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2013/11/14

薪割りライン

まず写真。

Photo_2


これが何かわかるか?

木材がベルトコンベア上を流れて投入される。

ただし、ここで流れるのはコナラやサクラなど広葉樹材である。

その木はここで回転して、樹皮を剥かれる。そのうえで押し出されて次の工程へ。

Photo

ここで、グイっと押されてこの12枚の羽根を通り抜けると、12分割。

そう、薪割りをしているところである。薪割りと言っても、薪になる木が一押しで分割されてしまう機械なのだ。

もはやトコロテン方式と呼んでもいいだろうが、ほぼ全自動。この過程で小さく破片になったものも、火付け用の小薪になる。

あまり太さも選別でこだわらずに済む。

そして最後に、梱包される。この工程も自動らしい。

その後の輸送(ユーザー宅への配達)も、この形で行うとか。薪棚作るような趣はないが、実用的かもしれない。ちなみに乾燥はさせていない。

4


薪の梱包は、網のようなもので包み込むのだが、これで約1立米分になるそうだ。

この状態のまま配達される。

これだけあれば、薪ストーブもひと冬持つかな?

オーストリア(いや、ドイツかフィンランドかスウェーデンか)も、こんな機械を開発するほど薪の需要があるわけだ。

 

 

 

八戸を訪れて、まず感じたのは、この地域では薪が十分な商品になっていることである。

そして聞いたのが、曽我産業という土建を中心に幅広く手がける会社が、オーストリア(あれ、フィンランドだったかな。いやドイツか。。ああ、覚えていないなんて。)から「薪割りライン」を導入したということであった。2000万円したとのこと。

私は、最初薪割り機と聞いて、さして興味を持たなかったのだが、実はラインになっており、自動で行うというから、そこで、さっそく見せてもらう。

構造的にはそんなに難しいものではないのだが、こりゃ凄い。

通常の薪割り機の5、6倍、いやそれ以上の効率で薪を生産できるだろう。そして、売れる。だから補助金など使わず導入しても、ちゃんと採算が合うのだ。

薪ビジネス、ここまで進むと産業という気がしてくるなあ。

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コメント

野辺地の祖母の薪ストーブを思い出しました。
祖母は自前で薪を調達していましたが、
薪、確かに立派な商品です。
ホームセンターでも売っていたような・・・。
七戸で一年いたとき、冬に
ガスストーブを毎晩燃やしていたら、
とんでもない金額の請求が来てびっくらこいた
ことがあります。
北国はやはり、薪ですね・・・。

ホームセンターの薪は、一束400~600円くらいしたかな。これを1日か2日分の燃料だとしたらべらぼうに高い。ガスより高いと思うよ(^^;)。

薪ストーブは、自前で薪を調達できる人だけの特権ですね。

ホームセンターの薪、そんなに高いんですか!!
知らなんだ・・・・。

こちらでも薪を売っているようですが、
値段は未確認です。
そして阿蘇では薪ストーブがよく利用されているようで。
ある程度お金のある方たちが、
好んで使っていたり、
お金があるわけじゃないけど、
ナチュラルな生活を愛する人たちが
使っていたり・・・・。
後者の場合、薪はいろいろと調達に奔走するようですが。
ロケットストーブも、最近よく見かけるようになりました。

阿蘇には、そこそこ別荘地やペンションなともあるようだし、自家調達も可能だし、使われそうですね。

ロケットストーブ、私も注目しています。煙が出ないというのが魅力。住宅街(最近は山野でも煙が出ると苦情が来る)でも使えるかも、と。

ロケットストーブの愛用者です。
煮物料理や天ぷらの時にはこれに勝るものは無い!!
(冷凍庫の猪の骨付き肉を年内に片付けます・・・横浜地区の読者で一緒に猪鍋会をやりませんか?!)

夏の盛りの時も『裏庭テラス』で鍋を(三回)、やりました。(新横浜プリンスホテルなどからは『丸見え』です。)
・・・上昇する炎は確実に鍋達だけを加温し、周囲を暖房しません。そう言うメカニズムです。

調理をしつつ同時に天盤部位では『焼き芋』が出来るように作りました。乙女達に絶賛されています!!

因みに燃料には竹を多用します。しかも生竹でも行けます。・・・活動フィールドの千葉に行った時に調達します。勿論燃料費はタダ。(むしろ、竹害整備に貢献!)

そうか、ロケットストーブは、単に煙が出づらいだけでなく熱の出る方向を絞る特性もあるのか。

欲しいな。自分で作るか、誰か作ってください(^o^)。

『ロケットストーブ製作のワークショップ(WS)開催』・・・ってのは如何ですか!?「・・・思いつきブログ・・・」のオフ会的な要素も組み入れて・・・?!
因みに私もWSで作りました。
材料費・工具貸し出し・指導料込みで6,000円でした。(製作時間は二時間弱程度)

自作を考えた際に、材料費はしれているものの、加工器具から購入しないといけないことに気づきました(^^;)。

ワークショップも、作り方を知っている人がいないとねえ。ネットで検索しながら、そのうち挑戦するか。

この機械は、POSCH(ポッシュ)というメーカーでしょうね。
YouTubeで検索するとスゴイ映像がたくさん見られますよ~。
日本に輸入した機械やさんから見積とったことあります。

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