Yahoo!ニュースに「和紙は日本製か」の裏側
Yahoo!ニュースで「和紙は日本製か?日本の誇る伝統を原材料から見てみると……」を執筆しました。
http://bylines.news.yahoo.co.jp/tanakaatsuo/20131224-00030939/
この1年、伝統工芸の世界を取材することが増えたのだが、なんだか深く突っ込むと、ほのぼのした世界とは違う別の闇が見えてくる。
とくに和紙は、業者によっては木材パルプを混ぜているそう。また洋紙でも竹100%紙がつくられている。竹は草本性である。もはや洋紙と何が違うのか説明が難しくなっていた。
だからタイトルは「和紙は洋紙か」としたら面白かった(^^;)けど、いよいよ意味がわからんようになる。
一方、実はコウゾ栽培は意外と収益性が高いかも、という話もあって、山村の副業に向いている。たいした手間はかからず育てられるからだ。
同じくミツマタも、日陰で育つし、水はけの悪い土壌の方が喜ぶし、シカなども食べないし、スギ人工林の林床で育てるのによいのではないか。しかも花はきれいで、蜜も採れる。
スギ-ミツマタ-養蜂-花園観光……といった複合経営が可能かもしれない。そうしたら、国産原料も復活可能かも。
« 「女子高生ちえの社長日記」で学ぶのは… | トップページ | 木材利用ポイントにCLTの「予言」は…… »
「取材・執筆・講演」カテゴリの記事
- Wedge ONLINEに「道路の横で街路樹が泣いている」を書いた裏事情(2025.04.14)
- Y!ニュース「桜危機!高齢化に…」を書いた裏事情(2025.04.13)
- Y!ニュース「山火事は減少していた!…」を書いた裏事情(2025.04.02)
- プレジデントオンラインに「お墓」の記事を書いた裏事情(2025.03.31)
- Wedge ONLINEに「古墳の宿…」の記事を書いた裏事情(2025.03.13)
田舎のねずみが応援する丹後和紙。先日TVちちんぷいぷいにも紹介されていましたが、こうぞから育てて、昔ながらの技法で和紙をすいてられる田中製紙工業所、一枚の紙に対する思いには脱帽です。伝統をずっと守り続けてほしいと思います。このような田舎の小さな伝統職人さんを、もっともっと紹介してほしいと思います。そして、本物の和紙の良さを私も勉強せねば、と思っています。
投稿: 町のねずみと田舎のねずみ | 2013/12/25 19:59
丹後和紙は、原料もほぼ自給(自ら栽培)しているから、国産和紙と言ってよいでしょう。ただ、そうした取組は、個人の意志で行われているのであって、産地として「原料は国産」などと取り決めるところはないですね。
もはや「産地」は諦めて「個人」と結びつかないと、伝統工芸は守れないかもしれない。
投稿: 田中淳夫 | 2013/12/26 01:44
楮の苗を安定供給したいと思ってはじめています。
田中さん、今度岐阜へいらっしゃるとき、両方の和紙づくりの現場ご案内します。
投稿: 小森 | 2013/12/26 07:42
コウゾの苗! 面白いところに目をつけましたね。
「コウゾの苗市場」がどれだけあるか私にはわかりませんが、こうした多様な展開が大切だと思います。モノカルチャーな木材生産業からダイバーシティ緑産業にならないと。
どうせなら、トロロアオイも(^^;)。こちらも生産地が減って困っています。
投稿: 田中淳夫 | 2013/12/26 09:41
林床の 榊もいけそうじゃないですか
投稿: か | 2014/01/05 19:28
サカキもシキミもいけますね。獣害にも遇いにくいし。
問題は、それを刈り取って出荷するルートづくりかも。神道なら国産サカキを! と売り込めないかしらん。
投稿: 田中淳夫 | 2014/01/06 10:38