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2013/02/13

「通訳」の情報操作にご用心

今日は、難い話題にしよっかな(‥;)。

というのは、この前、某編集者に聞いた衝撃の話。

彼女は、政府がらみの視察ツアーに参加してドイツに行ったそうだ。何の視察か忘れてしまった(~_~;)が、バイオマス関係だったか、福祉関係だったか。いろいろ話をしたもんで。。。

現地の施設の案内をしてもらい、政策がらみの話題も出たらしい。通訳したのは、政府の観光関係部署の人が日本から同行したそう。が、聞いているとおかしいのである。

なぜなら,彼女はドイツ語を話せるからだ。あちらの人が話す内容と、通訳の日本語の内容がずれていることに気づいた。ニュアンスが違うというところか、まったく正反対の結論を口にしている

そこで「そんなこと、言ってませんよね」と突っ込むと、通訳の顔色が変わったそうだ。現地の人にも内容を確認する。

一行の中にドイツ語ができる人がいるとは思っていなかったのだろう。その後は、あまり変な訳はなくなったそうだが、明らかに政府の立場に誘導しようとしていたという。

同じことは、彼女の知り合いの参加したデンマークのプレス・ツアーでもあったたという。その場合はたまたま現地の人が英語も話したので、英語のしゃべれる記者が確認したら、通訳の説明と全然内容が違っていた……。そこで通訳をつるし上げたという。

単に通訳がいいかげんだとかニュアンスの相違という次元ではない。あきらかに主催者(この場合は、政府だろう)の意向に沿って、内容をねじ曲げているのだ。情報操作というべきだろう。

そういや、昨年のスイス視察で驚いたのは、バイオマス関連の施設である。どの施設も熱利用が中心で、案内人も発電のことなど言わない。言っても、発電が付け足しであることがわかる内容だった。

しかし、日本から多くの視察が来て見て、日本で報告するのはバイオマス発電ばかりである。熱利用に目をつぶっているのだ。現地ではバイオマスは発電に向いていないと言っているのに、無視している。しかもバイオマス・ボイラーの性能が全然違う。断然、向こうのものの方が使いやすい。

なぜ視察団はそのことに気づかないのか。

これまで、私は視察メンバーの思い込みやレベルの低さが原因かと思っていたが、もしかして通訳が手を回していたのかも? と思ってしまった。バイオマス・エネルギーは発電であらねばならない意図を通訳が受けていたのではないか? 政府の意向に反した内容を訳せないかもね……。

ともあれ、通訳を野放図に信じてはいけない。言葉なんてものは、通訳者の立ち位置によって、内容のニュアンスを変え都合のよい事実に誘導できるのだ。

そういや、日本にもドイツの林業関係者が毎年来ているが、さあてドイツ人は本音で意見を言っているのかな。。そして通訳はどうかな。雇い主はたいてい政府だよな。。。ある情報によると、ご一行には一人当たり1000万円単位の金を払っているというからね……。

ちなみに私のスイス行の際の通訳は非常に優秀で(~_~;)、スイス人が話した時間より長い日本語になっていたよ\(^o^)/。

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森林学・モノローグ」カテゴリの記事

コメント

久しぶりにコメントします。
今回の内容は、全くそのとおり。読んでいて深~く同意してしまいました。
確かに長い話を端折って通訳されることは往々にしてありますから、多少のことは目を瞑る必要はありますけれど、そもそも問題の本質は、受け取り側にあると思いますよ。
だって通訳が正しく話してくれても自分の都合の良いように解釈する人が沢山いますから。特に某○庁の人とか。
ですから通訳の意図的な情報操作というよりも、情報化社会で日本にいながら情報を入手できるにもかかわらず、それを無視しておいて、わざわざ海外まで行って自分たちの持論がさも正しいと都合良く解釈しようとする人たちの振る舞いこそが、外国語が理解できる人からすると、情報操作的に見えてしまうのでは?と思います。
まぁ、日本人同士でも誤解は生じますし、おっしゃるとおり情報操作的なこともあるでしょうから、通訳を野放図に信じてはいけないという指摘は、全く以てごもっともだと思いますね。

通訳のニュアンスの違いは仕方ないのかもしれません。もともと異言語間の完全な通訳は無理です。
そして、受け手の能力も、いかんともし難い。視察してもしなくても結論を変えないのなら、現地見る必要ないですね。

しかし、意図的な誤訳?誘導?があるとしたら……。通訳の立ち位置を確認してから、眉につば付けて聞かねばならないというのは、通訳リテラシーでしょうか。

この記事を読んで、そういうこともあるのかも、と思ってしまいました。ヨーロッパへ多くの視察団が来ているのにもかかわらず(ドイツばかりに偏りすぎでは、という気はしますが)、バイオマス利用についてなど、ヨーロッパの現状がきちんと伝わっていない気がしていました。スウェーデンでもドイツでも、私の数少ない見聞ではありますが熱利用が主、発電も併設しているというのは、スウェーデンの事例(南部森林協同者組合)の大規模製材プラントのみ。まず熱利用をと考えるのが自然な、そして失敗の少ない流れだと思うのですが、報道を見る限り国内ではバイオマス発電がはやりのようです。
この記事のように真逆の内容を通訳する、というのはある意味、相当な度胸だと思うんですが(笑)、The right stuffさんのご指摘のように、聞き手の意識の問題も多分にあると思います。通訳がおかしなことを言っているな、というのは、前後の文脈や他の視察地での見聞をもとにして、感じることはできるはずですから。

田中兄い、

先日も言いましたが,日本人は自分が信じたい情報のみを拾いだして満足している傾向があります。都合の悪い所は,無意識あるいは意識的に削除して取り込みますね。
日本の文化の長所でもあり,短所でもありますが。
しかし,現代社会では他言語を理解出来る人が増えましたから、簡単には騙されないようにはなりましたが。
特に,視察団というのは最初から結論があり、それを確認?に行くだけのものが多いのではありませんか?

でも,通訳が反対のことをいうのは誰の指図でしょうか?

視察団には一度も参加した事がない爺より
(笑)

本職の通訳か、現地語のわかる役人か、という違いもあるかもしれません。結局、自分の寄って立つ場(組織、意見)に反するものを伝える(通訳する)のは躊躇する、いや握りつぶすのでしょう。

バイオマスに関して言えば、発電に関する熱意は相当なもんです。それも、林業振興に熱心な人ほど推進している。だから視察に行っても、「自分が信じたい情報のみ」を吸収するんでしょね。
むしろ利潤追求に重きを置く人の方が、バイオマス発電が長期的には危険なことを察知していますよ。そこで、最初の数年間儲けたら、逃げ出すつもりなんだな……(-.-)。

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