1970年代の林業放棄
ちょっと古い本をパラパラ見ていたら、「林業放棄」という言葉が目に留まった。
1970年前後の列島改造論などで日本中が開発ブーム。好景気に湧いていたわけだが、その中で林業はどんどん放棄が進んでいるのだそうだ。
その理由は、地価の高騰、林地転用の増大、農林業人口の減少などが進み、林業が見捨てられていくのだ。まるで今と状況は正反対なのに、林業放棄だけが同じ(~_~;)。
当時の状況は、たとえば林地価格が普通で坪2000~3000円。国道沿いなら7000円(愛知県の山村・昭和48年5月)。ヘクタール当たり1500万円は行くわけだ。
一方の林業収益は、40~50年生でヘクタール生産は400~500立方メートル。1立米2~3万円しかなく、1500万円に遠く届かないわけだ! それも50年もかかる! さっさと林地を売却した方が、儲かるというもんだよ。
というわけで、林業従事者は減るわ、真面目に施業する人も減る……。
……ようするに、いつ、いかなる経済状況においても、林業はわりに合わない。長時間かかるから大きな経済の波の中で、ちょうど世の中で林業が求められ、盛り上がっている時期に収穫時期がぶつかることのほうが珍しい。希有なタイミングなのだろう。
それを期待して林業経営していてはダメだろうなあ。
ある意味、林業は究極の副業なのかもしれない。本流の波の大小に惑わされず、少し離れて、常に静かに存在する水位のように。
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