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2013/11/27

ツリーシェルター

古い写真が出てきた。

1_2


そう、ツリーシェルターだ。

商品名はヘキサチューブ。

随分前に取材したときのものだ。これは、たまたま海岸に植えた苗の保護のために使われているが、本来は山の植林用。

プリントだったので、スキャンして取り込みました。

ツリーシェルターは、一般には獣害防止用である。苗木にこれをかぶせたら、さすがのシカやカモシカも食べられない。葉を折り畳むように筒の中に入れるから生長が悪いんではないかと思えるが、実は反対であった。

なんと生長が早くなるのだ。その理由は、筒内部が温室のようになるからではないかとか、筒内のCO2濃度が上がるとか、いろいろ推測されたが、まだ確定的な原因はわかっていないはず。

ほかにも下刈りをしなくても雑草に圧迫されずに育つとか、いろいろな利点を説明された。

どちらにしても、苗を保護して生長をよくして獣害や寒風害からも守られるのだから、こんないいことはないはず。とくにシカ害が激増している今、もっと使われてもいいはずなのに、意外とそうでもない。

なぜなんですか。

最近の現場にうとい私に、誰か教えてください。

もちろん、欠点はあるはず。何よりコストも高いし、設置に手間がかかる。シェルターからはみ出て生長すると、すぐ食べられるとも聞く。頭のよいシカは、ペンチとヤットコを持っていて、シェルターを外してしまうとも聞いた(ホンマか?)。

しかし、欠点をフィードバックして改良することでより良い機材にし上がるのであり、今問題の獣害対策にもっと活用されるべきなんだけどなあ。

コストだって、下刈りコストを圧縮できるし、獣害対策用に何キロもの柵を山の中に設置することを考えれば、絶対に安くつくはずなんだけど。柵の設置には出してもシェルターには出さない補助金制度の問題なんだろうか。

ツリーシェルターについて、改めて勉強したい。獣害が今ほど問題になっている時期はないのだから。

3


これは根元の部分。

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林業・林産業」カテゴリの記事

コメント

公団関係者(旧緑資源機構)の方から聞いた話。
積雪地帯では、以下の欠点があったようです。
①雪圧でチューブが斜面下方向に倒れて、根曲がりへと誘導・補助する。
②チューブの中に雪が入り込んで塊となり苗木を植えから押さえるせいなのか?苗がスプリングのように巻いてしまい、樹形に異常をきたす。
樹形異常の原因については、別の視点からの報告が、ツリーシェルターとは別の会社からの報告があります。この報告では、樹形異常の割合は少ないようですが・・・http://www.tokokosen.co.jp/industrial_bis/pdf/gijyutu1.pdf

某フォレストサービスの在来方法とツリーシェルターを利用した場合のコストシミュレーションでは、初期保育コストが軽減できることもを売りにしていました。しかし、ツリーシェルターの除去費用は見込んでおりませんでした。
生分解性の商品もあるようですが、コスト的にはポリプロピレン製が主体になるかと思います。
仮にツリーシェルターが紫外線によって粉々になったとしても、支柱は巻き込まれるおそれもあるので除去する必要があると思います。

筒内のCO2濃度が上がるわけないですよね、どう考えても

なるほど、そうした欠点が指摘されていますか。
でも、決定的なものではありませんね。十分に、改良できる範疇だと感じます。
雪国の事象も、たしかにありそうではなるけど、もともとシェルターなしでも根曲がりはおきやすいし、コストも柵の設置費用に比べたら……。数年でシェルターが分解する(止め具が外れる)仕掛けもあると聞いたし、数年に一度くらいは林地に通え(そして、その際に支柱を片づけたら)よ、と思うし(^^;)。

竹をツリーシェルターとして開発したいですね。

竹はちょっと……(^^;)。ある程度透過性がないと、筒内が真っ暗になってしまいますよ。

ツリーシェルターを使ってヒノキを植えた場合、獣害からは守れましたが、伸び方がひょろひょろで外した後、雪害等で曲がったり倒れてしまった植栽地がありました。

竹での『ツリーシェルター』に於いてアイデアがありますので当方で試してみますっ!!

欠点もあれば長所もある。それぞれ植林地の特性を活かして利用するということで、失敗例を持ち出して全否定するものではないと思います。

竹シェルターも、可能かもしれないなあ。。。

全否定で書いたわけではございません。こんな現場がありましたという事例です。欠点を克服するためにも・・・

竹シェルターの件ですが、『シェルターの中央部』を割いて隙間を持たせたら良いかな?!と思うのです。ちょうど、

七夕飾りにある『提灯?!』みたいな感じ・・・。とにかく、

色々とアイデアを頂きながら当方では早速に実験して行きますっ!!

ツリーシェルターの長所を見いだせないため、真っ向から採用しない派です。

山の肥やしは、人の足跡。
定期的に柵のメンテに出かけ、何年かの間は下刈りを行う。
こうした面倒を見ることのできる者が新植すれば良いと思います。

某県の積雪地帯でのヘキサチューブの試験では、初期の活着率は良かったとの報告がありました。
しかし、月日を経て、成林せずに全滅し、住民からの苦情で県職員がヘキサチューブ等の残骸の回収を行ったそうです。
最終的に、活着しなかったとの報告は某県から無いようです。

皆さん、さまざまな情報をありがとうございました。おかげで具体的な欠点も見えてきました。

でも、シカ柵だって破られ放題で、中にシカが入ったら動物園状態ですし、その柵のメンテに通う意欲があるなら、シェルターだって十分使えると感じました。もちろん地形や気象、そして動物層も考えて、何を使うか決めないといけない。
また獣害対策以外の効果(初期生長の良さ、下刈りの軽減、植栽本数の減少……)も含めて、是非の判定をしないといけないですね。

毎回ブログを拝見しております。

私が所属している某森林組合の管内で、生分解性プラスチックのツリーシェルターを導入しておりました。
しかし紫外線劣化や汚れにより、ツリーシェルターは表面がくすみ、日射の透過率は明らかに減少しました。また分解予定年数を経過しても、形を保持したまま、強度のみ低下しました。
結果植栽した苗木は、ツルのようにヒョロヒョロに成長し、劣化したツリーシェルターを鹿により一面を引っペがされ、綺麗に食べられました。

その後分解しない?プラスチックの網目を筒状に単木を囲む手法に切り替えました。
一時期個人的に経過を見ていましたが、やはりツリーシェルターのように外部と遮断された状況より、外気の入る網目状のものが有効なのではないかと思います。

長文失礼致しました。

シェルターの性能(素材)そのものも、発展途上ということになるのですね。これまでの手法(柵とか)よりずば抜けた成果がないと、無理に変えて試してみる気にならない、ということでしょうか。

ただ編み目のものは、獣害対策以外の効果は期待できませんね。

記念植樹的な小面積植栽地には有効かもしれませんが皆伐更新地や雑木林から用材林へなどの大きな新植地には不向きだと思います。
地域にもよると思いますが斉一に開けた場所は周辺からの侵入植生が多く、下刈りしない=人が来ない+餌が豊富でかえって鹿を呼び本末転倒になりそうな気がします。

コストを考えない改善点?とすれば
1)遮光性の低い(または特定波長を遮らない)素材
 ※徒長させないために
2)対候性があり、なおかつ設置後3、4年で無くなる素材
 ※ある程度成長したら樹冠を広げられるように
3)支柱が不要で自立できる構造
 ※支柱があると下刈りの邪魔なので

あと、成長が早いのは単に徒長しているだけではないでしょうか?
ヘキサチューブ程度の空間では保温効果も無いでしょうし、上下は開放されているので二酸化炭素云々も関係なさそうですし。


個人的には広がる鹿害を防ぐには、侵入されていないエリアへの移動制限が有効だと思います。
いろいろな制約で万里の長城は難しいですが・・・。

ツリーシェルターですが、
ここでは、網状のものでなく、通気性をカットしたものとして発言いたします。

雪について
 ・シェルター高を超える積雪の場所は注意
  ・上からの雪圧でシェルターが提灯上になる可能性
 ・シェルターそのものも、ちゃんと選んだ方が・・・
  ・見るからに薄ペラのものは壊れて当たり前
  ・シェルターを支える支柱もとても重要
 ・シェルター高を超えない積雪量なら耐えている
  ・但し、雪崩れる箇所はだめです。
耐候性
 ・97年頃のツリーシェルターは紫外線対策が不十分で
 早期劣化した(大きくなる前にボロボロに)
 ・その後の製品で紫外線対策していないツリーシェルター
  はあるのでしょうか?
成長
 ・風を止めるのが成長が早い理由の大半だと思います
   ・中のCO2量とかは変わらないかと・・・
 ・設置後数年間、ヒョロヒョロに感じるのも当たり前
   ・枝葉を大きく展開するのはシェルターを出てからで、
    そこではじめて樹幹が充実し始める
   ・5年以上たってもヒョロヒョロなら、植栽環境に疑いを持っても良いのではと思います
曲がりについて
 ・特に、ヒノキ、ケヤキでは曲がるケースがあります
   ・まずは、設置時に梢端を筒内に引っ掛け無いことだと思います
   ・シェルター先端に冠雪した雪がボソッと中に落ちて曲
   がる場合もあるようですが、例えばスギなどは曲がりま
   せん。ヒノキ、ケヤキに多く見られます。
   ・気がついたら引き上げて上げれば良いのですが、
    そんな暇は無いのでしょうね
凍霜害について
 ・ツリーシェルター内の植栽木は、秋、耐凍性の獲得が対照に比して遅く、春、耐凍性の解除が早いです。
 ・このため、早霜、遅霜の害を受けやすい傾向にあります。
 ・群馬県や富士山など、標高の高い場所でスギ・ヒノキを
 植えた箇所で確認しています。
コストについて
 ・従来の方法ではコストはとても合いません
 ・高密度植栽→長期間の下刈り→除間伐
  この中にツリーシェルターを適用するのは難しい

長々と書きました・・・
舌足らずで申し訳ありません。
この他得失あると思いますが、
そろそろ仕事に戻ります・・・

専門家、というより研究されている人に、ご登場いただけましたね。

多分、ツリーシェルターも私が取材した時よりずっと進化しているでしょう。また研究も進んでいるのでは。

ただ、ツリーシェルターだけを使えばいいのではなく、全体の植林育林システムをつくらねば、せっかくの性能を活かせないように思います。
悪いものじゃないと思うんだけど、普及しないのは残念です。

>全体の植林育林システムをつくらねば

全くその通りですね。
みんな、今のまんまで良いのなら、別に構いませんが・・・

>普及しないのは残念です。

今のシステムの中ではなかなか普及は難しい
ただ、近年の間伐主体でなく、林業をしたいと言う動き(人)も出てきています。
伐採を進めるためには、確実・低コストな再造林技術が必要で、わずかではありますが、理解者、実施者も増えています。
粘り強く普及していくしか今のところはありませんが、
そう悲観的に考える必要はないかと・・・

田中さんのような方もいらっしゃいますしね。
今のところ少数派ですが・・・(笑)

少数派、です(笑)。ツリーシェルター以外の分野でも。

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