次は竹林ジャーナリスト!
昨夜まで島根にいたのだが、益田で見学させてもらったのがこれ。
もちろん見た通りの粉だが、その材料は……。
木粉ではない。竹だ。竹パウダーである。
なかなか細かい。サイズは変えられるそうだが、0,1ミリ単位だろう。
私は、竹パウダーを製造していると聞いて、てっきりパンに混ぜて焼いて食べるのかと思った(笑)。それで喜ぶのはパンダだけか。いや、案外美味しいかもしれない。繊維質でダイエットパンになるし……。
そうではなかった。利用法はいろいろあるのだが、ここで行っているのは、土壌改良材。ただし、パウダーだと風で飛ぶからと、ペレットにしている。
水に濡れれば崩れるからすぐ土に混ざるだろう。
なかなかアイデア商品だと思ったのだが、実はその需要は想像以上に大きかった。某地方では大量に使っているということで、年間生産量は……担当者がうろ覚えの記憶では、2万トン! の竹を材料にしているという。これは凄い。アイデア商品のレベルを超えて、十分にビジネスになり得る。
実は、昨年は竹から紙をつくる工場を見学したのだが、そこでも年間2万トンの竹を集めているとのことだった。これを竹林から間伐で取り出すとすると、整備される竹林面積は数千~一万ヘクタールくらいにはなるのではないか。
竹林は、整備しても来年にはすぐにまた伸びるから積み重ねにくいが、それでも里山で猛威を奮う竹林整備の大きな力になるだろう。
う~ん。意外や竹の潜在的需要はあるのではないか。もっと事例を集めたら、現代版竹取物語を描けるぞ。
私も、森林ジャーナリストから竹林ジャーナリストに衣替えする日が近づいているのかもしれない……(⌒ー⌒)。
「森林活用(茶・蜂蜜・山菜…樹木葬)」カテゴリの記事
- 日本草木研究所のこと(2024.09.16)
- 龍眼のハチミツ(2024.06.07)
- 「vesta」の養蜂と蜂蜜の特集記事(2024.04.21)
- 能登の珪藻土鉱山はどうなる?(2024.02.08)
- 国産サカキに能登を思い浮かべる(2024.02.03)
面白いですね。
ぜひ、竹林ジャーナリストになって下さい。
竹がそんなに使用されていることなど、一般人は知りませんよ。
投稿: しゃべり杉爺 | 2014/02/01 23:23
森林分野でもニッチな世界なのに、竹林に絞るとニッチすぎてオタク世界になりそう。。。まあ、オタクでも鉄オタやアニメオタ並に広がりがあればいいけど、望めないなあ。
投稿: 田中淳夫 | 2014/02/01 23:35
竹パウダーを製造している会社を教えて頂けませんか?
私も一度見てみたいので,よろしくお願い致します。
竹林を整備する方法として有効ですね。
投稿: しゃべり杉爺 | 2014/03/12 11:18
ここかな?
http://www.chugoku.meti.go.jp/research/kankyo/pdf/ki_take_katsuyo_201103/110420_01_11.pdf
ちょっと情報は古いけど。
投稿: 田中淳夫 | 2014/03/12 13:04
ありがとうございました。
増本建設ですね。一度工場を見学したいと考えています。
竹パウダーから,土壌改良材とは素晴らしいアイデアですね。
投稿: しゃべり杉爺 | 2014/03/14 21:21