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2013/03/20

ゴルフ場の薪ビジネス

以前、ゴルフ場経営誌に、「ゴルフ場でも林業やったらどうだ」と提案したことがある。

ま、提案というより戯れ言と取られたかもしれない。私もそんなに本気ではなかったが、ゴルフ場は敷地の半分以上を森林が占めているのだから、理屈の上では可能だし多角経営になるではないか、と問題提起したのである。実際、敷地の一部に人工林があって、材の搬出をやっている例を知っている。

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岐阜の某ゴルフ場。コースの目の前で出材である。

が、たまたま届いたゴルフ雑誌に目を通していたら、もっと本気の林業をやっているコースがあった。それも原木生産ではない。販売するのは、薪だ。敷地内の広葉樹から薪を生産して、それを販売しているのだ。

考えてみれば、実に合理的だ。ゴルフ場内の残置森林の多くは広葉樹林である。とくに育林をしないから、おそらく材として出荷するのは無理だろう。が、薪なら十分だ。

残置森林といえども風致上の間伐や剪定はやるから、否応なく伐採される木は出る。だから材料に困ることはない。そしてグリーン整備のための人員は雇用しているため、彼らが薪づくりを担当しても無理はないし技術的にも慣れている。乾燥させるために数か月~1年寝かせるスペースも、場内でそんなに困らないだろう。

一方でゴルファーの客層と薪ストーブ・ユーザーの層は重なるところが多い気がする。つまり潜在的な消費者が向こうの方から来訪してくれるのである。彼らをターゲットに薪を販売していることを宣伝すれば、非常に効率がよい。通常街で購入している薪より安くすることも十分可能だろう。

またゴルファーは、たいてい自動車で来るだろうから、薪を持ち帰るのに苦労はしない。販売側からすれば配達の必要がなくなる。これまた非常に有利だ。

そして、通常は伐採や剪定で出た材は使い道がなく、金を払って処分しているケースもある。それが逆に売り物になれば、一石何鳥だろうか。

個人で薪を生産販売している業者の話だと、配達する前提で、年間300万円以上の売上があるそうだ。ただ要する時間は、ならすと1日数時間の働きで、自給3000円だと笑っていた。つまり利益率はかなりよいのだ。

いっそ、クラブハウスに薪ストーブを設置して暖房にも活かせば光熱費が浮くうえに、薪ストーブの販売にもつなげることもできる。副業としては、かなり期待できる。

これって、強力な薪販売システムだ\(^o^)/。

ゴルフ場が薪ビジネスに算入したら、下手をすると零細薪販売業者を吹き飛ばすほどの力を持っているかもしれない。

いや、地域の薪業者と協業で行うのが理想だけどね。

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コメント

岩手県でゴルフ場を経営しています。
「薪、ビジネス」とGoogleで検索してたら、田中さんのブログを見つけました。
実は、今年から「薪」販売を開始することにしました。
数年前からやりたかったビジネスなのですが、定期的な伐採、間伐は行ないますが、ゴルフ場のコース管理業務優先になってしまうため、もう一歩が踏み出せずにおりました。
しかし、ついに、今年から。
どうなることやらですが、定期販売先が増えていけば、安定した売上も確保できそうです。
なにか、ご縁ありましたら、声がけしてください。

あしざわ様
薪ビジネス、時間はかかるかもしれませんが、ぜひ軌道に乗せてください。薪ストープ販売と組み合わせるとよいと思っているのですが。

ちなみに今度、電子書籍で「ゴルフ場に自然はあるか?」を出版します。前著『ゴルフ場は自然がいっぱい』の改訂新版ですが、ここにもゴルフ場の薪ビジネスを紹介しています。
あと数日で出版されますので、今しばらくお待ちを(笑)。この書名で検索すれば出てくるはずです。

返信ありがとうございます。
新著「ゴルフ場に自然はあるか?」をAmazonで予約注文致しました。
表紙に書かれている「里山」の言葉をを見て…
実は仙台にてもう一つゴルフ場を経営しているのですが、そちらではコース内ではなく、コース管理道路の一部を遊歩道として開放しています。
告知宣伝が悪いのか利用者はパラパラしかいませんが、地元の植物園の職員の方に教えていただきながら昨年スタートしました。職員の方曰く、まさに手つかずの自然が残っている「里山」と驚かれていました。
また、私はあまり良く分からないのですが、珍しい花木もあるそうです。
再来週発行される著書を読み、いろいろと勉強させていただきます。

ありがとうございます!
ちょうどAmazonや楽天ストアで予約販売が始まりました。ただいま半額セールです(笑)。

場内を遊歩道として開放されているのですか。森林療法やトレイルランにも使えるんじゃないか、という点も触れています。
そこまで行っているのなら、拙著のモデルですね(笑)。一度取材に訪れたいものです。

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