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2013/05/02

企画「緑の埋葬巡礼記」

樹木葬」について、少し調べてみた。

遺骨を山林に埋め、墓石の代わりに樹木を墓標として埋葬する形式の墓である。日本では岩手県一関市の祥雲寺が、1999年から里山を買い、樹木葬墓地として開発し始めたのが最初とされる。
その後、それを真似た樹木葬が各地に登場しているが、なかには遺骨の灰をまくだけとか、記念樹の回りにお骨を埋めるものなど、当初の趣旨とは違うものが増えている模様だ。

樹木葬は、基本的に里山などの環境を守るためという動機と、遺骨を自然に帰す発想をクロスさせた埋葬法である。

以前、韓国にも樹木葬が広がっているという話題を本ブログで触れたことがあったが、改めて調べると、もっと世界的なものだった。

墓地という特殊性を利用して生物多様性保全のためのサンクチュアリにする考えは、1996年にアメリカ西部のベリー・キャンベルという男によって提唱された。環境に負荷を書けない埋葬のことを「緑の埋葬」と呼び、自然保護区と統合してつくるものである。日本だと保護区内を墓地として利用することを認めてくれるだろうか。

それはヨーロッパにも次々と広がった。イギリスでは火葬した灰を墓地に撒いたり、土葬された棺の上に木を植えて故人をしのぶという習慣が根づいているという。さらに、ドイツやスイスでも行われているという。

ところが、さらにさかのぼると、キャンベルはこのアイデアをニューギニア高地で行われる埋葬にヒントを得たという。その埋葬の地を「聖なる森」として、伐採や狩猟をタブーとし、自然環境を守るのだ。
緑の埋葬、樹木葬と名付けると、自然保護の新しい発想というイメージが浮かぶが、原点は自然の中で生きる民族の文化にあったのか。

ともあれ、墓地にする土地を、コンクリートのような人工物で固めるより、故人を忍ぶ場としての埋葬地と森林環境は相性がいいように思う。

死は森の中で再生し、再びの生を授かるのである。緑として蘇り、新たな命が復活する哲学を感じる。

いっそ、「世界の樹木葬」を調べて回ろうかなあ。そして本にする。もちろん、美しい写真が必要だ。これをネタに、日本全国・世界各国を回るというのはどうだろう。

タイトルは、そうだな、「緑の埋葬巡礼記 ~命の森の物語」。

ああ、なんかいけそうな気がしてきた(~_~;)。

……私が訪れたソロモン・ニューギニアでも各所で墓を見たが、多くはキリスト教式になっていた。ただ頭蓋骨を祀る古いタイプのところも訪問している。そこは森の中だった。思わず、しゃれこうべを手に記念撮影したが、不謹慎だっただろうか。。。こんなテイストでは、ダメだな。

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