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2013/05/06

小さな家を

連休最終日……と言っても、私にはとくに連休でもないのだが……は、自宅の庭の掃除をした。気がつけば、草ぼうぼう。娘にも「荒れているな」と言われたのだ。

仕方ないので、落ち葉をはき集め、草を刈り、新芽の出始めた木々の枝を剪定し、ついでに繁ってきたフキをとって皮を剥いて茹でて……ああ、また脱線してしまった。

それはともかく、なんとか恰好をつけた。

実は、現在自宅と実家の二つの家を掛け持ちでいるので、私が関与する家の面積は随分広くなった。これを維持するのは、かなり大変である。掃除だけでもぐったりするし、さまざまな家事がある。私の場合は仕事場でもあるわけで、さらにメンドウ。


先日、何気なく読んでいた新聞記事のエッセイに、人口減少について触れているものがあって、住宅着工件数は、年間60万軒を割るようになるだろう、とあった。

ほんの数年前まで100万軒以上のオーダーを維持し続けていたのだが、リーマンショックで80万軒まで下がった。その後、政策的なてこ入れもあったから多少持ち直した年もあるが、おそらく当面は80万軒を保つのが精一杯だろう。(今年も、消費税アップ前ということで駆け込み需要がありそう)

しかし、確実に減少局面にある。多分、後10年もせずに60万軒まで下がるというのは現実味のある数字だ。それでも空き家は増えるだろう。
すでに住宅の2割くらいは空き家だという推計もある。多くは団地やアパートだが、今後は戸建てに広がるのは想像がつく。

事態は軒数の減少だけでないと私は予測する。建てられる家も、集合住宅が増え、一軒家も小さな家になるに違いない。なぜなら家族数が減るからだ。
4人家族さえ珍しくなり、1人2人で住むのが常態化するのではないだろうか。3人以上なんて、子供が小さい一時期だけで、どんどん独立し、老人家庭が増える。

そうなれば、部屋数の多い家は、負担になるだけ。新築が小さくなるだけでなく、現在の家の間取りを減らす「減築」も進むだろう。さらに集合住宅はシェアハウスやグループホームも増えて行くかもしれない。

おいそれと木材需要の拡大など不可能ではないか。

……そんなことを考えていると、絶対に木材需要は減る、と確信したのである。それなのに、木をたくさん使うことで林業振興を計画するのはムリでしょ。

なかには、日本の人口が減っても、輸出があると必死にいう人がいるが、お隣の韓国や台湾も人口減少社会に入る。中国も近い。そして、なんとアメリカさえ高齢化が進んでいるそうだ。移民がいるから減少は目立たないが、そんなに余裕はない。
そもそも日本は基本的に内需経済国家で、輸出を10倍にしても全体では小さい。

いやいやバイオマス需要があると必死の声もあがるが、何十年と植え育てた木を燃やすだけとはあまりに情けない。しかもコストは絶対に合わないから公金で補てんする(FITも税金みたいなもんだ)しかなく、それは財政をいびつにして、経済として確実に破綻する。

それよりも、木材需要が縮んだ社会を前提に林業を再構築して、森づくりとまちづくりを考えてくれないか。木材の量が売れなくても山の暮らしを維持できる経済社会を。

私も、小さな家に住みたい希望はあるけどなあ。小さくなっても、今と同じ経費をかける気になる家の質があり、暮らしに満足を生む家を。。。

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木製品・木造建築」カテゴリの記事

コメント

田中様

おはようございます。
連休明けに久しぶりにブログを開くと、将来の木材需要には期待出来ないというお話。
最もな考察ですね。
しかし、アメリカのガードレールの柱は防腐処理した木材だとか、ヨーロッパなどではエクステリアに日本よりもたくさん木材を使用しているとかの情報もあります。
従来型の木材の利用ではなくて、今まであまり使用されなかった場所に新しい木材利用を開発してゆかない限り木材需要は増えませんね。

不燃性の木材を開発した竹中工務店などが、大形建造物に積極的な木材利用を始めましたので、公共施設で内部外部にも利用可能な部分を木質化するようにするとか、しないと木材利用はなかなか増えないでしょうね。

あと、木材をバイオマス利用して石油や天然ガスの補充に利用するというのも、理論的に成り立つかもしれませんが現実は大変困難でしょう。

小さな木質エコハウスに立て替えると補助金を出すしかないのでしょうか?

新しい木材需要としては、土木がありますね。そしてエクステリア系、建築でも内装関係。
どれも結構で、それぞれ目に入る木材が増える効果も期待できるんですが、量として見ればたいしたことはないでしょう。

でも、木材消費は減っても、材価が上がれば山村経済は成り立つんですよ。製材業は細るけど。

木を木として意識しないバイオマス燃料(薪ストーブを除く)とか、合板やCLTなどエンジニアウッドにしたら、量は捌けるけど材価は安い。製材業は成り立っても山村は疲弊する。どちらがいい?

森林の(ごく一部)を刈って、その材木で、刈って出現した所に『マイクロハウス』を、セルフビルド(ワークシップ手法)で建て、・・・二地域居住=森林コミュニティ=林間エコビレッジ…なる構想は如何でしょうか。

ついでに、『バイオマスマイクロエコビレッジ』(バイオマスタウンの亜流?)として構想・・・排泄物・廃棄物(バイオマスチップなど)も地消でエネルギー化。

夢?!否っ、仲間七人で踏み出しました。
各バイオマス『処理』によって『稼ぎ』を伴えるか?!が、課題の一つです。

マイクロハウスは憧れますねえ。4畳半の下宿時代を思い出して(笑)。

ただ、いよいよ木材利用は細る。いっそのこと、集合住宅建設禁止法を作って、一室の一戸建てにさせたらいいのかも。

連休中に長野へ行きました。立科町とその隣の望月町と、『クラインガルテン』があり、ログ風のマイクロハウスです。(一部屋仕様)

結構人気があり、入居希望者は『数年待ち』!!・・・『間伐材を利用したマイクロハウス建設』にビジネスチャンスがあるのではないかと!!

当方居住地の横浜と『蓼科地区』は長距離=片道五時間で宿泊必至です。
蓼科に棲家があれば私、『数日滞在』が、むしろ有効、楽しみ!!そして、

当該地で『スポーツ小規模林業』に従事して、滞在費用を稼ぎ==頂くのは地域通貨で構わないし・・・。森林関係者向けのクラインガルテンを開発したいです。このプラン、如何ですか?!田中さん。

『クラインガルテン』は、島根県飯南町でも既に建設されていて、広島から車で通えるというので,大変人気があるそうです。
安い別荘で,畑がついているのが人気の理由とか。

都市から自家用車で1時間程度の場所で、風光明媚な中山間地に、畑つきのクラインガルテンを地産の木材で作るのも一案ではないでしょうか?
都市住民が使いやすい、50坪程度の自家菜園のついたマイクロエコハウスはいかがでしょうか?

電車の内装に木を使うのが受けているみたいですね
乗ったこと無いんですが、乗ってみたいと思わせる魅力があると思います(「鉄」ではありませんよ)

電車自体の需要は小さいけど、述べで利用する人数や、恒常的に目にする人数が増えることを意味するので、マインドを変えるという意味では効果が大きいのかも
木目調バスとかも受けそうですね、まずは京都か北海道、あとは東京あたりから

昨今クラインガルテンは数年待ちとかもある人気のようですね。
ただ民営は少なく、料金も高い気がします。

田舎で農家がロシアのダーチャのようなものを経営するというのはどうでしょうか?
地元のカラマツなどでマシンカットのログキットを作り、田舎の個人の家のあまったスペースに小さな小屋を建てます。
建築費用は自治体の立替えで、所有権は地主、それを都会の人の二地域居住の拠点として貸し出し、遊休農地があれば菜園として貸し出したり、農業指導なんかも。

水回りは独自に作るか、あるいは母屋のものを共有するか。
まあ、農家民宿とどう違うんだと言われたら困るんですが。

クラインガルテンなど「小さな家」は、結構憧れの分野ですねえ。

でも、木材消費量は少ない(^^;)。
いっそ、1世帯が2軒家を持つ(片方は木造の小さな家路線)義務を課したら、木材利用は増えるかも。

私は、木材は内装や外装に利用すべしと主張してきましたが、実はいくら普及しても、量としてはたいして多くならないと見込んでいます。でも、木材を高く売れる。また木質に触れる人も増えて愛着が育つ効果に期待しています。そこに林業の未来もあるかと。

私は知り合いの純日本建築の大工さんの作った内装がすべて杉材の家に泊まったことが有ります。木の香りと言い、非常に気持ちが良かったです。ぐっすりと眠れ、目覚めも非常に気分良かったです。
その家は側壁の杉板、天井が無く屋根裏がむき出しで、ふしが一杯付いたままでした(床、柱や床は無垢)。大工さんは、最近の若者はふしを気にしない。むしろモダーンだと感じていると・・・・・。たしかに、ふしはバラバラで大きさや色合いも異なり、モダーンアートと言える気がしました。
従来の林業家はふしの無い木を育てるために、枝打ち等が必須と考えている様ですが、需要家に寄っては、ふしにこだわらない木材でも良いと言う人が居るということを知らない林業家がほとんどだと思います。

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