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2013/06/05

和紙展にて

昨日に続いて、最近、「紙」に凝っている証拠。

近鉄百貨店上本町店で開いていた「全国和紙展」を覗きに行く。今日が最終日だったが、全国の11の和紙産地から出展。それに和紙を使った作品を作っている4店。

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百貨店内で撮影するのは、本来御法度なんだけど。まあ、看板だけ。これくらい許して(^^)



せっかくだから出展者を羅列すると、

月山和紙
若狭和紙
丹後和紙
吉野宇陀紙
因州和紙(鳥取)
出雲民芸紙
石州和紙(島根)
樫西和紙(岡山)
阿波和紙
土佐和紙
越中和紙

それに作家の和紙絵画、くじゃく玉、帽子・服、きりえうちわ……である。

ここで正直な感想を書く。

区別がつかねえ。。。どこの和紙がどんな特徴があるのか皆目わからない。

説明書きを読もうと思っても、ほとんど説明がない。かろうじてパンフレットがあったのは石州和紙だけ。阿波和紙のところでもらったのは、阿波和紙伝統産業会館のもの。ほかに数店、現場にパネルを張り出しているところがあったけど……。最終日だから品切れなのか、もともとないのか。

これは、ちょっと残念である。全国の和紙の産地ごとの違いを見たくて訪れたのだが。
見た目も区別がつかないので、触って回ったが、やはりわからん。つるつる、ごわごわ、でこぼこ……いろいろあるが、みんな和紙です(^o^)。せめて使い道を記してほしかった。
材料も、コウゾ、ミツマタ、ガンピを使っています、とあるだけ。そして漉きにはトロロアオイを使っていること。

実は、その材料も中国産が多いはずだけど。配合の割合とかは、あまり強調していなかった。

結局、差を出すのは工房の商品としてだけである。染色したり、表面に水滴をつけるなど変化をつけたり。名刺用の寸法にしたり。つまり地域差ではない。

手漉き和紙は、機械化を拒否して大量生産の道を閉ざしたまま、新たな用途を十分に提案せずに洋紙に主役を譲り渡した。その結果、特殊化を進めて、いまや嗜好品的扱いに絞っている。

それはいい。そんな道もあるだろうけど、ならば「こんな使い方があるんだ」「こんな特徴を活かして、誰か作品づくりをしませんか」と主張してほしかったなあ。

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和紙の服。和紙職人の作業着だそう。

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森林資源」カテゴリの記事

コメント

水俣で紙を漉いている友人(水俣はぐれ雲工房)は、水俣の竹や八代のい草の紙を漉いたり、丸い(円ではなくて球)紙を漉いたりして、新しいモノを作り出していますよ。私の名刺も彼の竹紙です。

伝統的な和紙業界は、白ければ上等という等級からは自由になれないのでしょうかね。霜降りの脂ぎった肉が上等という肉牛業界のように。

 Facebook経由でこの記事を拝見して、「ああ、またこういう売り方している人達が…」と、愕然としました。
 もし、習字用の紙として良い和紙ならば、習字や絵の上手い和装美人か大家な雰囲気漂わせた和装オッサンに、黙って美しい詩文や素人でも書けそうな文人絵をひたすら書かせておけばいいし、障子紙用途として良い和紙ならば、穴開き汚れた障子で囲まれたスペースで、障子張り名人のオジイチャンかオバアチャンにひたすらキレイに張り替えてもらい、そこで寝転んで、自分が障子紙を満足そうに眺めて茶でも飲んでいるパフォーマンスしてもらう方が、万言の説明よりも、来場者の「これ欲しい!(なぜならば、それを手に入れることにより、自分もそのような体験が可能となる気がするから)」という気持ちをそそるんと思うのです。
 木の椅子とかでも同じなんですよね。並べただけで「これはいい木を使っているから」売れる、と…あるいは、多少工夫しても細かい字で「CO2がウンタラクンタラ、日本の森がどーたらこーたら」な説明書きと間伐した山林の画像をペッと貼り付けて売っている…
 …その木の椅子に座って、楽しそうに酒飲んで飯食っておしゃべりして、その後、その木の椅子で気持ちよさそうにグースカ居眠りしておけば、よほど売れるのになあ、と。
 

和紙展に出た人たちは、まだ努力している方だと思います。そもそも出展費用を考えたら、確実に赤字覚悟でも出たのですから。
また店頭で販売している紙も、染色していたり民芸用としての風合い重視の紙などが多かった。

でも、売り方が下手なんです(^^;)。並べておくだけでは伝わらない……。

出展していた者から一言。

紙を並べていただけでは伝わらない?
売り方が下手?

言われる事も分かります。

しかし、パフォーマンスをしたからといって、紙が売れるとは思いません。

私は、新しいお客さんとの対話の場だと思っています。

各産地の売り手の方と対話してみてください。
更に興味を持たれた方は、各産地に出向いてみてください。

特徴がわかるはずです。

今、和紙業界は衰退の一途をたどっており、各産地、ふるいにかけられている状態です。

そんな中、同業者が出展する催しでのパフォーマンスや主張は無理です。

あの程度の販売が限界だと思います。

「対話の場所」なら、余計にパフォーマンスが必要なのではありませんか? 同業者がいるからできないというのは、目線を内向きにして、消費者を見ていないのでは? 産地に来いというのも、展覧会に足を運んだ消費者にいうべき言葉じゃありません。

もともと、本稿は「イベント担当者の怠慢」を感じて書いたものです。

実は、この展覧会に行った複数の人と話した(みんな、和紙にはそこそこ興味があって、別の日に一人で行った人ばかり)のですが、みんな同じ意見でした。「○○百貨店なら、もう少し、うまく見せたんじゃないの?」とかいう声もあった。

ただ、出展者が「無理」「これが限界」というのなら、これ以上いう言葉はありませんね。

※本ブログの翌日の記事を読みましたか。私は産地も訪れていますよ。

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