遭難散歩
世間が連休中こそ、我が仕事の時間!
とは言うものの、その気がなくなると(^^;)、裏山に散歩に出た。
私が散歩に出たら、すぐに「遭難」を期待する向きが最近広がっているが、裏山は歩き慣れているから、どこをどのように進んだらどこに出るか、何があるか、ほぼ頭に入っている。
こんな状況では、遭難しようがないのである。
とくに今日は、考え事があったので、興味本位に道をそれることはない。ただ、さまざまな緑を目にして、心癒されることが重要なのである……。
が、あんまりすんなり進むと面白くなくなった。あと何分歩くと、どこに出て、そこには休暇を楽しむ人びとがわんさかいるだろう……と想像すると、途端につまらなくなる。
そこで、あえて道をそれることにした。道のない、谷間に分け入ることを選ぶ。積極的な「遭難」をしてみようと考えたのだ。案の定、ブッシュをかき分けて進むことになる。
これぞ、「遭難散歩」だ。新たな散策の分野にできないか。遭難は、心を研ぎ澄ませ、洞察力や判断力を鍛える。一歩間違えると危険なのだ、という状況こそが、鈍くなった感性を磨くのである。同時に未知との出会いが、心ときめかす。自分の選んだ道や判断が当たると、誇りを感じる。失敗したら、やり直す忍耐力。これらのリフレッシュ効果と、心身を強くする可能性は、大切だ……。
いかに道をそれるか、そのルールと精神性を決めておけば、それは森の中であろうと街の中であろうと応用は効く。道があってもなくても、あるいは見知らぬ店に迷い込む。何か施設に潜入する。いろいろな可能性があるぞ。
森の中を遭難散歩する。古い住宅街の路地を遭難散歩する。商店街を遭難散歩する。廃墟や遺跡を遭難散歩する。谷と山を遭難浩子する……。
森林セラピーはもう古い、これからは遭難散歩だ!
なんてことを考えて興奮していたら、すぐ目の前から車の音がした。いかん。遭難したつもりだったが、早くも自動車道に出てしまいそうだ。前方に道路があるのは頭の中の地図にあったが、近すぎる。これでは遭難にならない。
ということで、また道を(道はないけど)それて、別のブッシュに向かう。ああ、でもまた道に出てしまった。すぐに外れねば。
脇にそれた。草に埋もれた階段があった。そこを下ると、立入禁止の立て札が……。もちろん、乗り越える(^o^)。ああ、そこには驚愕の秘密基地が。。。(その後は、また別の話)
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天然モノと養殖モノの違いは、遭難の世界にもあるのではないでしょうか。。。
続編の秘密基地に期待しております。
投稿: 沢畑 | 2013/04/29 22:41
谷と山を遭難浩子する。。
ああ確かに。。。遭難するような歌が多いです。。戻ってこ
れなくなりそうになります。
コンサート最前列の人たちなんか、もう何十年も谷山様に遭難し続けているような気がします。
投稿: 熊(♀) | 2013/04/29 22:48
天然の遭難は危険ですから、初級編は養殖の遭難でいいかと思います。中級は蓄養、上級は天然でしょうか。
ちなみに私にとって、奈良側の生駒山は養殖です。
秘密基地は潜入すると○面ライダーに改造されるかもしれんので怖いよ。
投稿: 田中淳夫 | 2013/04/29 22:56
隠し味で挿入した点を、しっかり発見された……。
谷山様の歌に「遺跡散歩」がありますなあ。アチラの世界からもどって来れない人もいますなあ。
投稿: 田中淳夫 | 2013/04/29 22:57