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2013/08/28

オフセット・クレジットいまいずこ

カーボン・オフセットという理論が生み出した、二酸化炭素の排出削減量を、排出する他者に金銭を媒介に販売して相殺する仕組み。

国際的な取引以外に、国内向けにオフセット・クレジット(J-VER)が生まれ、この考え方に基づいてフォレストック認定ができたり……まあ、いろいろな展開が行われ、今も森林の公益的機能を金に置き換える仕組みとして頑張っている人は多い。

これが今や有名無実化しているらしい。なんたって、取引価格がゼロ円になっているというのだ。というのも、買い手がつかないから。やはり東日本大震災後に急減したという。

それでも、国内排出枠は作られ続けており、在庫は増えている。審査などにかかる費用が税金で賄われるからだろう。
中小企業対象の「国内クレジット制度」は、もうすぐ制度が終了するらしいが、排出枠の認証量が昨年末の2,3倍の150万トン以上まで積み上がった。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD220TE_T20C13A8000000/

なんとなく、想像していたとおりの展開になっている。だって、削減義務とか罰則なしの二酸化炭素削減を基にしている限り、買い取り先に限界があるからだ。つまりCSRと同じような扱いになる。
結局、企業のボランタリー精神に期待したり、あるいは「環境に優しい」企業としてのイメージ戦略になる。買取資金も、広報予算から支払うようになってしまうと感じていたからだ。

一方で、相次ぐ異常気象。大気中の二酸化炭素濃度が上昇した影響を指摘する声はむしろ強まっている。皮肉なもんだ。

そろそろ、二酸化炭素というわかりにくい物質を取引に持ち出すのはあきらめたらどうだろうか。はっきりと森林の環境への影響力を売上につなげる方法を考えるべきだ。

優れた森林を保有したり、保全を後押しする企業の社会的ステータスを上げるとか、もっと直截に株価に反映させる仕組みはないものかね。

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政策・行政関係」カテゴリの記事

コメント

悪玉のCO2を吸収もしくは固定してくれる(正義の)味方の筆頭は樹木です。
その樹木や棲家である森を、もっと大事に思わなくては・・・!!

そもそも『取引』というのが(私には)如何わしい。販売とか購入とか、ダイレクトに言えば良いのにと思う。
(ま、監督する所というか所管が販売とか購入とかに直接関与しないから『取引』という表現になるのかな・・・?)

あれこれと足踏みしているうちにCO2が『善玉』になったりして・・・。それはそれで歓迎だけど。

CO2を扱うなら、「見える化」が欠かせないでしょうね。ま、透明で見えませんが(^^;)。

むしろ「我が社は木を何本保全しました」的な見え方を目指した方がいいかもしれない。いっそ株式市場に各社の「環境貢献指数」を表示するとか。

森林整備活動の『見える化』を、とある学者とともに推進しようとしてました。が、大震災の影響で『中断』しています。(苦笑)

GISを加味する形でCSR活動や特に『樹木の手入れ=枝打ちや間伐などの成果』を画像と位置情報とで『何時でも(出来るなら瞬時に)インターネットを介して見れる』というもので、
企業のCSR担当者が上層部に報告する際に『森林整備GIS情報』も提出する・・・『これで初めて費用対効果の見える化が果たせる』と、。。。(企業間での森林整備活動が『競争』になったりして・・・)

田中様

この記事へのコメントではないので、恐縮なのですが、

http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0828&f=national_0828_024.shtml

この記事を読んだところの、田中様のご意見をお伺いしたいと思いました。
興が乗りましたら、お願いいたします。

坂茂の建築については、改めて。

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