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森と林業の本

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2013/10/03

木の包帯の謎を解け!

森に忘れ物を探しに行く。アイデアという忘れ物を……。

というわけではないが、ちょっとだけ森を歩く。今回は、先日見かけた謎のビニールを巻き付けた木々のある某寺の参道ではないが、比較的近いところ。

すると、ありました。それも前回よりはるかに多く。

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前回も今回も、決して遭難ではないから、ちゃんとたどりつけたのだよ。

一目で10本くらいに巻き付けてある。

しかし、壮観だなあ。よく見ると、同じ太さでも巻いているのと巻いていないのがある。

これは、ちゃんと観察して理由を考えねば。

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気がつくと、単に幹に巻いているだけでなく、根まで覆っている。

この写真の木など、法面に露出した根っこまでていねいに覆っている。

さぞかし手間のかかる仕事だったろう。

しかし、この巻き方にヒントがあるはずだ。

近づいて、じっくり観察する。

で、発見しました。

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このビニールシートに覆われた幹に吹き出した木粉。

やはり、カシノナガキクイムシが侵入したのか。

ということは、これは予防ではない。すでに侵入されたから木粉を吹いているのだから。

つまり、カシナガにやられた木から、次の世代が孵化してほかの木に感染させて広がらないようにビニールで覆っているのではないか。

……しかし遊歩道沿いの木など、通行人が足で踏んだか蹴ったか、ビニールが破れていたりする。果たして感染を防げるか。

生駒山にナラ枯れが確認されたのは数年前だか、もはや大規模に広がりつつあるようだ。生駒山の植生は、ほぼコナラ林と言っていいから、大規模に広がると、全山やられる可能性がある。極めて憂慮すべて状態だな。。。

生駒山の将来に暗雲立ち込めることにショックを受けた私は、アイデアをまたも山に置いてきたのであった。

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コメント

置いてきたアイデアは、ビニールでぐるぐる巻きにして。。。え?してないの?
。。。もう飛散したかもしれませんぜ。

木の中の虫か何かが表に出ないようにするためにビニールを巻きつけてあるとすると、ビニール巻きの部分は『皮膚呼吸』出来ないですよね。(木は苦しい思いを強いられる?!)・・・・蒸せるなどしてますます化膿・悪化したりして・・・。いや、注入した『お薬の効果を持続させるため』かも知れませんね。

いやいや、ビニールで包みこみ=虫とかを閉じ込めて置いて、タイミングを見計らっての、『切断除去手術』を考えているのでは無いでしょうか。

もうアイデアは飛散しています(;_;)。新たなアイデアを網持って捕まえるべく、旅立ちます……。

樹木が皮膚呼吸するかどうかはさておき、いくら頑張ってもどこからか抜け出るだろうなあ。覆うのを免れた木が一本でもあれば、元の木阿弥。
絶望的ですぜ。

木が病気とかになり『弱った=免疫力低下』、だから、虫とか地中の菌とかに負けてしまっている・・・・とすると、

体力回復、免疫力強化が必要でしょう。それにはどうするか?!

薬とかの処置と合わせて『木力向上』の為に、根っこ(根本)のケアが必要かと。
例えば、「炭を撒いて、土壌改良及び養分付加」するとか・・・・。

うーん、単なるビニール素材を巻いているのなら、カシノナガキクイムシの穿入防止策(予防)だと思うのですが…。すでに木くずが出ているとは。

駆除目的なら、粘着性のシートや薬剤をしみこませたウレタンを巻く方法がありますけど、写真を見る限りは穿入防止みたいに見えますね。

木くずが出ていても木が枯れていないので巻いたか、巻いてから破れたりした箇所から虫が入ったか。どちらにせよ、木から出てきた虫を閉じこめる目的のものではないと思います。


「六甲山におけるナラ枯れ被害と対策」トップページ
Ⅱ. ナラ枯れの被害対策
http://www.kkr.mlit.go.jp/rokko/pr_media/naragare/02/

予防対策:ビニール巻処理

だそうです。

カシナガが侵入した木は、基本的に助からないでしょうね。周りに感染するのを防ぐのが精一杯かと。

でも、やはり予防だとすると、見事に失敗したことになります。ビニール巻きにした木の多くが木粉吹いていましたから。

木粉とか『木粉気味の幹』とかはペレット製造向け原料としては、粉ひきの手間が省けて、(むしろ)良い物だったりして・・・

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