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2013年9月

2013/09/30

1970年代の林業放棄

ちょっと古い本をパラパラ見ていたら、「林業放棄」という言葉が目に留まった。

1970年前後の列島改造論などで日本中が開発ブーム。好景気に湧いていたわけだが、その中で林業はどんどん放棄が進んでいるのだそうだ。

その理由は、地価の高騰、林地転用の増大、農林業人口の減少などが進み、林業が見捨てられていくのだ。まるで今と状況は正反対なのに、林業放棄だけが同じ(~_~;)。

当時の状況は、たとえば林地価格が普通で坪2000~3000円。国道沿いなら7000円(愛知県の山村・昭和48年5月)。ヘクタール当たり1500万円は行くわけだ。

一方の林業収益は、40~50年生でヘクタール生産は400~500立方メートル。1立米2~3万円しかなく、1500万円に遠く届かないわけだ! それも50年もかかる! さっさと林地を売却した方が、儲かるというもんだよ。

というわけで、林業従事者は減るわ、真面目に施業する人も減る……。

……ようするに、いつ、いかなる経済状況においても、林業はわりに合わない。長時間かかるから大きな経済の波の中で、ちょうど世の中で林業が求められ、盛り上がっている時期に収穫時期がぶつかることのほうが珍しい。希有なタイミングなのだろう。

それを期待して林業経営していてはダメだろうなあ。

ある意味、林業は究極の副業なのかもしれない。本流の波の大小に惑わされず、少し離れて、常に静かに存在する水位のように。

2013/09/29

仰天! 木材利用ポイントの状況

実質上、国産材の利用促進を狙った木材利用ポイント制度。

4月スタートで8月末までの申請・発行状況が発表されている。

http://www.rinya.maff.go.jp/j/press/riyou/130906.html

申請状況

木造住宅(新築、内装・外装木質化等)        426件
木材製品、木質ペレットストーブ・薪ストーブ     150件
計                                                                  576件

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

発行状況        同                   241件(6213万8000ポイント)
                     同                   100件( 387万7000ポイント)
計                   341件(6601万5000ポイント)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ということは……6600万円ほど支出したということ。

ええと、予算は410億円組んでいるのだが……。

もちろん、後半はそれなりに伸びるだろう。しかし、10倍になっても6億6000万円だよなあ。100倍でも66億円。予算を消化するためには、600倍以上にならねばならない。

もっとも、この制度の事務費や広報費なども予算から支出されるだろうが、それが何十億円を費やすんだろうか。伸び悩みをなんとかするため、今後マスコミ対策を強めてバンバンCMを打つかもしれない。すると、予算は広告費で消化するかも。喜ぶのは広告代理店(~_~;)だ。

想像以上の不人気だ。

告知不足もあるだろうが、買い手にとって魅力になっていない。いや、実は工務店の魅力になっていないから勧めないのだろうか。

都道府県別の発行を見ると不思議な展開。

面倒だから木造住宅によるポイント発行だけで見ると、多いのは大阪府や福岡県、熊本県、宮崎県……ずば抜けているのが熊本県だ。おしなべて九州各県が大きいが、なぜだろう。

とくに人口に比例していない。大都市、とくに東京が伸び悩んでいるのは、木造住宅があまり建たない、建つのはハウスメーカーの外材仕様が多いということかもしれない。

ようするに県の窓口および県の業者が力を入れて売り込んだかどうかにかかっているのではないか。

(奈良の窓口は、「奈良の木マーケティング協議会」らしい。ここ、ほとんど休眠していると思ってたんだけど……。)

2013/09/28

Y!ニュース「馬搬」で思いついたアイデア

ヤフー!ニュースに、「馬搬」からオルタナシティブな林業を考える、を執筆しました。

http://bylines.news.yahoo.co.jp/tanakaatsuo/20130928-00028484/

実は、書いてアップしてからいろいろ思いついた。今から大きく書き直すのはまずいなあ、とあきらめている。

その一つは、馬搬で木材出すだけでは仕事が少なすぎて食べていけない点をどうするか。

思いついた!

暇なときは、馬で宅配するのだ。遠くからの急ぎの配達は無理だが、馬で運ぶことに意義がある品物もあるんじゃないか、と思うから。
同じ街の中で同日配達を希望する用途には使えるんじゃないか。バイク便よりは遅いけど。
プレゼント系もいいなあ。クリスマスプレゼントなんか、馬で配達すると似合うよ。
人を乗せるのは、タクシー免許みたいのなのがいるのだろうか。人気を呼ぶと思うなあ。

そもそも、ジブリアニメ「魔女の宅急便」では、ホウキにまたがって空を飛ぶことしかできない魔女キキが、自活するために始めたのが、自ら空を飛んで運ぶ宅配事業だった。それを真似るのだ。大きくて重い荷物も可能な点で、魔女よりも「馬力」があるよ。

だから、業者名も馬者の宅急便……。

……というようなことは、記事に書かない方がよかったかね(~_~;)。

2013/09/27

馬搬シンポにて

昨日は、朝から雨。持って行った折り畳み傘の骨が折れたので、改めて購入した(大型の)傘でホテルを出る。そして地下鉄に乗って目的地の駅に着くと止んでいた……。

おかげで傘は持て余したが、やっぱり私は「最近、晴れ男」(^o^)。

さて、本日の目的の一つは、衆議院議員会館の会場で開かれた「日英馬搬シンポジウム」への参加である。

馬搬とは、その字のごとく、馬による木材の搬出。昔は当たり前のようにあったものが、今では風前の灯火だ。ところが、それを再び振興しようという動きが起きている。

ただ私は、岩手の遠野でささやかにやっているかと思ったのに、いつのまにやら大きなイベントになっていた(^o^)。シンポでは、イギリスの馬搬会の前会長を招聘して、C・W・ニコル氏がゲストなのである。そして同時通訳もつく。高くついただろうなあ……。

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こんな会場。円形テーブルの会議場を使ったので、観客というよりは会議参加者の感覚か。80人くらいは入っていたかな。

顔なじみの女性もちらほらいたほか、何かと知った顔がたくさんいる。私の席の横に座ったのは、土佐の森救援隊の中島さんだもんね。

シンポは、結構盛りだくさんの演者が取っかえ引っかえ登場する感じ。ただ内容に関しては、中島さんと二人でツッコミつつ、シンポの裏話について意見交換。結構笑い話があるのだ。彼とは、そのうちじっくりゆっくり、喧嘩にならないよう(^^;)、議論したい。

意外と言っては失礼だが、面白かったのは、遠野馬搬振興会の岩間敬さんの話。朴訥ながら、ツボを押さえてくれる。しかもアイデアマンのようだし、彼を中心に運動が盛り上がった事情がわかった気がする。

一方、もっとも盛り上がったのは、ニコルさんの林野庁批判(~_~;)。冒頭に林野庁の部長(予定では長官だった)の挨拶はあったのだが、ペーパー棒読みに近い内容だし、挨拶が終わったらそそくさと席を立ったことに怒り心頭。ニコルさんの「アファンの森」に連続した国有林がいかに荒れているかも追求。

やはり途中退席したら、後で何を言われるか覚悟しないとね。私も、このシンポの直後に約束があって、もし延長になったら途中で退席しようかと思っていたが、かろうじてせずに済んでよかった(⌒ー⌒)。

とはいえ、馬搬を通じて考えることはあったよ。それは……。

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英国馬搬会(ブリティッシュ・ホース・ロガーズ)の前会長にして、英国馬搬公益信託法人のダグ・ジョイナー会長。

2013/09/26

ひば工房、発見!

何年か前、「女性に」ヒバ製のお箸を「プレゼント」されたことがある。

「女性に」「プレゼント」だよ! 売りつけられたわけではないよ!……というようなことを強調したいのではなく、ヒバのことなのだ。

大小2種類の箸なのだが、小さな木工品にもかかわらず、それを取り出すとすごい匂いが立ち込める。ヒノキチオールの匂いだ。私は、箸として使うよりアロマ代わりに使ったっけ。

その時に付けられていたのが、「ひば工房」のカード。ヒバの木工品ばかりを扱う専門店があるのだという。

それは長く印象に残っていた……その女性ではなく、ひば工房という店のことであるが、あ、いや女性も印象に残ってはいるが(;^_^A、 ともかく昔のことである。

ところが、数日前にたまたま溜まった名刺を整理していたら、「ひば工房」のカードも出てきた。おや、と女性のこと、いやひば工房のことを思い出したのだが……。

なんと本日、たまたま歩いていたら「ひば工房」という看板が。

目的の場所まで10分くらい早く着き、少しだけ周囲を歩いていたら、目に飛び込んできたのだ。思わず入ってしまいましたよ。

ちょうど開店したばかり。

わおっ、と声が出るほどの木工品の山。山。山。

で、これがほとんどヒバ製のグッズなのだ。

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何千アイテムあるんだろうね。

もちろん、室内にも香っていたよ。

まな板から玩具まで。

値段は少々張るかなあ。そこは、何に価値を見るかだろう。

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なかには「ひば染め」なるものも。

かなり店のオリジナル商品も多い。

残念ながら、10分間の猶予だから、じっくり見る暇はない。

が、



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見つけました。ヒバ箸。

いろいろありますぜ。

思わず買おうかと思ったけれど、すでに「女性に」「プレゼント」された箸があるのである。

そこでヒバチップを買った。アロマになるお勧め商品でもある。

ちょっと店主(女性)と話す。青森出身で、こんな店を開いたとか言いつつ、オマケを付けてくれる。そんでもって、思わず名刺交換。いつか取材にでも訪れたいものである。

ああ、もう10分がすぎてしまう。。。。

ともあれ、ほんのわずかの「遭難」を楽しんだのであった。

※ひば工房については、HPがあるそうなので、詳しい情報はそちらをご覧あれ。

2013/09/25

「最近、晴れ男」の雨の日

東京に来ている。

こちらは雨。それもしとしと霧雨。関西は快晴だったのに。

私は「最近、晴れ男」で、何か用のある日は必ず晴れる。少なくとも雨は降らず用を足せるのである。

しかし、今日は雨。

これは何を意味しているのか。まさか「たいした用ではない」というご神託?

いや、本番は明日だけど…。明日も雨だったら、どうしよう。。。

2013/09/24

美術館の経営を考える

大阪に出た帰りに、中之島の東洋陶磁美術館に寄った。

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中之島を臨む。向こう岸の茶色い建物である。こうして見ると、なかなかおしゃれなウォーターフロントになってきた。

この東洋陶磁美術館は、中国・朝鮮などの陶磁器のコレクションで有名である。

と言っても、実は私は中国や朝鮮の陶磁器はあまり好きではない。とくに高麗青磁は好みではない。どうしても、その良さがわからん。白磁はいいのだが……。ま、それでも目の保養になるかもしれんと思って入ったのだ。

この美術館の展示物は、企画展もあれば寄贈品もあるが、基本は安宅コレクションである。

年配の方はご存じかもしれないが、かつて日本の財閥の一角を占めた総合商社・安宅産業の会長が収集したものである。私物化した会社の金で買い集めたと言っても過言ではないだろう。

そして1977年に破綻するのだが、その際には「安宅コレクションがある」と言われたものだ。つまり、このコレクションを売却したら、負債を返せる……という意味だったらしい。まあ、それほどコレクションの価値は高いという意味か。

以前、職員に「ほかの美術館だったら、企画展で一つ展示するだけの国宝級の作品がいくつも常設展示されている」と聞かされたことがある。

ともあれ、それだけの陶磁器を散逸させないように、ということで、安宅財閥の解体の際、本体は伊藤忠商事が吸収したが、残存財産を引き受けた住友グループらが工夫して、コレクションを大阪市に寄付し美術館を建てたというわけだ。

ともあれ、たしかに逸品ぞろいで、また美術館の設備も工夫を凝らしている。自然光による鑑賞コーナーなんてのもある。陶磁器は自然光に限るのだ。

しかし、金がかかっている。ついでに言えば、職員は何人いるんだろう。維持費は年間いかほどか。

入場料は600円のところ、節電中なので割引480円とのことだった。いくら鑑賞客が来ても、維持費にはるかに足りるまい。つまり、市立ゆえ成り立つ美術館なのである。

同じことは、全国の国や自治体の美術館・博物館、そして図書館にも言える。
民間では単体で収支を合わせることは不可能である。たまに会社や個人の美術館的なものもあるが、それは本業で稼いでいることが前提である。また百貨店などの展覧会も、入場料で元を取ることはできない。あれは客寄せ効果を狙っているのだ。

今の大阪市大阪府は、文化・教養が大嫌いな首長をいただいているから、果たしてこの手の施設に、いつまで税金を支出してくれるかわからない。そのうち大阪から文化施設は全部民営化しようとするかもしれないが、そうなると、ほぼ維持できないだろう。

文化・芸術というものは、パトロンがいて維持するのが常態なのだ。画家も彫刻家も文芸作家も、本業で食っていくのは不可能に近い。文芸雑誌なども、単体で維持できるわけがない。

文化事業は、「(生活費は出してやるから)好きに作品をつくりなはれ」というパトロンがいて、維持されてきた。日本は、戦後その手のパトロンになれる財産家がほとんど壊滅してしまった。金持ちはいるが、教養がないのだろう。

代わりに税金にお任せだ。しかし、自治体はパトロンになれない。主体がないからである。個人の目、感性を備えない役所が、芸術を審査し左右するのはオカシイだろう。美術館の維持のために税金を投入するのが、適正と納税者にいつまでも認めさせる力がないと、いつか首長が打ち切り宣言をするかもしれない。

さて、ここで森林経営について考える。

実は、森林経営も単体では採算が合わないことは、美術館経営と同じかもしれない。昔から、山主は別の事業で稼いだものがパトロン的に注ぎ込むものだった。豪農、あるいは酒や醤油の醸造家、旅籠主……などの経営者が、山林投資を行ってきた。

ただ林業は何十年周期に材価が暴騰する時期があったので、その時に稼いだ金を別の事業に投資することも保険となる。今の林業家の中には、景気のよい時期に稼いだ金で不動産や株、あるいは新規事業などに投資しており、今はそこで稼ぎだす金で林業不況を乗り切っているケースも少なくないだろう。そういや、林業家から百貨店オーナーとか銀行設立まで行ったケースもある。

土倉庄三郎は山林事業だけで、そうした分散経営によるリスクマネージメントをしなかったから、失敗したとも言える。

いずれにしても、森林を扱うのは、長期経営の視点とパトロン的な気概がないとできないことだ。蓄えなしに林業経営をしていると、どうしても目先の利益を重視せざるを得ない。

そう考えると、林業界はいかにパトロンを呼び込むか考えないといけない。ただし、それは補助金という名の税金ではないはずだ。補助金は生活保護みたいなもので、荒れた森林をマシにします、というのが限界だ。最低限の下支えにしかならない。せいぜい「二酸化炭素を固定します」「治山の役目を果たします」程度。

本気で林業に投資したくなるには、どうしたらいいか。

やっぱり森林の文化的価値を高めないといけない。美しい森をつくって、機能ではなく文化を磨くことではないだろうか。
安宅コレクションのように「この森なら守りたい」と市民や企業に思わせることではないか。素晴らしい森があったら、これを伐採して目先の金に換えさせないように企業も自治体も市民も納得して金を出す。

美しい森をつくったら、パトロンになろうと言い出してくれるかもね。

以上、美術鑑賞しながら考えたことでした。

2013/09/23

昔取った杵柄……?

連休3日目。連休なんて、大嫌いだ!と叫んでみたい今日この頃(^o^)。

どうせ読む人が少ないから……(しつこい)と愚痴話ばかり続けるのもナンなので、多少は自慢も入れてみる。

昨日のシンポの後、7月に亡くなった叔母の納骨のため、墓地に行った。と言っても、クリスチャンだったので納骨式ではなく、教会の礼拝をキリスト教の墓前で行うもの。

結構な人数が集まるわけだが、なんしろかんかん照り。残暑は厳しい。ご高齢の人も多いのだ。

そこで会場前にテントを張ることにしたようだ。活躍したのがボーイスカウトである。教会を拠点に活動しているボーイスカウト(と言っても、最近は女子もいる)が事前に張ろうと頑張っている。正確には、テントとうより、大きなシートをロープで引っ張って屋根にしようという魂胆である。

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なんとなく、わかってもらえるかなあ。

一番奥が、キリスト教の納骨堂と思えばいい。

かなりのロープの長さである。

私は、少し早く着いたので,その様子を見ていた。墓地の裏が山で、そこに登って木にロープを縛っている。が、前側は、かなり長いロープで高い位置にある道路のガードレールに結ぶことになった。

ところが、ロープを崖上に上げることに四苦八苦。届かない。

見ていられなくなって、つい手を出してしまう。なんとかロープの端をガードレールに投げ上げて、隊員に結ぶよう指導。スカウトならモヤイ結びとかインク結びとかなんとか結び方を知っているはず。が、イマイチ、ピンと張らない。

ええい、と結ぶお手伝いも。

なんでここまでするかというと、実は私もこのボーイスカウトと同じ団出身なのだ。つまり、私は彼ら彼女らの先輩に当たる。私だって、普段はそんなロープ遣いなどやっていないわけだが、昔取った杵柄というか、そこそこ覚えているのだねえ。

と、ちょっと先輩面したくなったところに、スカウトの制服したもっと年配の人が。

「いや、結ぶならこちらの方が」と、私の結びを外して、別のポールへ持って行った……。

ちょっと結び方が甘いように思えたが、「礼拝時間くらいなら持つ」。

先輩には逆らえんもんですよ。。。。

2013/09/22

古事の森のシンポなのに

連休2日目。読む人、少ないと思うんだけどなあ。。。まあ、愚痴の続きみたいな気持ちで(^^;)。

今日は朝から奈良女子大学で「春日奥山古事の森」というシンポジウムが開かれたので覗きに行ってきた。副題は「木造建築物の技術継承」。

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さすが、奈良女子大。キャンパス内にたむろするシカ。

バックが、記念講堂で文化財指定の木造建築物。

古事の森を知っているだろうか。故・立松和平の提唱で始まった樹齢200~400年のヒノキやケヤキを中心とした森をつくる運動だ。ようするに文化財に指定されたような木造建築物の修復用の木材を生産するため、ということで10年ほど前から行われている。

実は京都で開かれた、この事業の始まった最初のシンポジウムに私は参加している。だから、10年後どうなったか聞いてみるか、という気持ちがあった。もちろん副題のとおり、建築物が主題になっていることはわかっていたが。。。

それでも実質主催は、林野庁近畿中国森林管理局なんだから、そこそこ期待する。

が、古事の森の話は、冒頭の3分くらいだったかな(-_-メ;)。

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貴重な、古事の森に触れた部分。

結局、今どうなっているかわからなかった。案外、最初に植えた苗は枯れていたりして(^^;)。もともと200年伐らずに残せるとは信じていないけどね。

まあ、いい。そんなもんだ。

会場はちょっと珍しいほど満席。しかし、9割がたは、歴史と建築・文化財に興味を持つ人々だろう。お年を召した方が目立つが、たまにいる若い女性は学生だろうか。彼女らも建築分野に関わっているようだ。森目当てはねえ……。

実は、私も生駒山関係のフォーラムに幾度か出席しているのだが、テーマは歴史と自然に分かれていて、参加者が圧倒的に多いのは歴史なのだよ。自然テーマではガクンと参加者が減るのだよ。人々の興味を引くのは何か、考えるのに参考になります(開き直り)。

ちなみに、パネルディスカッションはいただけない。ディスカッションではなく、個別の小講演会化している。私は最後までいなかった(午後は法事があった)が、残り30分を切っているのに、まったく意見交換なし。

もうシンポジウムじゃない。どこでもこの手のシンポが多いのだが、パネラーがお互い意見・反論異論を述べるような展開はほとんどない。自分の話だけ。ホント、つまらないのだ。

始めから講演3本立て4本立てとでも表記しておけばいいのに。

2013/09/21

愚痴ってみた……

今日は3連休の初日で、読む人も少ないだろうから、愚痴でも書こうか……。

先日、古い知り合いのデザイナーと会った。つきあいは30年ぐらい続いているが、会うのは何年ぶりだろうか。若いころは、フリーランスになってお互い夢を語り合ったものである。私の初出版の本は、彼に装幀をお願いした。
その彼は還暦を迎えたという。用事は小さなことだったので簡単に済ませたが、積もる話もある。

で、何が積もっているかと言えば、若き頃の思い出話や、当時の仲間の消息などを教え合った末に出るのが、愚痴(^o^)。

お互い、親族の死やら親の介護やら子供の進路やら。そして自分の病気のこと。持病は何があって、この前どんな病気をして、その後遺症がどれほどあって……。だんだん病気自慢になりかねない。

そして何より仕事のこと。仕事上のトラブルやムカツク不満ぐらいならいいが、何が困るって、仕事そのものが先細りしていること。長年担当していた仕事先がなくなった、打ち切られた、ああ、いつまで続けられるかしら……。そうなると老後は? 年金はあるの?

ま、愚痴を言い合えるというのはよいことだ。ちっとはスッキリする。

しかし、こんな話ばかりしていたら、しみったれるよなあ。最近、どうしたことか女性とよくお会いする機会に恵まれているのだが、つい、これらの愚痴に近い話題を口にしてしまう。ああ、これではモテない(笑)。人間、将来の不安を口にして守りに入ったら魅力が薄れる。やっぱ、尖って夢を語らないとね。

さて、次の日。

今度は高校時代の同級生から電話。こちらも何年ぶりか。が、用件は

「仕事がなくなった。何かないか」

そんなこと突然言われたって。詳しい事情は語らなかったが、これまで自分でやっていた会社を閉めたそうだ。蓄えもないし、切羽詰まっているという。

しかし、分野も全然違うし、あちらは東京在住だよ。となると、「実は私も……」と仕事が減って困っているのだよ、という愚痴話(笑)。

「みんな、同じこというよ」と言われた。言うさ、誰でも。

来週、東京に行くから話を聞こうか、と言ったら、具体的な仕事の話もないのに、会ったって仕方がない、てさ。会えば、それなりに浮かんだかもしれないが。

いっそ、ラオスに仕事があるとか、スリランカでひと旗挙げないかとか、これまでのビジネス経験活かして地域おこし協力隊に応募したら……と言ってやりたかったが、おそらく、その手の話は眼中にないだろう。

なんでもやる、と言っても、自ずから仕事範囲はバリヤーは張っているものだ。バリヤーフリーではない(^^;)。

それで思い出した。

明治末の不景気時、日本人の多くが海外移住に目を向けた。ひと旗挙げよう、というよりは、食い詰めて働き口を外に探したのだ。

その風潮に対して、土倉庄三郎は、「あたら異土に屍をさらすより、山で働いたらどうだ」と講演で呼びかけている。日本の林業は当時から人手不足で、しかも木材価格は高かった。受け入れる余地があったのだろう。

もっとも、具体的な政策になったわけではなく、たち消えになったようだが。。。
しかし、戦後の大造林時代も含めて、ときに林業がセーフティネットになったことが幾度かある。でも、現在は無理だろうねえ。

というわけで、来週は東京に行きます。ビジネスになるか。それとも女性にモテルか。(エッ?)

2013/09/20

Y!ニュースに記した「餌をやらない養魚場」のネタ元

餌をやらない養魚場と植林しない人工林(田中 淳夫) - Y!ニュース http://t.co/V8lflLSrCl

この記事のネタ元? であるテレビ番組を紹介しておこう。

NHKの「スーパープレゼンテーション」で放映された、ダン・バーバー「魚に恋したシェフ」 である。
http://www.nhk.or.jp/superpresentation/backnumber/130506.html

番組内容を知りたい方は、こちらへ。ああ、なんてサービス精神なんだ(笑)。
http://recommend-ted.blogspot.jp/2013/04/blog-post_30.html

無料で記事を書きすぎる……とよく言われる。このY!ニュース も、原稿料ないのになあ。
その分、本買ってよ。。。。

2013/09/19

屋根の上の緑

ヤフー!ニュースをアップしようと思ったら、まさかのシステムダウン。。。

せっかく書いたのに(泣)。

まあ、こんなこともあるさ。。。(-_-メ)

ということで、こんな小ネタ。

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これは、兵庫県の西宮市北部にある、西谷の森公園の管理棟。

もちろん見てほしいのは屋根の部分だ。

緑化、というか、草を生やしている。

以前は、タンポポハウスなんて言い方もされたが、ようするに屋上緑化の一種である。草を生やすことで断熱効果を持たせる発想。

草のままとどめず、次はパイオニア種のマツを生やし、落葉樹を芽吹かせ、そのまま植生遷移を突き詰めて、照葉樹林を生やしてほしい……(笑)。

そんな皮肉はともかく、実際は草のままにしておかないと、屋根の重量が増えて困るだろう。やはり草刈りをするのだろうか。いっそ、除草剤を撒いたりして。土壌を薄くしたら、樹木は生えない?いや、ど根性で伸びる樹木もあるよ。

しかし、あえて突っ込ませてもらうと、この里山地域で屋上緑化する必要あるのかね。緑の少ない都市の中だから屋上に緑を求めるのでは。周りが緑だらけなのに、屋上に人工的に緑を作って、その世話をしなくてはならないのでは、管理者の仕事も増えるだろう。

草刈りは、周りの里山だけにしておこうよ。

2013/09/18

生駒山はオレの庭

台風一過の青空の元、少し運動がてらに歩きに出た。

まずは宝山寺まで旧参道を伝って登る。デコボコの石畳なのだが、ほとんど斜面を直登しているから、結構きつい。門前で一息ついてお参りして下ることにした。登り口に車を置いているから、元の位置まで行かねばならない。

とはいえ、同じ道をもどっては面白くない。あくまで散歩だから、無理なく、そして違った景色を見ながら歩きたい。

まずは「岩屋の滝」に向かい、見晴らしのよい道を抜け……この辺りは、知り尽くしているのだよ。どこをどう歩いても、どこに出るか見当がつく( ̄^ ̄)。

とはいえ、見たくないものもある。

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谷に、ゴミの不法投棄が行われていた。一面に広がり、結構な規模だ。しかも急斜面だから、回収するのは難しいだろう。

やっぱり、日本人に「森の立ち入り権」は与えられないかもなあ。

今回選んだのは、某別荘地域。ここは袋小路なのだが、一番下まで下ってしまうと、その下の住宅街まではすぐだ。

以前来たときは、道の終点から森の中を数十メートル分け入ると、すぐに住宅街に出られた。たいして苦労しなかったから、そこを通って、出発点までもどろう。

そして別荘街に入る。街というが、実はこの地区の敷地は売れ残りばかりで、家はあまり建っていない。だから森の中の一軒家みたいな別荘ばかり。なかには豪邸もあるが、うらぶれたところも、無人の廃屋も……。

だいたい奥までたどり着いた。

さあ、ここから森をひとくぐりするか。。。しかし、大雨でかなり荒れているなあ。山道か水の流れた跡か区別がつかないよ。

しかも、見知らぬ道が2本。あれ、新しく道を入れたのか。どちらを行く? 方向的にはこちらだが、道の出来はこちらの方がいい。

むろん、散歩なんだから無理したくはない。やはり道幅が広く通りやすい方に。方向は後で修復できるだろう。。昔より短い距離で森を抜けられるんじゃないかな。

あれれ、道にキャタピラの跡が。ヘンな小屋があって、小型のブルドーザーが置いてあって、道が終わった! いや、その奥に細い山道がある。しかし、水が流れている……。しかもアップダウンがきつくなってきたよ。方向はどちらに進んでいるんだ?

あ、行き止まり。いや、こちらに分岐が。道?獣路?それとも川?足元は泥だらけじゃないか。倒木あるし。草が生い茂っているし(泣)。

もう数十メートルなんてもんじゃない。昔の記憶はどこに行った。そもそも、昔来た道と違う。

それでもズンズン行くのだよ。もどるという選択肢はないのだよ。かき分けかき分け、あ、高速道路が見えるじゃないか。随分遠いけど。目的地からすっかり離れてしまったのか。でも、見える方向がおかしい。全然違う方向に進んでしまったのだろう。これは遭難か……。

不意に崩れかけた小屋に出くわし、その先に畑があった。すぐ向こうに新興住宅地。明るい日差しが暑いほど。出発点はすぐ近くだ。お見事。狙いどおり。

こ、こんなもんだよ。たいしたことなかったな。森も深くなかったし。道が消えても心配することなんかない。生駒山なんて、オレにとっちゃ庭だな。この程度を遭難なんて言わないのだよ。覚えておきたまえ(・_・)。

2013/09/17

観光ボランティア泣かせ(~_~;)

京都・滋賀の水害地区の皆さんは御愁傷様です。昨日は、大変だったようで……福知山の大江町は私も幾度か通っているところで、テレビの映像はちょっと辛かったです。。。

実は、昨日はお客さんが来ていた。奈良はほとんど来たことがないというので、せっかくだからと奈良観光のつもりで平城宮跡を訪れた。だだっぴろい草原の宮跡と、その中を走る近鉄電車と、復元された朱雀門と大極殿である。

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朱雀門

台風一過直後だから、客は少なかった。少し雨も残っていたしね。

そのうえ大極殿の周りは、道路も草原も冠水、湖のように水の世界が広がっていた。う~ん、水上に浮かぶ宮殿か。古代都市テノチティトランみたいだ(この言葉の意味がわかる人、少ないか……。)これで奈良時代をイメージしてもらいたい。

もちろん、私たちは、そんなことをものともせず、ジャブジャブと泳いで大極殿にたどり着いたのである。岸辺にたどり着くと、ブルブルッと水を払って、大極殿に入る。

大極殿は、かつて天皇の国事行為を行った場所だ。賓客と会うためだけに、こんなデカイ建物を建ててしまった。東大寺の大仏殿に次ぐ巨大木造建築物なのである。

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これは大極殿を後ろから見たところ。

こちらは水に浸かっていなかった。

ところで、ここには観光ボランティアがいた。無料でガイドしてくれるのである。別に要請していないが、勝手に我々について解説してくれる。

しかし、お客さんも林業関係者だけに、興味は木材に行くのだよ。いくら歴史を解説してくれても興味を示さないのだよ。

直径70~80センチ級のヒノキの丸柱が60本ばかり林立し、屋根の重さを受ける部分にはケヤキ材を使っている。そんなところに感激し、表面に塗られたベンガラの塗料について語り、輪切りされた見本の年輪を読む。

この年輪の乱れのある年代には何があったか。

傷がついたようだが、隣の木を伐採したか風で倒れてきてぶつかり、樹皮を剥いたに違いない。それを数年で巻き込んでいるから年輪幅は広い。しかし、その年輪の反対側はほとんど生長していないよ。それは傷を治すために栄養をこちら側に回したから……等々、マニアックな話(~_~;)。

そもそも、これだけの大木をどこから集めてきたか。紀伊半島だって? いやあ、業者のいうことは信用ならないから、全国からかき集めたに違いない。きっと九州のヒノキが混じっているよ。産地詐称だな。価格は山主にはいくら払って、業者はいくら受け取り、それを文化庁に引き渡すときは○○倍に……。儲けたの誰?

あ、この写真の森は吉野だね。幹に書き付けあるから。でも、太さがバラバラなのはなぜか。細い幹が林立する中に大木がある。これはきっと……と、こんな話題に観光ボランティアがついて来れるわけない(笑)。

こんな話ばかりしているのだから、ガイドしがいがないだろう(⌒ー⌒)。

でも、喜んでもらえたのならよかった。次は泳がずにたどり着きたいv(^o^)v。

2013/09/16

道路の魚

各地で大変なことになっていると聞く、台風18号。

奈良は,いや生駒は朝方まで降りましたが、明るくなったころには収まり、早くも日が照りかけました。

さすが、「最近、晴れ男」!

と自慢する暇もなく朝から出かける。さすがに道路に枝葉が散っていたり、それなりに台風一過の名残を感じる……と思っていたら。

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カラスがたかっているので、よく見ると、なんと魚が道路に散乱している。

それも、まだピチピチ跳ねている。

結構な数が、道路上を流れる水の中でのたうち回っていた。

この近くに池はない。ただ道路の側溝から水があふれているだけ。ということは、側溝を流されてきたと考えられる。

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これは、カラスに突つかれたらしい。

種類はなんだろうな。ブラックバスのようにも見えるが。



道路の側溝をずっとたどると、山の斜面に広がる住宅街を走り、その奥の山の中の池までつながるはず。その池からあふれて流れてきたのか。何百メートルもの距離になるだろうか。

明日は、山の池を探索しないといけませんね。

2013/09/15

30年前の記事・中尾佐助さん

本棚からこぼれ落ちたタブロイド版の新聞。

リクルートニュース関西」とある。1983年発行だから、30年前だ。

ああか、私がライター駆け出しの頃に手がけた仕事の一つだ。

当時、リクルート系の求人誌や冊子類は、ライティング仕事の一大勢力だった。莫大な量の仕事を発注してくれたからだ。ただし、原稿料は安いし、レベルも低い(低くても通る)。そもそも編集者が素人に毛の生えたようなレベルで、ぐだぐだ。だからこそ、駆け出しライターが手がける仕事としては有り難かったのだが。。。

ま、私もそんな仕事を通して修業したわけだ。

それに、今振り返ると社会人一年生としては会社組織やサラリーマンの勉強になったし、ハウツウものとか、解説書もの、インタビューもの、ヨイショもの(^^;)と、バラエティに富んでいた。これを長く続けると業界記者になってしまうのでヤバイのだが……。

そんななかで、ときには自分の取材したい人を強引に取材対象の中に紛れ込ますこともやった。この記事の中尾佐助氏などは、私にとって大ヒットであった。

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記事は、そこそこ有名人に就職活動(今のように就活なんて略さなかった)に関して一言アドバイスをしてもらう、というもの。

中尾氏は、照葉樹林文化論などで私にとっては憧れの人の一人だった。狭い分野なので、編集者も周りの誰も知らなかったが。。。

案の定、学生よ、もっと就職のことを考えて行動しろ、という意図のはずなのに「最近の学生はしっかりしています」「好きなことやれ……」という話になった(笑)。

私も、取材もそこそこに、ボルネオの話とかした記憶がある。そしてまた海外に行こうと思っていると告白した。すると中尾センセイ、止めるんだね(苦笑)。あれ、これまでの話はどうなの? 「仕事なんか気にせず、好きなことを」という話は。

結局、私はこの記事を書いて1か月後ぐらいに会社を辞めて、ソロモン・ニューギニアに旅立つんだけど。

当時の記事はほとんど散逸しているが、今読み返すと面白いだろうな。全集つくりたい、自費出版で\(^o^)/。

2013/09/14

コンクリートジャングルに「壁面緑化」が似合う

都市の緑化のトレンドは、壁面にあり!田中 淳夫) - Y!ニュース

執筆しました。

最近、何かと目に留まり気になっていた壁面緑化。調べてみると、かなり急速に増えているみたい。この調子で行けば、都会の森林化も不可能ではない。

私は、見かけるたびに登りたくなるんだけどね。。。。

2013/09/13

古本市で見かけたもの

大阪の古本市に足を運んだ。

とくにお目当てがあったわけではなく、まあ息抜き。本を眺めているうちに、何かとアイデアが湧くこともあるし。新刊書はイマイチなのだが、古い、だからこそ目を引く本が、刺激になる。
実際、ちょっとした執筆のヒントを得ることができた。

そして、つい余計な本まで購入してしまう。通常なら、買わないものまで多少の割引で「ま、いいかあ」と手を伸ばす。もちろん、掘り出し物もたまには当たる。

それはそれで楽しい。が、それとは別の本探しもあるのだ。

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この本の列から何を見つけるか。

それが、ここにあることが痛痒し。

もう一つ。

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珍しい本かもしれない(笑)。

ここに並ぶということは、誰かが処分したということだ。

それは、面白くなかったとか、もう読むことはないだろうとか、所有者が「過去を捨てたい」と思ったとか…(~_~;)。

もっとも、古本屋の店頭で見つけることがてきたというのは、店主が「まだ売れる」とにらんだとも言える。売れないと感じた本は、そのまま本当の処分、つまりゴミに出される。

あるいは、たくさん出回ったから、その一部が古書業界に流れ込んだと考えることもできる。

もっとも、出版部数を知っている私は、あんまりそのように考えられない( ̄ー ̄)。

ともあれ、第二の人生ならぬ未来の読者に出会ってくれ。

2013/09/12

一日だけのキノコ日記

某ブログで、キノコ日記(毎日、同じキノコを観察するらしい)やってるから、私も負けずにキノコ日記。ただし、一日だけ(笑)。

今日は、久し振りに生駒森遊び研究所へ。と言っても、先の茶葉オークション会場の近くだから、しょっちゅう通り掛かっているのだが…。

最近手を入れていないから荒れているが、ちょうどキノコが真っ盛りだった。雨が降り続いたし、このところ急に真夏並の気温に上がったからだろうか。

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何十種類も生えているのだが、なかなか美しいもの。

結構たくさん出ている。

種類はわからない。



  

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コビトになって撮影。

巨木のジャングルに傘を広げる怪しいキノコを探検気分。

かじったのは誰だ? ノネズミか、それとも昆虫か。

種類はわからない。


  

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斜面に、次々と子実体が顔を出している。

シメジぽい。食べる勇気はないけどねえ。

種類はわからない。

 

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森の中で、ここだけ大きな木がなくて光が差し込んでいる林床に生えていた。

空は広いと、キノコは地上に顔を出して思ったか。

種類はわからない。





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這いつくばって撮影したわけではない。

地味ながら、毒キノコぽいが、虫がたかっていた。

種類はわからない。



  

 

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群生しているところもありました。

これは道端だったので、蹴散らされた痕もある。

もちろん、種類はわからない。

実は,このキノコこ類が生えているのは、非常に狭い範囲。それでも種類も数は豊富に生えたキノコ王国であったが、ほかにカビ系(子嚢菌類)も枯れ木に多かった。カシナガにやられたらしいコナラが倒れてキノコだらけになっている。

ただ、とにかく今日は蚊が多い。撮影しようとしゃがむと襲いかかってくる。今日はこれぐらいにしといたるわ。

さて、この森を今後どうするか思案中。ちゃんと手を入れるか。周りを有刺鉄線で囲んで再びプライベートキャンプ場にするかな。

2013/09/11

茶葉オークション

本日は、市内某所で開かれたスリランカ直送の新茶オークションに参加した。紅茶党の私には、見逃せません。

日本人で初めて現地のオークションに参加し落とした茶葉を、日本でもオークションにかけるという試み。もっとも、初回ということで採算度外視である(^o^)。

ちなみに私は、札入れナンバー1。となると、初物は落とさねばなりませんね(⌒ー⌒)。

今回は、5種類の茶葉を100グラム、500グラム、1キログラム、5キログラム、10キログラムで行う。もっとも、今回はプロ(カフェ経営者など)はいなかったようで、個人客に5キロ、10キロはきつい。実質、前3者だ。

私は、とにかく最初に手を挙げ、周りを巻き込んで値をつり上げ、最後に逃げる(~_~;)という作戦。場を盛り上げなくっちゃ。参加者は20人くらいはいただろうか。

まずは、テイスティングから。

最後の一杯は某ラッキーガーデンのオリジナルブレンドということでスリランカ人シェフの実演付き。

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こんなふうに、高いところから暑いミルクを入れて泡立てる。

この作法は「相棒」の杉下右京でお馴染みだ。

私は、お代わりしたぞ。

さて最初の競りは、ディンブラのBOP(ブロークン・オレンジ・ペコ)100グラム。挨拶代わりに落とす。もっと高くつり上げるつもりだったのになあ。

その後も、競り値は底堅く(~_~;)なかなか上がりませんねえ。こんなのお祭なのに。それに市価に比べると半額以下だから、少々つり上げても安値だ。

気がつくと、セイロンBOP1キロを初値で落としてしまった(*^.^*)。

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オークション会場。すべて女性陣で運営。判事も女性。

1キロだよ。。。。どうしてくれよう。封を切ると、せっかくのフレッシュ葉だから早く飲まないともったいない。


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落札した1キロ茶葉と100グラム茶葉。

それにしてもあの値段なら、本気でやったら全部落とせたな。転売したら儲かったかも……。

しかし、この手のオークションというのは、イベント要素が強い。真面目に品と価格を考えたらつまらないではないか。

そういや、最近の木材市場の競りは不調だ。不落どころか競り下がりも常態化しているらしい。もっとも、私も見ていたら競り人一人に5、6人しか入札していなかったり、事前に価格を決めていたり(談合か?)、なかには入札希望者がジャンケンをしていたり……。

もはや木材取引で市売り(競り)は実態に合わなくなった。協定取引、システム販売などと言われる相対取引で直送されることが増えた。その方が暴落を防ぐとも言われる。

それはそれとして、競りはイベントとして盛り上げる工夫をしたら活気も出るだろう。いっそ、日曜大工愛好家や木工家、内装関係者向きに変木オークションとか、端材オークションなんて仕掛けて、宣伝のつもりで活動したらよいのに。利益は少なくても、新たな顧客を獲得するなど広報効果は大きいと思うよ。

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吉野の市売り風景

2013/09/10

「第三次世界大戦」に見る予言者のドイツ

何がなんだかわからないタイトルだろう。ええ、私も説明できません(^^;)。

第三次世界大戦』という本があるのだ。元NATO軍司令官ジョン・ハケット著(二見書房刊)。日本語版の出版は、1978年10月である。それを本棚から引っ張りだして、パラパラと読み返す。

30年以上前に書かれているから、ここで描かれる第3次世界大戦は、1985年8月に勃発している。攻めるのは、ソビエト連邦率いるワルシャワ条約機構軍だし、攻め込まれるのはユーゴスラビアと西ドイツだ。いずれも現在存在しない国。

結果として、地上戦だけでなく大西洋、中東、アフリカ、そして宇宙空間まで戦闘域は広がる。だが、戦況が不利となったソ連は、とうとう核ミサイルをイギリス・バーミンガムに発射。報復に白ロシアのミンスクにも落とされ、戦争は集結。ソ連は解体に向かう……。

ま、そんな小説です(@_@)。今となっては、あったかもしれない、もう一つの過去、ぐらいの感覚か。防衛論議に話題提供したような本である。

で、私が気に入ったのは、実は最後の最後、あとがきに近い部分だ。

政治的予言の小話を紹介している。

1928年のミュンヘンで、政治予言者が次のような発言をするのだ。

5年後の1933年には、ミュンヘンを含むドイツには500万人の失業者があふれ、独裁者がドイツを支配して、600万人のユダヤ人を殺す」

15年後の1943年には、大ドイツの旗がボルガからボルドーまで、ノルウェー北部からサハラまでひるがえっている」

20年後の1948年には、ドイツの領土はエルベ川からライン川までの間しかなく、都市はいずれも破壊され、生産は1928年の10分の1になっている」

40年後の1968年には、一人当たりの所得は今の4倍になっており、その翌年には大人の90%が自宅の今に置いた箱で月の表面を歩く男の動く写真を映し出している」

こんな予言をしたため、予言者は狂人扱いされて監禁されましたとさ。

……ま、将来を読むのは、難しいということを示したいらしい(~_~;)。

ついでに80年後の2008年を予言的にドイツの姿を紹介すれば、ヨーロッパの大半を占める連合体の盟主として、経済的に君臨している、とでも語れるだろうか。どうせなら、この予言の日本版も作ってみたいものである。

一つの国の歴史を追うだけでも、これだけ変遷しているのである。

ましてや、一地方の森林と林業が将来どうなっているかとか、どんな木材が売れ筋とか、わかってたまるか。
もしかして、細くて曲がって、節だらけの、ふわふわの柔らかい材質の木が人気を呼んで高値かもなあ。

2013/09/09

「健康」は「美味しい」なら……

テレビで食材の生産者を訪ねる番組見ていたら、某和牛を取り上げていた。

そんで「美味しいお肉をつくるためには、ウシにストレスを与えず、健康に育てること」と言っている。

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だからウシの生育環境にものすごく気をつかっている。繁殖農家と肥育農家を分けず、離乳させず本当の母ウシの乳を飲ませる。もちろん餌も気をつかい、運動もしっかりさせる。


ここで健康なウシ = 美味しい牛肉 という図式が描かれる。

で、すごく美味いらしい。とくに赤身が。こちら、見ているだけだけど(^^;)。一般に霜降り肉が美味しいとされるが、あれは病的に脂身を増やした個体だから、健康なウシと言えないように思えるが。

しかし、ウシは食べられるために生きているわけではない(キリスト教的考え方では、そうなのかもしれないが)。健康だったら、美味く感じられることは、生存のために役立つのか。進化論的には、美味しいと思われたら襲われて食われる確率が増えて、淘汰圧を受けそうな気もするが……。不味い方が生き残れるのではないか。

それとも、人の手による繁殖という遺伝子拡散戦術を採用したら、美味いことは生存・拡散に有利になるだろうか。果実とか穀類など、農作物はそうだなあ。

フォアグラのようにガチョウを無理やり太らせた、病的な肝臓を珍味とする食材もある。この場合、健康と美味はつながらない。やはり「珍味」であり、王道ではないのかな。。

さて、これを木材に当てはめる。

まっすぐ、すくすく伸びた木は、木目も乱れがなく、適度に寒暖の差があれば、年輪も締まる。それは優良木になるだろう。

しかし、風に揺さぶられ、雪に圧迫され、虫害・獣害に会い、ストレスだらけで生きた樹木は、ねじれたり曲がったり、傷だらけでこぶをつくりBC材になってしまう。

ただ、ときには奇跡のような美しい木目が描かれ、役物になる可能性も秘めている。

それを真似ようと、北山杉の人工絞り丸太のように、当て木をして無理に表面を凸凹にするのは、いわばフォアグラの生産である。つまり役物は珍味。

しかし、今は木材の質を問わず、また役物も好まない。となると、早くぶくぶく太らせたブロイラー生産的な樹木を大量に供給する方が求められているようなもの。

しかし、一方で地鶏が人気を呼んでいる。大量供給の時代から、品質にこだわる世相になっている。ブロイラー材だけでなく、平飼いの木材も必要ではないか。

……ゆっくり樹木の時間で進む林業の将来を読むのに、流行が早く移り変わる食の世界に当てはめて考えるのもいいかもね。

2013/09/08

昭和シェルが輸入バイオマスで発電事業

これまで繰り返しバイオマス発電について触れてきたし、「里山資本主義」で“サブシステム”として取り上げている点を取り上げた。

で、こんなニュース。昭和シェル石油が、川崎市に木質バイオマス発電所を建設する計画を発表した。投資額は160億円だという。石油会社だが、すでに太陽電池事業も行っているから、3番目の事業ということになるのだろうか。

来年5月に着工して、2015年12月に稼働させる計画で、発電能力は4万9000キロワットという。これは木質バイオマス発電所としては国内最大級である。一般家庭で約8万3000世帯の電力消費をまかなえるそうだ。

http://www.showa-shell.co.jp/press_release/pr2013/0807.html

ここで注目なのが、そのバイオマス、つまり木質燃料の集め方。なんのことはない、輸入なのだ。北米や東南アジアから輸入する木質ペレットや油ヤシの殻を輸入して使うという。当然、固定価格買い取り制度FITを利用するが、国内未利用材の価格33円ではないはず。

最低金額として1キロワット時あたり13.65円で売電することができる。これで十分ペイすると計算したのだろう。バイオマスだ自然エネルギーだ、「里山資本主義だ」というと、いかにも国内で燃料も自給するかのように思う(そして、それではコストが高すぎてペイしないと考えられる)が、なんのことはない、輸入すれば経営が成り立つわけである。とうやら、輸入コストは化石燃料よりも安いらしい。

おそらく製紙会社などのバイオマス発電参入計画も、輸入バイオマスを使うことを折り込み済みなのだろう。たいてい海浜沿いに発電所は計画されているからね。燃料を低コストで調達できるために東南アジアなどでも建設が進んでいる。

別に悪いことじゃない。

ただ、発電燃料の多角化にはつながるが、グローバル経済と一線を画した里山的なサブシステムとは言えない。仮に石油が輸入しづらくなるような恐慌(戦争のため海上路遮断とか、超円安とか)時に切り換えられるシステムにはならないだろう。また長い輸送距離を考えると、「クリーンで環境に優しい」のかどうかも疑問だなあ。

 

 

2013/09/07

追伸「里山資本主義」違和感の正体

先に「里山資本主義」の評を記したが、ちょっと追記。および連想した別の感想。

前記では、なぜ外材を使って集成材を作っている(そして、その副産物で発電したり木質ペレットをつくっている)銘建工業が、「里山」なのか。立派なグローバル経済の一員ではないか、と感じた旨に触れた。またCLTの製造は装置産業であり、サブシステムになるどころかメインシステムの一角だろうと考えるのだ。

同じく、オーストリアでは、マイヤーメルンホフという巨大製材所は、所有する森林3万ヘクタールから年間130万立米の木材を供給する、とある。そりゃないだろう。130万が製材か原木かはっきりしないが、3万ヘクタールから毎年供給できまい。
必要な原木は、どこから集めているのか。オーストリア全体の木材生産量は2000万立米前後ではないかと思うのだが、そこから1社に130万? おそらく輸入材も扱っているのだろう。

……またもや重箱の隅をつつきたいのではない。

おそらく執筆者にとって、これらの数字は所詮はサブシステムなのだろう、と気づいたのだ。言い換えると林業そのものが産業界のサブシステム感覚。

鉄鋼やコンクリートなどのマテリアル産業、あるいは原子力や火力発電のようなエネルギー産業と比べて、林業はとるにたらない、忘れられつつある産業。だから、それを見直すことがサブシステムになるし、産業の小さな「里山」なのだ。

執筆者には、林業は知られざる世界だったのだろう。だからオーストリアなどで巨大産業になっていることに驚いた。これだ! と感動した。「革命だ」と叫ぶほど興奮したのではないか。そして希望を見出した。ついでに言えば、林業界ではバイオマス発電が話題になっているが、実は世間ではほとんど知られていない。だから、バイオマス発電とか木質ペレットを紹介すること自体が、新しい情報提供になるんだろうな。

そう理解すると、本書の違和感が払拭される。

しかし、林業を成り立たせる背景には森林が必要だ。そして森づくりと維持は、甘くない。

2013/09/06

丸ビル80年緑化計画?

大阪に出たついでに、イマドキの緑化現場を見学に行く。

丸ビル。

30年40年前から大阪駅前にある、古参のビルで、ある種のシンボル。本当に円筒形をした珍しいビルだが、中はホテルのほかレストランなどが入っている。当然、内部も丸いから使いにくそう(^^;)。

それはともかく、この古い丸ビルを、建築家安藤忠雄氏の提案で、壁面緑化することになったのだ。

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丸ビルを緑の大樹に仕立てるというのだが……。

と言っても、高さ124mもある。まずは今年1月から開始された第一期工事で、1~3階まで、約30mが緑化された。ワイヤーメッシュを取り付けて、ツタなど7500本を植樹したのだ。

このあと、ツタが伸びていくのを待つ。年に2~3mは生長するそうだ。

これが最上階まで届くのは、80年くらいかかるんじゃないか、という意見である。そんなにビルのコンクリートの方が長持ちしないと思うが……(^^;)。

実際、1階の植え付け部からずっと伸びるのは無理だろうから、途中でまた別の鉢を設置するのだろうけど、どこまで壁面が緑に変わるか楽しみにしよう。

もっとも、本当に根付くのか、生長できるのかはわからない。見たところ、ツタはボックスに植えられているが、これは土かどうか疑問。もしかして、水耕栽培?

もっとも、近くで観察すると、植えつけられたものの半分くらいは、まだ造花?人造ツタだったよ。まだ葉の量が足りずに十分に覆えないのだろうな。今後、もし本物の葉が枯れたら、プラスチックのツタだけになってしまうぞ。

ただ、丸ビルの前の壁面には、ちゃんと土を使った緑のテラスが作られている。

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もし、大阪駅前に行くことがあっったら、ちょっと足を延ばして、こちらでよく観察してくれ。

2013/09/05

「森への立ち入り権」がないと、「遭難」できない……

日本にはない「森への立ち入り権」を考える(田中 淳夫) - Y!ニュース

http://bylines.news.yahoo.co.jp/tanakaatsuo/20130905-00027823/

執筆しました。

書いていて、私の生駒山における遭難歴は、違法行為であることに気づき慄然と……。

まあ、遭難は目的を持って意図的にするものではなく、やむを得ざる事情によって陥る状況を指すのであって、決して望んだわけではないのです。草木の採取もしませんし、地形を変えたり生態系を破壊することも……(;^_^A。

ただ、実際に里山を歩いていると、ヨーロッパ的「森の自由」権は今の日本人に与えられないな、と思うこともしばし。あまりに森に対する意識が未熟。

2013/09/04

書評「里山資本主義」総論賛成、各論は……

今や10万部のベストセラー!(羨ましい……)とかいう、
里山資本主義~日本経済は「安心の原理」で動く」(角川oneテーマ21発行)。

執筆は藻谷浩介+NHK広島取材班である。

里山資本主義に関しては、随分前に本ブログでも取り上げたが、改めて読んでみた。

内容を大雑把に説明すると、金融が牛耳るマネー資本主義の現代の中に、安全弁としてのサブシステムをつくろうじゃないか、という提案である。マネーを拒否するのではなく、エネルギーや食料の(ごく)一部を自給することで暮らしにゆとりが生まれ、貨幣価値でない生活価値が高まる……たとえば物々交換だったり、多業兼職することでマネー(グローバル経済)に呑み込まれない安全弁が生まれる。
それが行き詰まった先進国のバックアップシステムになるだろう……。その一つとして里山を象徴とする田舎社会の知恵を取り上げている。

これらの提言に関して、私は否定しない。賛同する。そもそも「多様化」「分散化」は、私自身の主張でもある。バックアップというよりはリスクマネージメントとして、仕事も生活も幅広く多種分散させるべきだ。

その上でだが、本書を読んで少し感じたことを。

結論から言えば、藻谷氏の書いたパートはなかなか説得力がある。「デフレの正体」と同じような語り口?で、ビシバシ攻めてくる。

だが、NHK記者の部分には、ちょっと甘い言説が目立つ。

具体的には、最初に取り上げるバイオマスエネルギー。それが薪ストーブでありエコストーブ(ロケットストーブ)であるうちはいいのだが、銘建工業を例にバイオマス発電や木質ペレットに移ると「これは、里山か? サブシステムか?」と疑問符が噴出するのである。

銘建工業の木屑による発電は私も取材しているのだが、基本燃やすのは外材でつくる集成材の削り屑である。だいたい原木の1割をかんな屑にするのが集成材だが、そのほか製造過程で出るさまざまな木質ゴミを燃料としている。
これは集成材が全国で売れるから出る「副産物」である。その点では、企業努力として捨てていたものを利用して収益改善したものだ。廃棄物を有価物に換えるのはメーカーの王道ではないか。「21世紀の革命」というほどのことか? 

同じことは木質ペレットにも言える。これを韓国にも輸出していることを誇らしげに記すが、輸送に費やすエネルギーを考えると本末転倒ではないか。加えて木質ペレットを地元、いや国内でも消費しきれないから輸出するのであって、望ましい展開ではない。これも里山的発想ではなく、グローバルな経営と言うべきである。

そして、オーストリアまで取材に行ってCLTも紹介している。クロス・ラミネイティッド・ティンバーで木造ビルを、というのだ。
別にCLTがダメと言うのではないが、日本で生産する場合の素材となる木材価格を調査してほしい。安く買いたたくのが常だ。それで森林が維持できるのかね。また生産は装置産業であり、物量がものをいう世界だ。国産CLTの製造が増えたら、未利用材で生産するレベルをはるかに越える。材料確保に血眼になり、山は荒れてしまうのではないか。外材を使うのなら、サブというよりメインシステムに属するだろう。

……何も、銘建工業に恨みがあるわけでもなんでもなく、たまたま本書に大々的に紹介されているからこっちもツッコムだけだが、書き方がいちいち「革命的だ」などと煽り、薪で煮炊きする生活を理想的な暮らしのように描く「甘さ」が鼻につく。

田舎社会の数ある問題点も目をつぶっている。濃密な人間関係は、コミュニティの前に辛さが先立つ。限界集落でも、いがみ合いはあるのだ。それに近頃は田舎でも、気軽に焚火したら怒鳴り込まれるし、自家菜園は虫や野生動物に食われる。

本書に登場させている元気な人は、田舎でも例外ではないか。だいたい「田舎の高齢者は元気」って(笑)。そりゃ元気な人もいるけど、そうでない人もいる。そして元気と言っても80歳90歳になったら限界が出るよ。
しかも、土地や技術を持たない都会人を簡単に受け入れられるわけでもない。

……そうした部分への目配りが足りないから、総論賛成でも、各論に引っかかってしまう

ただサブタイトルにある「安心の原理」には惹かれる。

今、日本は「不安の原理」の中にいる。大災害が相次ぎ、非正規雇用が増え、セーフティガードが次々と壊れ、経済社会の変化のスピードが一般人が身につける速度を越えている。だから目先に追われる。50年後の森より明日食うために樹齢100年の木を切り倒す。刹那的に生きる。

この不安を払拭しないことには、経済だけでなく日本の社会そのものを持続させるのは厳しいのではないか。恒産なくして恒心なし、である。

だから里山資本主義は保険であり、リスクマネージメントなのだ。通常は必要なく、むしろ掛け金に相当する「面倒」で「割高」で「不便」な面を覚悟しなければならない。(それらを「楽しみ」に変えられたらいいのだが、感性的な分野だけに可能かどうかは、人それぞれだろう。) 刹那的に生きている人は、保険を掛けようと思うだろうか……?

ちなみにフリーランスで、このところ連載が次々と終了し、次の出版計画も遅々として進まず、身体的衰えを実感している私は、「不安の真っ只中」だよん。ま、慣れっこけどね。ケケケ(⌒ー⌒)

2013/09/03

室内の壁面緑化

仕事で訪れたビルの6階エレベーターホール。

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壁面緑化しておりました。もちろん緑は本物の植物。

私が気になったのは、壁面にどのように生やしているか、ではなく、ほぼ蛍光灯だけで植物を育てていることになることだ。

いわゆる観葉植物ばかりだが、光度はかなり低くても育つんだなあ。

近頃、街角でも壁面緑化が目立つ。

もはや屋上緑化は当たり前になって、いよいよ壁面なのである。それでも、通常は野外の外装部分。

ただ法律などで定める都市部の緑被率は、平面図にしたときの緑化面積だから壁面緑化だとゼロになるらしい(~_~;)。だから最近は緑視率なども唱えられるようになってきた。通常、人の目に映る緑の面積比だ。これも視線の高さや方向に左右されるが。。。

しかし、ビル内だと、いよいよ統計には入らないだろうなあ。

2013/09/02

国産材マーク再び

一般社団法人日本プロジェクト産業協議会(JAPIC)が、『国産材マーク』を創設し、国産材を利用促進する国民運動を展開すると発表している。

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こんなマークらしい。

「国産材」マーク制度は、国産材の製品であることを表示するマークの適切な使用を通じて、国民に広く国産材利用の意義・重要性を普及啓発し、国産材の利用促進と消費者の製品選択を促し我が国の森林再生に資することを目的として創設するものです。

とある。

そもそもJAPICとは何か。この点に関してサイトには、

JAPICは、民間諸産業による業際的協力と産官学民の交流を通じて叡智を結集し、国民の安全安心と持続可能で豊かな社会づくりに向けて、産業・経済、環境・資源・エネルギー、教育、国土・防災・都市・地域計画等、立国の根幹に関わる事項の研究並びに実現活動を行うことにより、国家的諸課題の解決に寄与し、日本の明るい未来を創生することを目的とします。

ようするに、シンクタンクのようだ。ただ会員には、ゼネコンや重工業系の企業が多く、最近まで日本を牛耳る、もとい主導していた(^^;)産業界が国産材と言い出したことを意味する。

しかし、これまでだって「国産材マーク」はあったのだ。NPO国産材という組織もあった。いや、今もあるかもしれないが、さして力を発揮できなかったようだ。

ちなみに、今回は2種類ある。国産材50%以上使用と100%使用の2種類だ。また使い方も2種類。

「国産材マーク」は、丸太、製材(ムク材)、合板(単板を含む)、集成材、繊維板、LVL(単板積層材)、防腐木材、複合フローリング、単層フローリング、プレカット材が対象
「普及用国産材」は、パンフレットやサイトに使用するもの。

細かなことは、http://www.yoneda-masako.com/shinrinmark/index.htmlをどうぞ。

使用料は無料だが、申請料は1万円いるとか。安く抑えたと言えるだろう。

すでに中国木材や飛鳥建設が使用しているそうだ。

結構なことです。が、マークだけで国産材需要が増えるわけないことは、加盟企業だってわかっているだろう。当初は、ある程度おつきあいする企業も出るだろうが、いつまでも続かない。

そして使ったものの、国産材側が、産業界の熱い思いに応えられるか(機能性なり価格なり、満足の行く商品を出荷できるか)にかかっている。ロットやアイテム不足とか、流通が伴わない、乾燥や強度など品質にクレームが出た……。そんなことが起きたら、また元にもどってしまう。そして、次のチャンスはないよ。

やっぱり、国産材製品の生産側が鍵を握っているのである。

……あれ? なんか、同じことを最近書いたぞ。ええと……ああ、木材利用ポイントだった。。。

2013/09/01

木材利用ポイント?の海外の「評判」

ちょっと気になるニュースを見つけた。

ただし英語なので、正確にはよくわからん。

http://drevesina.fordaq.com/fordaq/news/Japan_wood_stimulus_programme_33832.html

タイトルの「Japan's "wood stimulus programme": threat or opportunity for EU timber exports?」をなんと訳すか。

とくにwood stimulus programmeは、直訳すると木材刺激プログラム……? 景気刺激の意味だとすると、木材利用推進政策ということになる。これは、木づかい運動か? と思えたが、政策とは言えないから、直近なら木材利用ポイントのことではないか。今年430億円を注ぎ込んでいるという表現もあるが、木材利用ポイントの予算と近い。(410億円)

(それとも公共工事への木材利用推進の件だろうか。こちらも国産材を優遇しているし。)

タイトルは、日本の「木材利用ポイント政策」は、EUの木材輸出にとって脅威かチャンスか?
という意味になる。

ざっと拾い読みすると、7月のWTOの閣僚会議で、日本の政策に対して懸念を発表した、という。つまり日本が国産材を優遇しているというのだ。そしてカナダやニュージーランド、アメリカ、マレーシアなど日本へ木材輸出している国も、同調したらしい。日本向け木材の輸出に影響が出るかもしれないからだ。

もちろん日本政府は否定している。貿易の障害にならないし、差別でもない、輸出業者からのサポートも歓迎する、とj弁明している。

ほかにも自由貿易協定やTPPのことも触れているが、イマイチよくわからん。

ただ、最近数か月の日本への針葉樹の木材輸出の増加を考えると、この政策が持続的な効果を持っていることを信じられない……と結ばれている。

こんな政策、たいした効果はないだろうってか。

木材利用ポイントは、国産材限定とせずに地域材としているが、さまざまな条件で実質外材を締め出している。その点については、
http://bylines.news.yahoo.co.jp/tanakaatsuo/20130829-00027680/
を参照にしてほしいが、それでも海外から批判を受けた……と解釈していいのかな?

誰か、英語が堪能な方、よく読んで内容を教えてくださいませ。

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