです。
林業関係者は、すぐ量を考えるけど、小さなグッズをバカにしてはいけないなあ。これこそ、質の追求です。

私は、訴求力を重視しています。
最終商品、最終製品であれば、販売するときに説明ができます。そして、住宅よりも多くの方が購入して持ち帰って、「自分のもの」として大事にするし、誰かにプレゼントする購入も期待できる。
ということで、ラッピング技術、デザインも大事にしたいところです。

DIYに展開できれば、自分で作って楽しむという人も出てくる。このあたりが、組手什とかかなあ。
チェーンソーアートもコアな方がヤルだろうし。
薪もその類。

様々なシーンに木材が使われて、しかもいいものだという話が広がっていく。
そして、そういう状況がもっと広まって、構造材や内装に木々が使われるのが当たり前になっていく・・・。

桜とかミズナラとか、タモとかセンとかが安定供給されにくくなっているのが気になりますが、スギヒノキだけでなく、広葉樹も様々なシーンに登場して・・・・。つまり、生活そのものと広葉樹を含む木の関わりが拡大していくことがスギヒノキの行く末につながっていくと思います。

広葉樹造林は、今からでも遅くないと思います。
まあ、スギヒノキより時間が掛かるし、剪定、枝打ちの技術がどこまであるのかよくわかりませんが・・・。
町内の篤林家に進めているのですが、技術がよくわからないということで、やはり東北や北海道に期待することになるのでしょうか。
成長が遅いだろうし、200年とかのスパンになるんでしょう。
収穫してからも、8年とか10年とか在庫として管理、乾燥を伴うし・・・・。
そうすると、収穫後に比較的早く乾燥できる針葉樹と両方扱う商社か製材の位置づけが重要になってくる?在庫をモテR体力があるところ・・・・

今度、作り付けの本棚を作らないといけないので、組手什などは欲しいなと思います。が、身近に手に入らない。流通も重要ですね。
ネットは一つの手だけど、もう少し実物を置く理解ある?小売り業者が増えてほしい。

さっそく買おうと思ったけど、まだ発売はしていないのですね。待っているうちに忘れなければいいけど。。。

田中様
土倉庄三郎伝読ませていただきました。
その中でも、繰り返し述べられていたのが、「流通を」ということです。
運材や販売が当時とは比べ物にならないくらいにシステマチックになっていると思いますが、もっとシステムを簡単にするとか、工夫するべき部分だと思っています。
それは、素材としての流通だけではなく、今の時代としては最終完成品(あるいはその契約者=工務店、家具、雑貨)まで・・・。
クデジュウはDIY資材でしょうから、この展開も楽しみです。

せっかく発表したのに、まだ発売はしていない……う~ん、これも流通の不備か(笑)。

鈴木様。よく気づいてくれました。「庄三郎は、林業は流通」だということを強調しているのです。現在でも読み取ってほしい肝です。それをいかに現在に活かすか……。

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