大将軍神社の世代受け継ぎの木
京都市北区の住宅街の一角に、「大将軍神社」がある。
なぜか、ここを訪れる。たまたま通り掛かっただけだけど(^^;)。
大将軍とは大きな名だが、将軍とは軍隊の統率者を意味するのではなく、「陰陽道において方位の吉凶を司る八将軍神の一人で、魔王天王とも呼ばれる大鬼神」を指すのだそうだ。
もともと推古天皇の時代~つまり飛鳥時代に祀られて、平安京が作られた際に四方の守り神として設置された。だから大将軍神社はほかにもあるが、ここは北の守護神。
本殿は400年前のものであり、その前は今も強力なパワースポットとして知られている。また年間行事も盛んだし、不思議な砂盛りもあって、何やら怪しげ……もとい、厳かな雰囲気。
と、由緒正しいのだが、行ってみると、意外や境内は狭い。周りを住宅地に囲まれ、ギリギリまで切り詰めたような状態。厳しい状態に置かれていた(^^;)。
が、私の興味は、パワースポットではないのだ。
世代受け継ぎの木。
こんな立て札が。たしかに、境内には、三つの朱の囲いがある。
それは、大木が倒れた跡なのだが、そこにその木の種子が落ちて、親(倒木)を養分として育つ……つまり、更新(倒木更新か切株更新と言えるかもしれない)の土地なのである。
自然減少、じゃない、自然現象を、神聖な世代の受け継ぎとして祀るところに、神道の真骨頂を見た。
おかげで、方位の神様だけでなく、安産の神様も祀っているらしい。
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