鬼工房に学ぶ?木材コーディネーター課外授業
本日は、先の木材コーディネーター養成講座を卒業した女性4人が、生駒来訪。昨日で卒業だから、成り立てほやほやの木材コーディネーターである。
で、私の応接間・ラッキーガーデンに案内する。もっとも、本日は私が客扱いなのだが。
スリランカのスープカレー・ワランダを賞味してヒツジと戯れ、ギャラリーでお買い物。かつての繁華街・暗峠まで登って、往時の賑わいを想像し、さらに生駒の棚田地帯を巡る。
う~ん。生駒山案内の黄金コースだ。
が、今回はもう一つ、とっておきのお店へ。
それが鬼工房。森の中に作られた陶芸工房である。森の中へ急な石畳を登っていくが、その道筋に縄文土器?埴輪?を思わせる作品が並び、気分はサスペンス劇場か水木しげるの世界。このまま異世界に迷い込むかのよう。もっとも、着いたらヤギがお出迎え。
現工房主と私は、20年来のおつきあいで、紆余曲折ある人生を見てきたが(^^;)、春になれば堀りたてのタケノコを届ける仲である。
この工房の名物作品は、土鍋である。ご飯も炊けるし、炒めもの、煮物、なんでもできる耐火陶器が自慢。
なんでも、プロも嫌うほど扱いがむずかしく値段も10倍はする粘土を使っており、しかも焼成温度も高いそうだ。もちろん、商品価格もそれなりにする。
私としては、連れて行った4人も見るだけになるかな~と思っていたのだが、いやあ、この手の商品には飛びつきますね(笑)。
女性たちは、器が好きですなあ。
目の色変えて、さまざまな陶器を鑑賞する。そして、いくつかお買い上げになりました。
どんな作品か詳しく知りたい人は、鬼工房のサイトに飛んでおくれ。上記にリンク張っておいたから。一応の写真がこれ。
もし、おかしなところが出たら、なぜか私がクレームを受け付けることになった(‥;)オイ!
そこで、工房のポリシーを聞く。
もともと、大きく儲けようと思っていないし、大量に注文が来てもこなせない。小規模ゆえに、いろいろ試行錯誤して新製品を開発する。自ら使い心地を試す。そして価格勝負にならないよう、一点一点、ていねいに売る。
そのためには、とにかく詳しく説明すること。ある時、黙って見てもらい気に入ったのがあったら買ってよ……ということではダメだと気づいたそうだ。商品の特徴、作り方、使い方、細かな工夫を凝らした箇所まで。そして陶器ゆえの欠点もみんな伝える。しつこく話す。語り続ける。
そしてライバル商品をけなさないこと。土鍋で炊いたご飯がいかに美味しくても、電気炊飯器はそれなりにいいよね、と言っておくこと(^o^)。100円ショップの土鍋も使えるよね、と言っておく(^o^)(^o^)。
と、そんな内幕まで話してくれた。この話す意欲が重要かも。
……これって、国産材の売り方に通じない?
量と価格で勝負したら、外材にかなわない。張り合っても、利益が出なくなるだけだ。
それよりも、商品(造材含む)に工夫を重ね、ていねいな説明を手がけること。それが不都合なクレームを防ぐし、またクレーム対応で差が出る。商品の来歴、作り手の思いを聞くことで、愛着も増す。
これこそ国産材が生き残る道ではないか。
どうです? 木材コーディネーター資格取得したての4人さん。さっそくの課外授業になったかな。
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