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森と林業の本

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2013/09/02

国産材マーク再び

一般社団法人日本プロジェクト産業協議会(JAPIC)が、『国産材マーク』を創設し、国産材を利用促進する国民運動を展開すると発表している。

Mark1


こんなマークらしい。

「国産材」マーク制度は、国産材の製品であることを表示するマークの適切な使用を通じて、国民に広く国産材利用の意義・重要性を普及啓発し、国産材の利用促進と消費者の製品選択を促し我が国の森林再生に資することを目的として創設するものです。

とある。

そもそもJAPICとは何か。この点に関してサイトには、

JAPICは、民間諸産業による業際的協力と産官学民の交流を通じて叡智を結集し、国民の安全安心と持続可能で豊かな社会づくりに向けて、産業・経済、環境・資源・エネルギー、教育、国土・防災・都市・地域計画等、立国の根幹に関わる事項の研究並びに実現活動を行うことにより、国家的諸課題の解決に寄与し、日本の明るい未来を創生することを目的とします。

ようするに、シンクタンクのようだ。ただ会員には、ゼネコンや重工業系の企業が多く、最近まで日本を牛耳る、もとい主導していた(^^;)産業界が国産材と言い出したことを意味する。

しかし、これまでだって「国産材マーク」はあったのだ。NPO国産材という組織もあった。いや、今もあるかもしれないが、さして力を発揮できなかったようだ。

ちなみに、今回は2種類ある。国産材50%以上使用と100%使用の2種類だ。また使い方も2種類。

「国産材マーク」は、丸太、製材(ムク材)、合板(単板を含む)、集成材、繊維板、LVL(単板積層材)、防腐木材、複合フローリング、単層フローリング、プレカット材が対象
「普及用国産材」は、パンフレットやサイトに使用するもの。

細かなことは、http://www.yoneda-masako.com/shinrinmark/index.htmlをどうぞ。

使用料は無料だが、申請料は1万円いるとか。安く抑えたと言えるだろう。

すでに中国木材や飛鳥建設が使用しているそうだ。

結構なことです。が、マークだけで国産材需要が増えるわけないことは、加盟企業だってわかっているだろう。当初は、ある程度おつきあいする企業も出るだろうが、いつまでも続かない。

そして使ったものの、国産材側が、産業界の熱い思いに応えられるか(機能性なり価格なり、満足の行く商品を出荷できるか)にかかっている。ロットやアイテム不足とか、流通が伴わない、乾燥や強度など品質にクレームが出た……。そんなことが起きたら、また元にもどってしまう。そして、次のチャンスはないよ。

やっぱり、国産材製品の生産側が鍵を握っているのである。

……あれ? なんか、同じことを最近書いたぞ。ええと……ああ、木材利用ポイントだった。。。

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政策・行政関係」カテゴリの記事

コメント

木材利用ポイントのところで書こうかと思ったのですが、さすがです!
この国産材マークの取組みを知った時に「なんだぁ。何を狙っているのだ?どうせ、又・・・」と思ったのですが、国が国産材を特別扱いすると、先の木材利用ポイントでもわかるように、あーだこーだと諸外国から言われます。その影響は、木材以外の輸出入で仕返しをされるので、資源を売ってもらったり、車や家電などを買ってもらいたい我が国は、強くでれません。中国などは、しいたけの輸入に規制をかけたら、輸出用木箱に規制をかけてきたりしました。中国もロシアも東南アジアも、政治的な強さがあって、羨ましく思った位です。それを思うと、その点では木材利用ポイントは、今までと違い、ギリギリよくがんばったなぁという印象です。
本題ですが、国ではなく、民間が国産材を使おう!といって、国産材を使わない企業は、社会的責任としてどうよ!!という空気をつくり、ユーザーがそれを良しとしてセレクトするのは、自由競争ですから、諸外国から文句言われる筋合いはない訳です。
本来は、関税を制御して国土の要である森林資源の利用の多少をコントロールするのが国にしか出来ない役目だと思いますが、既に放棄している現状を思えば、裏林野庁してがんばって頂きたいと、コロッと考えが変わりました。
とは、言いつつ、田中さんのおっしゃる通り、生産側ががんばらないといけないのですが、保育に特化した林野行政でしたので、木材の加工業がどこの管轄かわからない縦割りのブラックホールになっていますので、ここをきめ細かく後押ししないと、ニーズは作っていけないと思います。

民間の取組だから文句は言われないでしょうが、効果を出すにはさらに別の後押しが必要でしょうね。

これまで外部の応援団はたくさん出たのに、それを活かしきれないのが日本の木材業界でした。産業界内でも連携が必要ですね。

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