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森と林業の本

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2013/06/14

書きました。Y! 個人ニュース~森林は、水を消費する

甲賀忍者話は、一服。

【Yahoo! 個人ニュース】に掻きました。

「森林は、水を消費する」

このテーマは、長くからやっている。『「森を守れ」は森を殺す!』の執筆の際にも、この森と水野関係テーマが大きく引っかかっていた。

まあ、昔のまま繰り返しているのではなく、常に新しい切り口や情報を入れるように努力しているのだけど。

今回は、「樹冠遮断作用」を紹介したことかなあ。

ただ、異論が多い学術的なテーマだけに、扱うのは面倒ではあるのだけどね。

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コメント

水道を担当していた時に、管理作業をやってもらっていたおじさんから水源管理で言われていた内容と同じです。集水域の本数調整をしろ、という指示を数回受けました。今でも、水道水源の集水域は気にしています。実際に、少し大胆に本数調整をした場所もあります。

水道担当者から、水源の木の本数に文句をつけるとは珍しいケースですね。それだけ山のことをわかっている人だということか。

知っている人は知っているンです。経験則からも。

降雨のタイミングや一度の降水量、その間断など、いろんな状況がしかも時間を経て絡んできますので一概には言えないのですが、その管理人のおじさんは、平成5年頃から平成17年頃までやってもらった方で、市町村合併前の町内の町が管理する水道水源15箇所程度(集落管理を含めると30以上になりますが)のうち3から4箇所の本数調整の必要性を町の管理担当者である私に話をしていました。
水源の流量が徐々に減っていると感じていること(科学的データや根拠なし=原水必要流量は超えているため)、その理由として集水域森林の消費量が増えているとしか思えないこと(つまり、木が成長しているということ)。科学的な根拠がないのですけど。。。。

そういえば、某森林組合でも、「山の木が太ったから、川の水が減った」と当然のように説明している人がいました。
知識ではなく、経験というか体感したものをお持ちの方も少なくないのでしょう。

その「体感」が根拠なく間違っていると困るのですが(^^;)、地域の人の経験はバカにできません。理屈は後からついてくる、こともあります。

 私と水道管理のおじさんが見ていたのは小河川流域。我々のところでいう本流の大井川においてはどうなるのだろうかと思うのです。よくニュースになる水源ダムの渇水も。
 上流になればなるほど集水域は狭くて、下流になればなるほどその影響面積が広いわけで、何らかの影響があるのではないかなあと思うのです。

 伏流水もあると思うので一概には言えないのだと思いますが、取水場所と集水域、その本数調整はちゃんと様子を見ていったほうがいいと思っています。本数調整間伐にしても一度に大面積を実施するよりも、やはり徐々にやった方が環境インパクトは少ないはずですから。

大井川の現場は知らないので一般論ですが、森林等に被覆されていない山は、土砂を流出するので川は伏流になりがちです。
そのため川が枯れているように見えますが、むしろ流水量は多いという理屈になります。

大井川の場合、ダムで土砂をせき止めたことも伏流になった一因だと思います。

学術的にはある程度見えて来ていると思います
伐採以前に比べると、伐採直後から植栽後5−10年までは蒸発散がなくなるので河川流量は増え(ただし土砂生産は増える)、その後植物の旺盛な生長にともなって蒸発散が増えるので(30−40年後ぐらいまで?)は流量は減り、植物の成長速度が低下(30−40年後?)してからは再び増える、といったところではないでしょうか

法制林での論文がたくさん出てますよ
ここの試験地は林班の境界が尾根線なので、伐採履歴と河川流量がきちんと対応している(と考えていい)ので、結果がクリアです
例えばこれ
https://www.jstage.jst.go.jp/article/hrl/2/0/2_0_14/_article

あとは禿げ山だった東大愛知演習林の長期(90年ぐらい?)流量観測が有名ですし、対照流域法(皆伐した小集水域と隣接した伐採しない集水域の比較)も日本で始まって15年ぐらい試験地は結構あると思います
しかし日本語での本は愛知演習林ぐらいしかないかも
対照流域比較はアメリカでは30年以上前からやられていて、論文や本もたくさん出ていますよ(有名どころではHubbard Brookとか)
http://www.cabdirect.org/abstracts/19970600874.html;jsessionid=DA400A91D3001DF21D809A9CE6CAB639

各地で観測・実験が行われていますが、量的な解釈で意見の差が出ますね。水の消費分と貯蔵機能を比べて、差し引きどちらがプラスなんだという点で……。

それに、人はどうしても期待する機能に肩入れする(^^;)。在来種はいいけど、外来種はダメとか、天然林はいいけど、人工植栽はダメとか。

ちなみに、水道管理人のじいさんが言ってた小河川流域は、50年を超えているのではなかろうか、という記憶があります。
実際に間伐を進めた林分(多分10haぐらいだと思いましたが)こっちは流量が実感できるほど増えたという感じはないようです。
少し、年月が欲しいのかもしれません。ただ、間伐した林分の方は、閉塞おう状態でして、樹冠長が極めて少ない状況です(22年23年伐採)。今後どう言う感じになっていくのだろうか。ちなみに、結構シカがいるような場所でもありますし、下層は回復が厳しいかなあとも思っていたりします。

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