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2013/01/14

薪はもったいない?

今日は、朝から雪。なかなか冷える。となると、やはりストーブに頼るわけだが……。

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ここで考えたいのは、薪ストーブ。いや、薪燃料。

16日に、日本薪協会の設立大会が開かれるそうだ。これは、基本的に薪ストーブや薪ボイラーに供給する薪に関した活動をするのだろう。まだ活動内容は、よくわからないが。。。

各地で薪ストーブの見直しが進んでいる。先の森林総研の報告会でも、薪ストーブの普及に関する研究がなされていた。

かねがね木質バイオマスに関する疑問を呈して、木質バイオマス発電など愚の骨頂、熱利用だって、木質ペレット推進などについては、日本三大林業愚策の一つだと発言して各所から反発を食らってきた私である。

しかし、まともに考えればわかるはず。1~3割程度の発電効率では木質(エネルギー)の無駄遣いだし、燃料化も加工すればするほど熱量が失われるからである。ペレットのように木粉にしてまた固めるなんて、馬鹿げているだろう。また遠くに移動させるのも輸送エネルギーを考えれば再生可能エネルギーという自慢の意味が薄れる。

その中で、かろうじて見込みのあるのは薪利用だとも言ってきた。薪は加工度が低く、しかも一般的に利用は地場であるから、輸送距離が短い。何より炎を楽しめれば、情操面の利点がある。

だから今般の薪に対する世間の注目は、私がいかに先見の明を持っていたか示しているわけである( ̄^ ̄)。エヘン

が、流行れば、それが本当に正しいのかと茶々を入れたくなるのが、私の悪い癖(^o^)。

そこで、改めて薪利用に関する疑問を振り返ってみた。

ここでは薪の流通ルートが整備されていずに調達が大変とか、価格がどうかとか扱い方が難しく点火しづらいとか、あるいは本気で薪需要が膨らんだら山が荒れるかも……なんて従来のイチャモンは付けない。

ただ薪、つまり木質燃料の持つ熱量が低いのは、如何ともしがたい事実なのだ。いくら加工度が低くても、元から内包しているエネルギー量は、全乾でも石油系燃料の約半分しかないとされる。つまり同じ重量があっても、熱は半分しか発生しないわけだ。実際はどうしても水分を含むから、もっと低いだろう。そしてかさばる。保管のための空間を多用する。

これはコストだけでなく、生産・運搬から保管や燃焼までエネルギーと空間と時間の効率が悪くて、多くのロスを生み出しやすいことを意味する。決して、燃料として優れているわけではないのだ。

……にもかかわらず、薪ストープ礼讃者は、薪のすばらしさを訴える。とくに不可解なのは、「薪の方が部屋が温まる」というのである。

よく温まる? なかなか冷めない? 暖房に止まらず、さらに薪で沸かした風呂や調理まで一般のガスなどより心地よいという体感報告。なぜだ?

単に、石油系燃料より大量に燃料を消費しているだけではないのか。石油の2倍以上燃やして、ようやく同等の熱量が発生し、3倍くらい燃やして「薪は温かい」と言っているのかもしれないよ。
もしかして、「薪はもったいない?」(あっ、このタイトルで本書こうかな。)

木質バイオマスはガンガン使っていいんだよ、と認める(開き直る?)のなら納得だが、そうでなく「だって、使ってみたら本当にそうなんだ、薪は燃料として優れているのだ」と言い張るのなら、その効果はどこから生まれるのか、研究してほしい。もし証明されなかったら、過大主張(広告)だ(笑)。それとも、「薪には樹木の生命を取り込んだ神秘の力が宿っている」というか。

結局、薪燃料がほかの燃料より優れている点は、情操面に限られるのではないか。もし効率のよさが証明できたり保温効果などが理論的に説明できるのなら、それこそ薪利用に弾みをつけられるだろうけどね。

以上、こうした問題点の指摘は、決して私が薪ストーブを所持していないからではないよ(⌒ー⌒)。

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木製品・木造建築」カテゴリの記事

コメント

サバイバルあるいはインフラフリーという観点では、薪の直接利用に優る燃料はありませんね。人口の集中さえなければ。
ただ、インドのド田舎へ行っても薪屋がいて薪を供給していたところをみると、自立可能な薪燃料経済圏というのは、そうとう小さなものになりそうですが。

めでたく出版の折には、ぜひ薪とセットで!

ともあれ、火遊びは楽しい!!

サバイバルなんて、非常時を見込むのは無意味ですよ。街路樹伐っても、生で燃えないし。
そのときは、薪ではなく壊れた?家でも燃やしたらよい(笑)。いや、コンクリートの街では、家も燃やせないか。

なんか、レスポンスが早いなあ(笑)。みんな、薪には興奮するのか。

「薪はもったいない?」に薪セット販売ですか。いっそ、「火遊びのススメ」という本にして、マッチと薪を……ヾ(- -;)。

田中翁へ

これからは、今までの効率一辺倒の生活から効率が悪くても心地よい生活に人々が価値観を次第に変換する時代ではないでしょうか。
確かに石炭より石油、石油より原子力と進んだ訳ですが、原子力の恐ろしさを学び、化石燃料の環境に及ぼす影響を知ると、本来大気成分であった二酸化炭素を固定した植物を燃やす方が自然ですね。
確かに薪は水分が多く、重く、かさばり、非効率的な燃料ですが薪を燃やすとなんかいいですね。
原始時代の遺伝子のスイッチが入り、心地よい暖かさが体も心も暖めます。
バイオマスという片仮名にしなくても、日本列島には世界に誇るべき植林地があるのですから。
これからは、ドンドン伐採して燃やしましょう。そのための仕組みを皆で考える良い機会ですね。
薪ストーブも普及して、火を囲んでお話しましょう。

大学キャンパスで、ここ数年炭焼きガールと火遊びしている老人より

我が家は五右衛門風呂ですが、ボイラーで沸かしたお湯を張るよりも浴槽の下で遠赤外線が出る炎を燃やした方が温まるのは気のせいではなさそうです。
先日ちょうどこの話題で議論をしたところでした。
今の薪ストーブは非常に燃焼効率がいいということと、いくら普及しても山林破壊になるほどの需要が発生することは考え難いという結論に至りました。

薪ストーブはヒートテックとセットで。マイクロフリースでもいい。石油の場合の半分の暖かさでがまん…。あ、どっちの服も石油由来ですかね?

ぜひ、薪の炎と灯油の炎の遠赤外線効果の違いを調べてほしいですね。お湯のちがいも、ぜひ調べてほしい。成分ではなかったら、水分子のクラスターのちがいとか……(ああ、危険な世界に入りそうだ)。

ちなみに、足の裏を温めようとストーブにかざしていたら、ズボンのすそが溶けました(>_<)。

はじめまして、通りすがりの者です
木質ペレットをストーブに使う人は確かにあまりいないですけど
猫砂として使う人はいっぱいいるので、木質ペレットという商品が今の価格で買えなくなったら困る人はたくさんいるだろうと思います。
ペットのトイレ砂としてなら木質ペレットほどコスパの良い消耗品はないですから。
実際、楽天などのホワイトペレット購入者のレビューは98%くらいが猫飼いさんからのコメントですしね。
ペット産業はエネルギーと違ってそう急激に需要が変化したりしないので、業者さんはもっとそこらへん狙って広告してもいいのに。
本来の用途じゃないから難しいのかな?

楽しく拝見しました。
確かに、木質バイオマスは熱量も低い、エネルギー密度も低い、ということで輸送効率も悪けりゃ燃焼効率も悪い。化石燃料の優秀さに比べれば、「燃料」としての価値は低いでしょう。

それでも、バイオマスのエネルギー利用は重要だと思うのです。それは50年、100年という長期のエネルギー資源のあり方を考える上で。
石油も埋蔵量情報の更新ペースが落ちてきていて、石油産業は「ノーブル・ユース」の検討を始めています。結果的に代替能力があるかどうかは、利用技術、供給体制だけでなく、資源管理も含めた関連分野における長期的なトライアルが必要と思うのです。

そういう意味では、いずれもまだまだ見極め(見切り?)をつけるには早いのかな、と。

エネルギー自給をどう考えるかだと思います。
世界情勢、為替相場に影響を受けないエネルギーを持つということは重要だと。
ですので、国内でも遠くの薪を買うのはナンセンスだと思います。輸送料がガソリン値段の影響を受けるので。
自分で取りに行ける距離、ついでで買いに行ける距離。
日本の半分以上の地域は年間半年以上ストーブを焚いています。
このエネルギーに費やす費用を国内に一定量戻すことが出来ればかなりの経済効果です。
雪の降る田舎がそれだけ灯油代払っているか。
バイオマスは熱利用です。

サバイバル登山家って人がいるんですが
焚き火と猟銃とか釣竿で縦走してますね
栗城のアホをボロクソに言ったことは評価しますが・・
私はガスカートリッジとアルファ米です、やっぱ(笑)
でも年に一回は沢登りで焚き火します
強烈に情緒に訴えるものがありますねー
それと焚き火って服に着く香りが素晴らしい
放火願望があるのかもしれないけど・・

木質ペレットのストープは、増えていますよ。やはり薪では扱いづらいと感じる人が多いんでしょうね。
でも、ご指摘のとおり、ペレットの売れ筋は猫砂です。あと、油吸着剤。はっきり、こちらに割り切って売り出せばいい。ちなみに、私はペレットで燻製に挑戦したことがある(笑)。

なお、私が本項目で指摘したのは、「薪ストーブは暖かい」という通説の真偽と、そう感じる理由がどこにあるか、ということです。エネルギー自給とか、再生可能エネルギーなどを持ち出すと、別の観点になります(反論できるけど)。

> 焚き火と猟銃とか釣竿で縦走してますね

いるんだ……(^o^)。頂きや壁制覇とか縦走を目的にしているなら、徹底的に装備を絞り込んだ方がいいでしょうが、現地調達の楽しさが目的なら、素敵ですね。
ま、昔は私もこっそりやった(^^;)。放火願望じゃないよ。

今は林業家でも、山の中の焚火はしづらくなっているそうですが、山の仕事の現場こそ、焚火が似合うんだけどなあ。

現状焚き火できる(容認される)場所がほとんど無いんです
海岸と沢筋だけが解放区ですね
つまり焚き火のためだけに沢登りします

だいたい国立公園は焚き火どころか幕営も指定地以外禁止ですし
昔々はハイ松ぶった切って小屋で燃やしてたけど(笑)

田舎な国だと調理は薪が普通ですよねー(牛糞もあるけど)
なので焚き火するとちょっとした空想海外旅行になる

週末の講演会に動員かけてますがまだ2名です
鋭意努力ちゅー

ないですね。厳密には,海岸や沢筋だって止められるでしょう。
自分の土地でも、ダメ。

もっとも、法律的にはわずかな落ち葉などを燃やしたり、農作業や伝統行事の火入れなどは「野焼き禁止」の例外として認められているんですが、イチャモンつける人多いですからね。
やっぱり、隠れてするしかない(笑)。
焚火のできる(というか、文句を付ける人が来ない)山を手に入れたい願望があります。

週末の土倉翁講演会、また宣伝しておこうかな。。。

ホームセンターなどで売っている外国製猫砂ペレットはkg当たり100円以上ですが、燃料用のペレットはkg当たり約40円ですから安いです。
ただし、猫砂用としての需要は国内で1000トンの大台に乗らないと思います。
ペレット製造最大手の岡山県真庭市の銘建工業は15000トン~20000トン/年ですから
やはり猫砂需要は小さいといえますね。
国内のペレット製造施設ではどこも猫砂として販売しているようですし、ヒノキ入りが良いとも聞きました。

やはり、薪は薪として燃やすインフラを早く整備するのが本筋ですね。
炎を見ると色々と話ができますが、電気やIHでは話が進みませんものね。

市街地では薪ストーブは使えません。薪がそばにある人田舎暮らしの人おすすめですね。我が家は両方クリアーですが、薪ストーブは高くてかえません。

ハハハッ!

薪の話だけに

ブログ炎上だ~!!

猫砂需要は1000トン以下ですか。
価格はいいんですけどねえ。

炎を楽しむには、ペレットは似合わないですね。

そうそう、思い出した。我が家にも薪ストーブはありましたよ。古道具屋に出ていた時計型ストーブを購入したのだった。1000円で(笑)。
庭でたまに剪定木などを燃やしています。たき火じゃない、と言い訳しながら。それでも煙で苦情来ないように、1回30分以下で終わらせる。全然風情を楽しむ余裕はありません(;_;)。

ブログ炎上! 一度、なってみたかった(笑)。

温暖化推奨なんでしょうか?よくわかりませんが・・・

とりあえず、否定するならその前にご自身で一度体験し、説得力のある状態から否定されてみては如何でしょう?
百聞は一見に如かず といいます
知識をお持ちで、蘊蓄を述べるのはすばらしいことかもしれませんが、 実際に体感したことはそれに勝るかもしれません。
人の感覚はすばらしいと思います。
目に見えない物も感じることが可能です。

ご自身で、確かめること! そこから始めて下さい。

ロケットストーブを愛好しています。山村に出かけての煮焚き時は勿論ですが、ひと月に3回程は『ベランダ煮炊き』してます。
ベランダからは新幹線ホームとかプリン○ホテルも見えますから『向こうから』も、見えてるはずです。『上がる煙』は一瞬なので近所からの苦情なども今のところは無いです。
燃料は竹短冊や廃材短冊が主体です。竹は生でもOKです。(コツが要りますが)
ロケットのごとく(!?)ゴーゴーと勇ましい音を伴って炎が上がりそうになるところで『鍋』を置きますと、炎を隠してくれます。
鍋の周りには芋を置きます。→水でぬらした新聞紙でくるみ、かつアルミホイールで更にくるみます。焼き芋がある時は家内や娘や孫娘(=要するに女性組)はニコニコして積極的に協力してくれます。(笑い)
煮炊きが終わった後はヤカンをかけてお湯を作ってコーヒーで締めます。猪が入荷した時などは勿論『即実行』です。

以上は『アーバン薪煮炊きライフご紹介』でした。

>「薪は燃料として優れているのだ」と言い張るのなら、その効果はどこから生まれるのか、研究してほしい

本筋以外で炎上してますね
ヨーロッパではありそうな気がしますがどうでしょうね

1年以上前のエントリーにつくくだらないコメントは無視することにしています(^o^)。

そもそも私は否定もしていないし、エントリーの文調やこれまでのコメント欄のノリの読解力に難がある人のようです。

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