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森と林業の本

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2013/03/26

砂防ダムの景観

町の中を散歩しているつもりだったのだが……気がつくと、森の中だった。

いや、山の奥には入っていない。むしろニュータウンだったはずだ。それなのに、周りは鬱蒼としたブッシュとなり、小川が流れていた。ちょっと湿地帯のようでもある。

おそらく、直線距離にして数十メートル向こうには、瀟洒な家の建ち並ぶ住宅街があるのだろう。それなのに、ここは……。

そこに、砂防ダムを見かけた。

Dsc_0421




意外な美しさだ。

上流側は土砂でほとんど埋もれている。下流側もたいして段差はなさそうだ。川というより、上下の連なった沼のようでもある。

砂そして、防ダムと言っても、石垣のようにブロックを積んだ造りのようである。そのブロックは、コケむしていた。

通常、砂防ダムと聞くと、いかにも人工的な肌合いのするコンクリートむき出しのもので、美観がよいとはお世辞にも言えない。砂防ダム建設の反対運動だってある。ところが、ここでは自然に溶け込んだかのような姿だ。

明らかに造形としては人工物なのに、違和感なく自然を感じるのは、どの要素によるものなのか。コケが生えたらよいというものではないだろう。

この人間の感覚を明確にできたら、景観問題の大半が解決するかもなあ。

Dsc_0426

これまた、ニュータウンの一角に建っていた、小屋。

実は農具を入れるぼろぼろの小屋なのだが、なんか風情がある。周りは、新しい家ばかりなのにね。

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コメント

冒頭の部分を読んだとき、また遭難してしまったのかと思いました。(^^;
。。。してませんよね?

し、してません。。。してませんってば。

ただ、「どこでもドア」をくぐってしまったかな? ここはどこ? 私は……の気分(^o^)。

せっかくの遭難なのに、違う方向へ逸れてしまうとは。。。遭難ライターとしての思いが足りないのではないかと心配です。

まじめな話をすると、このダムは石をコンクリートで固めたものでしょうか? やっぱり苔が良かですな。コンクリートの均一な表面にも苔は生えるけど、生え方も均一だからここまで美しくならないように思います。

人は、均一な人工性には違和感を感じるということでしょうか?

遭難して楽しいのは、「ここはどこ?」から、「自分は何をしているのか」と考え、「自分の存在と地球の将来」まで考察することにあると思うのです。もう少しで哲学者になれますぜ。

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