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2013/08/10

私がワクドキした森4~小笠原・母島

いつまでたっても、ドキドキした森ばかりで、ワクワクした森が登場しないじゃないか、という声(そんなのあったか?)に応えて。

正真正銘、酷い目・怖い目にあったのではなく、ワクワクするような思いをした森はどこか。

考えた末に浮かんだのが、小笠原諸島母島の石門であった。

最初に訪れたのは、大学四回生のときか。探検部では前年のボルネオ遠征を踏まえて、まったく新しいフィールドに挑戦するために選んだのが小笠原諸島であった。

今と違う。一応、観光客は誘致していたけど、極めて素朴な土地であった。とくに母島は、絶海の孤島的イメージの濃い土地だ。商店は2軒か3軒しかなく、船も少ない。人口も300人くらいだったか。テレビはもちろん、ラジオの電波も届かない。むしろグアムの放送が入ったりした。ニュースは、一週間遅れか、船のファックス通信だけである。

なかでも石門地区は、道もほとんどない亜熱帯性ジャングルで、しかもカルスト地形日本では非常に珍しい地形である。たしか国立公園の特別保護区に指定されたんじゃなかったっけ。

相当珍しい固有種の動植物、昆虫もいっぱいいた。事実、我々は、特別天然記念物のアカガシラカラスバトを目撃している。

Photo


頭が隠れてしまったが……。

ほかにもオガサワラノスリやメグロなどもよく見かけた。オカヤドカリもいたなあ。

そこに特別許可?をもらって、探検したのである。

Photo_2


これはクワノキ。かつて母島のクワノキは、盛んに伐られて木材として出荷されたらしい。だから、今は絶滅危惧扱い。
この木は、コブがついているから伐採を免れたのか。


石門ジャングルは、昼なお暗く、あちこちにカルストの奇岩が林立し、不思議な植物が満ちている。まさに探検気分を味わえたのだ。しかも、この探検は自分で立案し、すべての交渉から事前調査まで自分で行ってきたという自信。これこそがワクワクドキドキを生み出していたのかもしれない。

Photo_3


シマオオタニワタリという着生植物をいっぱいぶらさげた木の下に、洞窟はあった。

発見しました。巨大洞窟を。今は石門洞と名付けているが、単なるくぼみで「ブタ穴」と呼ばれていた。何でも、昔、野生のブタが住んでいたらしい。

この穴の底を調べると、わずかに三角形の穴が下に開いていることを確認する。そこで石をどけ、周囲を広げると、フラスコ状に地下空間が姿を現した。そこに降りて、どんどん潜っていくと、やがて地下に巨大宮殿が。針天井の間と名付けたツララ石がびっしり垂れ下がったホールがあったのだ。

洞内に不吉な気配……。見ると、床は骨だらけだった。これこそ、幻のオガサワラオオコウモリか? それとも……。

とまあ、洞窟探検は続き、今考えても結構大きな発見をしている。大量の骨の正体といい、地下水脈といい、まさにワクワクしぱっなしであった。

我々の発見後、いろいろ調査が入ったらしく、ここを調べて論文を書いた人もいたらしいが。こちらは森ではないので、省略する。

しかし、毎日がワクワク。危険もあったし、この森で野宿もしたのだけど、未知の発見続きにワクワクし放しであった。

ただし、現在は、石門の森林は台風にやられて、かつてのジャングルの雰囲気はないと聞く。しかも観光開発されてしまって、観光客が気軽に入るそうだ。

Photo_4

ちょっと寂しいし、自然保護の観点からも大丈夫なのか心配だが、基本的に発見した後は、私の手を離れたものだから、関心はそんなに強くない。

やはりワクワクするのは、未知の世界でしょ!



ちなみに当時の写真を発掘すると、色あせているのが残念だ。でも、なぜかいっぱい写っているオネエチャンたちが気になる。行きの船で一緒になった女子医大生二人は、今どうしているだろうなあ。どこかで医者をやっているだろうか。民宿で会った真理ちゃんは、その後結婚したと聞いたけど……と、青春を振り返るのであった\(^o^)/。

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コメント

はじめまして。PORCOと申します。
私は社寺建築に携わりたいと思っておりまして、その理由のひとつは、日本の木材を使うことができるからです。
伐採が行われないため日本の森林は高齢化していると聞きますが、純粋に適切な木材を建材として使用することは、森にも良いのでしょうか?

この欄で、そんな壮大なテーマを質問されても(~_~;)。

ちなみに奈良の興福寺の本堂再建では、アフリカのケヤキ使っています。台湾ヒノキで建てた神社も数多いし。

母島と聞いたら書かずにおれなくて。
今月末から田中さんもよくご存知の地元のアーボリストチームが母島入りします。

僕たちは9月に作業が終了していない場合、助っ人として母島いりするかもしれないです。

田中さんもぜひもう一度母島へ!
当時より少しは近くなったのでは?

アーボリストが母島に行く? なんか伐採の木があるのですか。
石門の木は伐らないでね(伐れないと思うけど)。

行きたいなあ。「我が青春の小笠原」だよなあ。石門を有名にしてしまった責任は感じているが。あと牛首大穴とか、すごいところがいっぱいあるんだよなあ。仕事につなげられないかなあ。

でも、一度行くと最低1週間は帰れない(^^;)。船は少し高速になったけど、便数がないか。

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