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森と林業の本

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2014/01/05

フィンランドからの就職相談

ほんやり考えていること。

もはや昨年になるが、フィンランドからメールが来た。と言っても、日本人留学生である。

彼女(女性です)はとくに森林や林業の勉強をしているわけではないのだが、当地に住んでムーミンライフ! を送っているうちに森の恵みを感じるようになった、そこで帰国したら森林組合に就職しようかと思う……。

その後、林野庁はどうか? とも。

私の返事は「う~ん……」(笑)。

そのうえ「今後の日本の林業ってどうやって改善すればよろしいのでしょうか」という根源的な質問(^^;)に対しては、なんと答えればいいんだよ。

最近とみに感じるのだが、ヨーロッパに行ってから、森林林業に目覚める、あるいは最初から森林を勉強するならヨーロッパ、と日本の教育機関をすっ飛ばして留学してしまう人が増えているように思う。

別に悪いことではないが、最終的に日本の森林林業を扱いたいのなら、やはり日本の森林林業の勉強をしないと。欧米の林業だけ見て、日本にそのまま当てはめられてはなあ、森林・林業再生プランの二の舞だよ……と思う。

が、同時に日本の林学(という言葉はほとんど消えたらしい。森林科学とでもいえばいいのだろうか)の衰退は目を覆わんばかりである。いや正確に言えば、学問が衰退したのではなく、林学と林業の乖離がいよいよ激しくなったというべきかもしれない。
だいたい、政策に学問的収穫が活かされることはどれだけあるのだろうか。

ともあれ、実地にヨーロッパの森を見たら、林業関係に就職したくなった、という思いは素晴らしい。ただ、それに日本の社会・業界が応えられるかどうかが問題なんだけどね。

ちなみに私は、ムーミンライフに「転職」したいかも(^ー^)。

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