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森と林業の本

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2013/10/01

謎の木の包帯

このところ、悩んでいる原稿がある。

かなり前から取り組んでいて、いろいろテーマや事例は浮かんでいるので楽勝のつもりだったが、書き始めると止まるのである。その度に書き直し、すでに何本もの原稿を書いてしまった(^^;)が、どうしてもまとまらない。

そろそろ締め切りが近づいてきたので焦っている。2か月もいじっているのに、しかも書きたいことはあるのに、完成しないというのは重症だ。

こんなとき一番の手段は、森を歩くことである。森の中を無心に歩くと、今悩んでいることが不思議と整理され、断片的な情報が1本の線に並び替えられる。私にとって、森は思索の場なのである。

とゆーわけで、今日もいそいそと出かける。これは仕事なのだ。難渋している仕事を仕上げるための重要な作業なのだ。情報を煮詰め、アイデアを絞り出すのだ。

ところで、今日は暑い。真夏日に逆戻りである。Tシャツ1枚なのに、汗が滴る。

そこで、まずは滝に。我が家から徒歩5分圏内に高さ10メートルを越える滝があるなんて、贅沢だろう。ここで冷気を浴びる。……なんか、滝の隣のお堂から声が聞こえて、霊気もただよっているような気がしたが。気のせいだろう。

そしてしばし、山道の階段を登ると、寺の参道に出た。

と、飛び込んできたのは、大木にビニールが巻かれた姿であった。

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な、なんか不気味だなあ。

しかも1本だけじゃない。

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結構な本数に施されている。大木ばかりで、樹種はコナラやクリなどナラ類。

さては、ナラ枯れ対策か。

しかし、よくよく見れば、大木の中には、わりと細い木も混じっている。一方で、近くに同じように太い木があるのに、何も施されていない。全部がナラかどうかも怪しい。ナラ枯れは、ナラ類のほかシイ、カシ類も罹患するが。

イマイチ、なんのためかわからなくなる。寺の周辺の、重要な木だけを選んで保護したのか。あるいはなにか実験を行っているのか。

首をかしげながら、ともあれ思索だ思索だ。原稿の内容を詰めるのだ。アイデアを考えるのだ。

と歩いていると、キノコが。このところ雨が降らないので乾燥していて、数は少ないが、やっぱり秋だなあ。

2

なかなか形のよいものもあった。

写真を撮るときには、周りの落葉を除いてお化粧しないとね。

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負けてはいない。こちらはツブツブのあるキノコ。

これも這いつくばって撮ることになる。

これでキノコ日記になるぜ。

……キノコに満足して、森から出た。そして帰り着くと汗をシャワーで流す。

忘れていた。原稿はどうなった。テーマはどうする。ああ、アイデアも流してしまったよ(泣)。

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コメント

そ、それは。。。
海に行って回収してくるのですよ。

やはり遭難という、魂を削るような時間がないと、原稿のアイディアなど浮かばないのでしょうね。

テープ巻き巻きは、先日こちらにセールスマンが来たものではないかなあ。

いや、明日もう一度、森を歩けば、またアイデアが……。

それにしてもテープ巻き巻きにセールスマンがいるのですか。新興宗教じゃないよな。。。。

先日、同じ建物の旧村有林の組合に鹿除けテープのセールスが来ていました。今日それをよく見てみると、ケミテープと全く同じ幅の生分解性プラスチックのテープを幹に巻くというものでしたが、田中さんの見たものと違って、隙間がいっぱいでした。

私は田中さんの見たものも鹿除けかと思いましたが、別のモノなのかな? もう一度行って確認してほしいものですが、田中さんが同じ場所に二度と行けないのではないかと懸念しております。

さすがの奈良でも、生駒山にはシカはいないので、シカ除けではないですね。
テープ(というか、ビニールシート?)は、かなり密に巻いています。もしかして研究?と思わせるくらいです。ちなみにお寺の参道ですから、もう一度行くことは可能ですよ(▼▼)。

木の包帯。やっぱりナラ枯れ対策では。サランラップ様のビニールシートをカシノナガキクイムシの穿孔を防ぐために巻くようです。対処している木にばらつきがあったのは、気分屋の方々が巻いたせいでしょう。

私も、最初にナラ枯れ対策と思ったのですが、肝心のビニールを巻いた木のほとんどから木屑がこぼれているんですね。つまり、予防としては失敗したということになります。

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