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2012/12/08

バイオマス白書2012~バイオマスはナタデココである論

「バイオマス白書2012」が届いた。ダイジェスト版だが。

なお白書といっても、政府の官報ではなく、NPO法人バイオマス産業社会ネットワーク(BIN)のまとめたものだ。

2009年に国内で利用されたバイオマスエネルギーは、石油換算で454万キロリットルで、エネルギー総供給量の0,81%だそうだ。(政府のエネルギー白書)
民間の「自然エネルギー白書2012」では、2010年度末のバイオマス発電の累計は、325,5万キロワット。その後の伸びを含めても、日本のバイオマスエネルギーは小さい。今やブームで大いに盛り上がっているように見えてもこの程度。

さて、今回の白書の「はじめに」が意味深。「バイオマスはカーボンニュートラルか」として、バイオマスエネルギー利用がCO2削減に役立つとする、現在のバイオマスブームの根幹に疑問を呈しているのだ。

そもそもバイオマスエネルギー利用とは熱が主流で、発電はオマケなのだが、FITを巡る動きでは、そのこと自体が吹っ飛んでしまった議論が行われている。

そしてカーボンニュートラルの理論は、京都議定書で設けられた一定の条件を想定したものにすぎない。利用したバイオマスと同量が回復するのが前提だが、必ずしもそうではないし、生産や採取、運搬、加工などの過程で、化石燃料もかなり使われる。そのほか、バイオマス利用が生態系の改変につながって、それが生態系サービス(いわゆる公益的機能)も失われたり劣化する可能性も少なくない、とある。ちなみに執筆者は、泊みゆきBIN理事長。

……こんなこと書かれたら、絶句してしまうバイオマスエネルギー推進者もいるだろう(笑)。

実は、私の回りでもバイオマス関係の情報が最近飛び交い始めた。

各地のバイオマス発電計画の動向はもちろん、以前紹介した「森から日本を変える委員会」でも、議論のネタになっている。(ちなみに、この委員会は民主党の森林林業調査会の一環として設けられたはずだが、なんと民主党は運営費を出さなかったそうだ。ということは、党派色はなくなった?)

いずれにしろ問題点が指摘され始めたのだ。やがてブレーキがかかるだろう。このまま無茶な推進にならないことを願う。

ブームになった時には、その行き着く先を見つめないといけないが、そろそろバイオマスも落ち目かもしれないね。

でも、バイオマス好きの人も落胆するなかれ。私はバイオマスブームも、ナタデココのようになればいいと思っている。???と思うかもしれないが、皆さん、ナタデココは知っていますね。

一時期、デザートブームの中で一世を風靡した食材だ。ヤシの実の汁を発酵させて固形化したフィリピンの食べ物である。大いに流行って、すぐに覚めてしまった。しかし、私は今も好きだ。そして、流行は去ったが、今もそこそこ売っている。ヨーグルトに入ったりフルーツ缶詰に含まれたり、単品でも袋入りで並んでいることを知っているだろうか。

ブームの前は、ほとんど誰も知らなかった。そしてブームが去っても、まだ一部に愛好家が残っていて、ブーム時のような量ではないが売れている。それで充分ではないか。ゼロからスタートして、多少ともプラスになったのだから。

バイオマスエネルギーも、この調子で、薪ストーブや薪ボイラーなどが普及して、そこそこ広がればいい。

ちなみに、ティラミスパンナコッタもあったなあ~。

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コメント

バイオマスも太陽電池と同じで適材適所だと思います。
太陽のほうも光よりも熱のほうが効率がいいですし・・・。

そうか。ナタデココも、フルーツみつ豆には合いますが、ショートケーキには似合いませんからね。。。
ちなみにパンナコッタは今や見かけないなあ。

ああ、そういう話ではなく、バイオマスも過信しない方かいいということです(~_~;)。

ブームでできたフィリピンのナタデココ工場のその後
みたいなニュースの特集、見たことあるような…。

ブームが去ってその多くが破たん…。

自分らも、よ~く考えないと、コワイ話です。

私も、そんなニュースの記憶があります。
ナタデココの生産総量は増えて、フィリピンも全体としては潤ったはずですが、ブームを当て込んで過剰投資すると、破綻が相次ぐのです。

バイオマス施設も同じかな。せいぜいティラミス程度の投資にしておけばいいんですが……。

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