30年前の記事・中尾佐助さん
本棚からこぼれ落ちたタブロイド版の新聞。
「リクルートニュース関西」とある。1983年発行だから、30年前だ。
ああか、私がライター駆け出しの頃に手がけた仕事の一つだ。
当時、リクルート系の求人誌や冊子類は、ライティング仕事の一大勢力だった。莫大な量の仕事を発注してくれたからだ。ただし、原稿料は安いし、レベルも低い(低くても通る)。そもそも編集者が素人に毛の生えたようなレベルで、ぐだぐだ。だからこそ、駆け出しライターが手がける仕事としては有り難かったのだが。。。
ま、私もそんな仕事を通して修業したわけだ。
それに、今振り返ると社会人一年生としては会社組織やサラリーマンの勉強になったし、ハウツウものとか、解説書もの、インタビューもの、ヨイショもの(^^;)と、バラエティに富んでいた。これを長く続けると業界記者になってしまうのでヤバイのだが……。
そんななかで、ときには自分の取材したい人を強引に取材対象の中に紛れ込ますこともやった。この記事の中尾佐助氏などは、私にとって大ヒットであった。
記事は、そこそこ有名人に就職活動(今のように就活なんて略さなかった)に関して一言アドバイスをしてもらう、というもの。
中尾氏は、照葉樹林文化論などで私にとっては憧れの人の一人だった。狭い分野なので、編集者も周りの誰も知らなかったが。。。
案の定、学生よ、もっと就職のことを考えて行動しろ、という意図のはずなのに「最近の学生はしっかりしています」「好きなことやれ……」という話になった(笑)。
私も、取材もそこそこに、ボルネオの話とかした記憶がある。そしてまた海外に行こうと思っていると告白した。すると中尾センセイ、止めるんだね(苦笑)。あれ、これまでの話はどうなの? 「仕事なんか気にせず、好きなことを」という話は。
結局、私はこの記事を書いて1か月後ぐらいに会社を辞めて、ソロモン・ニューギニアに旅立つんだけど。
当時の記事はほとんど散逸しているが、今読み返すと面白いだろうな。全集つくりたい、自費出版で\(^o^)/。
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