総選挙後の林業政策は……
総選挙だ。その結果、大きく政府与党の枠組が変わるのは避けられない状況である。
そこで、選挙後の森林林業政策がどのように変わるか考えねばならなくなった。
とはいえ、選挙結果によって枠組がどのように組まれるのか、少なくても16日未明まで読めない。とりあえず今できることは、各党の選挙公約をチェックすることぐらいだろう。
でも、なんか億劫だなあ~。と思っていたら、ちゃんと調べてくれたサイトがあった。
「林業ニュース2012年12月衆議院選挙 主要各党 選挙公約の林業部分比較」
ありがたい。主要8党が登場している。
これを見て、各党の政策を点検しよう。
まず一読して、感じるのが、民主党の公約が貧弱なこと。前回の力の入れ方とは雲泥の差だ。わずかに農林水産業の6次産業化に触れているだけだが、これだって手垢がついたような主張。新味はない。
一方、自民党は力を入れている。再生可能エネルギーの大々的な展開を訴えている点を読むと、この党は脱原発に熱心だったんだっけ? と思ってしまうほどだ(苦笑)。
具体的な林業政策には、切り捨て間伐の復活?取れるような一文があるが、全国画一的な政策の見直しを進めるという。
さらに「緑の雇用や森林組合の充実強化、外国資本等などによる森林買収を防止するための森林所有者の明確化を図ります。」とあるが、最後の項目は笑ってしまう。
ほかに並ぶのは、
森林・山村維持の直接支払い制度の創設
木材価格安定対策の強化
木質バイオマスの利用促進
災害に強い森づくり
違法伐採対策の強力な取り組み
放射性物質に汚染された森林における林業対策
どれも取ってつけた感は否めないが、さすがに林業通の議員が多いだけあって、目配りは聞いている。ただ一つ一つの内容はともかく、通してみればバラマキと言われても仕方がないし、あきらかに前自民党政権下の政策をなぞっているだけではないか。
公明党は、エネルギー政策に偏り、多少とも新味を出そうとしたのが、「木づかいカーボンストック減税」で国産材の需要を拡大することだけ。内容は単なる住宅減税と何が違うの? 木造なら減税?
共産党は、抽象論が多い印象はあるものの、文章がこなれている。
目立つのは反TPPと木材産業を絡めていることと、
「わが国の森林は、亜熱帯から亜寒帯まで分布し、気候条件も違い、急峻な地形が多いなど地域の生育環境も多様です。」とある。これは地域ごとに政策の独自性を認めるという意味だろうか。また
「路網づくりでは、生態系や環境保全に配慮した技術の確立と地域の実態に即した生産基盤整備ができる助成制度にします。また、日本の森林にあった林業機械の開発を国の責任ですすめます。」
森林所有者に再造林できる価格を保障する、なども目を引いたかな。でも、そのための具体的政策は見えない。
社民党は、森林・林業再生プランを推進、だとさ。
みんなの党、維新の会、未来の党は、とくに内容のある政策を打ち出していない。
正直言って、林業政策の違いが目立たないため、投票先を決める手立てにはならないし、選挙後の予想をするにしても、ほとんど新味がない。もはや新しいアイデアは出ない状況なのだろうな。
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TPPで プログ検索中です。TPP問題 多くの種類の問題が あると思うんだけれど
TPPを 細分化して 話しあわないと なんか変だなぁ
今回の選挙は もう時間が無いけれど 未来に向けて 重要になる選挙ですね。
恐ろしい選挙とも いうべきでしょうか?
消費税増税も TPPも 失業者を 作りますね。原発怖いですね。
第3極といわれる党は票割れするかなぁ。弱い者同士の票が 終結した時~
政策は 政権を 握らないと できない。
衆議院選挙まで後5日 政治研究会(名前検討中
比例で 1議席 30万票から40万票 今回は それ以上かもしれない と ウェブで 読みました。
国防軍も 恐ろしく 聞こえます。選挙結果は 誰のせい でもない~
投稿: 村石太ダー&コピペマン | 2012/12/11 23:03