高野秀行トーク&サイン会に思う
ジュンク堂大阪本店で、「高野秀行トーク&サイン会」が開かれたので、行ってきた。
これは『謎の独立国家ソマリランド』の出版記念なのだが、もともとこの本に興味があったから、買うならサインも♪ というノリ。また彼に会ってみたかったことも大いにある。
高野さんは、早稲田大学探検部出身で、アフリカのコンゴにムベンベという未知の怪獣探しに行っている。私も探検部出身だし、この探検隊に、私の知り合いである社会人の高林さんが参加していたこともあって、注目していた。
トークショーでは、これまで未知の動物を探してきたのに、今度はヘンな国にテーマを移したことに関して、「未確認生物(UMA)はなかなか見つからないけど、未確認国家ならなんか関われるだろう」と思ったと動機を語る。
これ、私にも通じる(~_~;)。
私も、処女作が『不思議の国のメラネシア』とあるように、未知の南海の大洞窟とダカタウア湖の怪獣探しがテーマだったが、次の作品は『チモール知られざる虐殺の島』で、当時は未確認国家(独立前)の東チモールを対象にした。常に「未知」であること「知られていない」ことを探したかったのである。
つまり、私の方が先というわけだ(笑)。
もっとも、私の場合は、ダカタウアで病に倒れたし、東チモールにほとんど入れず(飛び地のオクシだけ)、軍に拘束されて追い返されたのだから、内容・レベルが全然違う。ここで差がついたわけか(~_~;)。
そして気がつくと、私は森林にテーマを移していたのである。
そういや、当時は私に探検ライター、秘境ライターという肩書もついていた。森林本を書き出して、森林ジャーナリストとなったが、長く私の名刺はライターのままだったのは、まだ探検分野のライティングに未練があったから。まあ、数年前にあきらめて? 森林ジャーナリストに統一したが。
もっとも、高野さんも私のことを覚えていた。以前、わずかにメール交換したことがあり、私のHPにある「知られざる探検家列伝」を記憶していたのである。
これを期に、また列伝を再開するか。結構ネタはため込んでいるのだが、書くパッションが下がっていて。でも、こちらをテーマに執筆して出版できたら、また探検ライターにもどれるか?
ちなみに、このトークショーは40人限定だけど、確実に40冊売れるわけで、それを何回か繰り返すと、結構な部数がはける。買い手の顔も見えるし、話もできる。
こういう売り方を私もしてみたいなあ。
その前に、私もサインに添える印鑑つくろうかな(^_^)。
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コメント
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田中さんには世界初の「遭難ジャーナリスト」の肩書きもあるでしょう! 探検とか秘境とか、他にも居そうな分野は面白くないと思います。
ところで、本を必ず売る講演会、よかですね。私も考えてみます。
投稿: 沢畑 | 2013/03/03 20:41
そうなんです……(笑)。頑張って、遭難するよう精進します!
いや、実は探検ライターとかジャーナリストなどを名のる人は、ほとんどいません。探検作家が一人とか。。。
本を買わないと参加できない講演会。誰も来なかったりして。
投稿: 田中淳夫 | 2013/03/04 08:57
誰も来ないと、それは寂しいけど、そこから立ち上がるところが遭難ジャーナリストの真骨頂ではないでしょうか。
まじめな話をすると、会費1000円の講演会や勉強会はいくらもあると思うので、会費1500円で本もついてくると考えればお安いような気もします。
投稿: 沢畑 | 2013/03/04 23:11
定価2500円の本を買うと、お茶とお話会つき! とかで、売り出すか。。。ああ、でも利益どころかコストも出ない。
投稿: 田中淳夫 | 2013/03/06 00:10
奇遇ですね!!
ちょうど私も、高野秀行さんの「移民の宴」を読んで、
まだ読了していないのにさっそくブログにコメント書いたりしていました。
でも、なんとなく田中さんと似たような感じを受けてもいたのです。
私の嗅覚は、間違っていなかったですね・・・・。
投稿: みーふー | 2013/03/06 20:38
「未知」、「未確認」を求めるところですか(笑)。
でも、みーふーさんの過去の足跡だって、負けていないと思いますよ……。あの行動力は、負けた。。。
投稿: 田中淳夫 | 2013/03/06 20:51