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森と林業と田舎の本

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2013/03/05

癒されるのは、どっち?

吉野町が、森林セラピー基地の認定を受け、この春から始動する。

奈良では初めて、近畿でも3つ目。そこで今日1日かけて2ルートを歩いてきた。

吉野のセラピーロードの特徴は、蔵王堂などの神社仏閣が多く建ち並び、源平合戦に南北朝など宗教的・歴史的景観があること。スギ、ヒノキの人工林が中心であること。水が多いこと。人里も歩くこと……などだろう。ただし、コースは意外とサクラの名所はほとんど通らないほか、メジャーな観光地も避けている。

歩きながら目に入るのは、人工林、棚田、建築物……。そこでふと考えたのは、人為的なものを見ることは「癒し」になるのか、という点である。

森林セラピーの根幹は、「自然の中で癒される」ことだ。言い換えると、森林を初めとした自然物は人の心を穏やかにする。もちろん景色だけでなく五感全体の刺激なのだが、言い換えると、人工物はストレスになるということになる。

同じ五感の刺激でも、自動車を目にしたり音を聞いたら、明らかにストレスを感じる。コンクリートの建物も好きでない。が、同じ人間が作った田畑や石垣、あるいは木の小屋はどうなんだ?

この差は、どゃから生まれるのか。また癒される人工物とは何か。

ここで吉野の景色を例に考えると何かと差し支えがあるので、スイスのアイガートレイルの風景で比べてみる。

Dsc_0323_640x428



森林限界を超えたお花畑の中を延びるトレイル。標高は3000メートルを越えていただろうか。

遠くまで広がるアルプス。写っていないが、右手は岩の断崖絶壁だ。絵に描いたような大自然(笑)。

一方、こちらはトレイルの終点で見かけた小屋。

Dsc_0374_640x428_3


薪の山と、洗濯物。

私は、干されたタオルが好きだ(^^;)。これで癒される。

人工物を見て、ホッとする心理もあるんだな。反対に峻厳な自然に触れてストレス感じることもあるだろう。

そういや、山で道に迷い遭難中に、ゴミ(たとえば菓子の包み紙とかジュース缶など)を見つけると安心するなあ。ここに、以前も人が来たということは、そんなに迷っていないんだ、と確認するみたいで……ああ、これは違うか(^^;)。

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コメント

ぼくも以前、南アルプスで道に迷った際、

人工林にでてホッとした覚えがありますよ^^

「迷ったとき」というのが、ポイントですね(^^;)。

自分の置かれた条件次第で、癒しになったりストレスになったり。

少なくとも、「認定実験」に関わっているものは
全く癒されない事実^^

吉野町も、大変だったそうで。
そもそも、この実験というのが食わせ者だな。母数といい、内容といい、条件といい、科学的に意味ないからねえ。

実験者が各地に出かけて接待されるのを目的としているという説も……。

田中さんの場合、「迷うこと」自体に癒しを感じているのではないでしょうか。

私の場合、生駒山で「迷う」ことは、ほとんど危険を感じないのです。
たとえ道がなくても、脱出する(根拠なき)自信があるから。
すると、癒しになるのかも。。。。


>>反対に峻厳な自然に触れてストレス感じることもあるだろう

ですよね~。
日々業務で一人で山林調査に行き、趣味で冬山単独登山や猟をやり、真夜中の自然林に動物観察しに行くなど「ようやるわ」と言われている自分ですら、全くの自然に恐怖とストレスを感じることがよくあるのに、「手付かずの自然こそ人間にとって最良である」ドグマの人々は、本当に自然そのものが好きなのか?というか自然の中で過ごしたことがあるのか?と、彼らにツッコミたくてしょうがありません。

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