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森と林業の本

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2013/08/11

私のワクドキした森5~生駒山麓

暑い日が続くと、小学生の頃の夏休みはどのように過ごしたか思い返す。

あの頃は、とにかく外で遊ぶものだった。今は熱中症に気をつけて、と外に出ないように指導するらしいが。。。

そこで、ワクドキ森の最終回?として、やっぱり取り上げるのは、生駒山にしておこう。

私は子供の頃は、生駒山の大阪側で、大人になった今は奈良側の山麓に住んでいる。だから生駒山の裏も表も知っています……というのが、決まり文句なのだが、思えば生駒山は山頂をめざす山ではなく、山麓こそがワクワクドキドキする空間だった。

虫取りもしたし、秘密基地もつくった。「探検」もした。

山麓には、何かがあった。単に樹木の繁った森ではなく、人の気配を感じるものが、どこに行ってもあったように思う。

とくにワクワク、ドキドキの対象なのは、古墳群だ。生駒山の大阪側の山麓は非常に古墳が多い。なかでも山畑古墳群は、100近くの大小古墳が密集している。今では東大阪市立郷土博物館が建てられて、それなりの展示もされているし、古墳もいくつかは見られるように整備されている。

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山畑21号墳。

わりと大きくて、保存もよい。

もっとも今は、昔のようなオドロオドロしさがなくなったなあ。

しかし、私の子供の時代は、まったく放置状態だったのである。とりあえず発掘調査されたものは、そのまま石の羨道と玄室が口を空けている。入り放題。よく中に入って遊んだ。

もっとも、その中にはマットレスを持ち込んで住んでいる人もいて……(今ならホームレスと呼ぶのだろう。)狭い羨道を匍匐前進で進むと、広い玄室に出たこともある。しかも天井の一部に隙間があって、光が差し込んでいた。秘密基地に絶好! ところが、次に行くと、もう見つからないのである。。。

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玄室の奥に座って眺めると、

目の前に住宅が見えるのね……。

ひんやり涼しいが、ちょっと湿っている。

思えば、小学校の拡張・校舎建替工事で地面を掘り返すと、縄文土器がゴロゴロ出てきた。それを工事が終えた夕暮れに忍び込んで破片を拾い集めるのが楽しかった。たくさん集めたのに、引っ越しの際に父に捨てられたのが、今でも恨みに思っている。
今、手元にあれば、結構貴重なんだけどなあ。

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こんな土器が、学校のロビーに飾ってあった。

縄文の住まいや墓も出土したはずだ。

ほかにも弥生式土器も出たし、その後の古墳時代の土師器、須恵器も出た。この当たりは、奈良側でも出て、私の盗掘した土器コレクションもあるぜよ(⌒ー⌒)。

ともかく、8000年くらい前の縄文時代より、古墳を造った河内王朝? そして奈良時代から現代まで生駒山麓には人が住み続けてきた。

そんな古代の人々の息吹と痕跡を感じる森だから、ワクワクしたのだろう。

ワクドキした森としては、ほかにも温泉が湧き煙噴くロモンの火山の森とか、怪獣探したニューギニアの森と湖とか、焼畑やったボルネオの森とか、陸軍の地下基地が広がっている森とかいろいろあるけど、やっぱり子供の頃の思い出が一番だよなあ。

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