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森と林業の本

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2013/05/03

ボルネオの焼畑写真

「椎葉の焼畑写真」を披露したが、また焼畑の写真が見つかった。

Photo







これは……ボルネオだ!

正確には、東マレーシアのサラワク州のルマ・サンパイという村の焼畑。

先に、かつて焼畑に凝っていたと記したが、日本国内ではあきたらずボルネオまで焼畑を見に行ったのは、20数年前か。

こちらも、着いたら火入れが終わった直後だった(~_~;)。まだ煙と炎が上がっていた。

そんな中、すぐに種まきが始まっている。

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私も、さっそく見様見真似で種まきをさせてもらった。

要領は簡単。棒で焼けて灰になった地面に穴をほじくって、そこに籠から取り出した種を幾粒かほおりこんで、足で埋める。
ただ、この種は一種類ではなく、何種類もある。トウモロコシや陸稲のほか、野菜の種子も何種類かまぜて蒔く。水はまかない。雨が降るのを待つだけ。

この多種を同時に蒔くことが結構重要みたいだ。まいた場所の条件に適したどれかが育つのだ。ただし、発芽率は非常に高い。ほとんど100%らしい。

なぜなら焼くことで地中の水分が膨張してふかふかの土壌になっているし、菌類も焼けて死滅している。雑草の種も焼けたからライバルに先んじて成長できる。

なかなか合理的な農法なのだ。

ただし、ボルネオの場合、たった1年で放棄する。日本なら3年~7年くらい続けるんだけどね。なぜ1年で放棄するのか尋ねると、「雑草が生えるから」。

2年目は雑草の方が生長がよくなって作物が負けるのだ。(もしくは収量が落ちる。)それほど植物はすぐに復活する。そして10年15年で森にもどる。

焼畑のメカニズムは、森を復活させるシステムが組み込まれているようだ。

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