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2014/02/04

コナラの旅路

ちょっと島根ネタにもどる。

チップ工場を訪問して見学兼お話をうかがったのだが、まず目立つのは広葉樹材が多いこと。島根県西部は広葉樹林が多いのだそうだ。やはりコナラが目立つが、かなりの巨木が混ざっている。国産の広葉樹材、それもケヤキやミズナラなどではなく、コナラがこんなに生産されているとは思わなかった。

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スギ、ヒノキに混ざってコナラが目立つ。

資料によると、この地域は主伐が多く行われているとあったので、伐採跡地の再造林はどうなっているのか心配だったのだが、雑木林の皆伐なら基本的に放置しても萌芽更新するだろう。むしろ若返りを進める効果があるかもしれない。ナラ枯れについて聞き忘れたが……。

しかも、全部チップにしているわけではないらしい。良いものは抜き出して製材に回すそうだ。

と言っても、この工場および地域で広葉樹製材をやっているわけではない。ある意味、広葉樹を挽くのは特別な技能なり道具がいる。
実は、宮崎に送っているそうだ。都城では広葉樹製材が結構行われているからだろう。

そして、驚くのはこの後。宮崎で製材にされてから、北海道に送られているそうだ。

なんと、島根県から宮崎経由で北海道であったか。

そこで思い出すのは、北海道の家具職人に「ミズナラの木で家具つくっているが、最近は材がなくて困っている。今から植えても300年かかる」という嘆きを聞いたことだ。その際の私の回答は「ミズナラがなければコナラを使いなさい」だった(笑)。

なんだ、すでに実行しているではないか。

実は、ミズナラとコナラの材質は似ていて、区別がつきにくい。コナラでも十分よい家具など木工はできるはずだ。多少、コナラの方が硬いとか収縮率が高いとかいうが……。
北海道のミズナラ家具は島根のコナラでつくっている……という時代が来ているのかもしれない。

ただ、益田市内の匹見町では雑木による森の器づくりをやっていることで知られるが、ここでは材料不足を嘆いていた。なかなか広葉樹材が手に入らないそうである。山にはあるのに、流通がつながらないのだ。

そのため製作が追いつかず、私がほしいと言っても売ってくれなかった(^^;)。しかし、宮崎に送る前に地元にも少し回す余裕があればよいのだがなあ。

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コメント

木材流通ジャーナリストにもウィングを広げて、ついでに木材ブローカーで財をなして、広葉樹御殿の建設を期待します。

森林ジャーナリストの範疇には広葉樹も木材流通も入っておるのですよ。ただし、林業は森林の一部だし、木材はさらに一部。流通に至っては芥子粒ほど(笑)。広葉樹は森林全体の半分を占めますかね。

そうか、森林は広い概念でしたね。でも広葉樹ブローカーは何とかならんもんでしょうか? こちらでは、ようやく天草森林組合が樫の薪を販売し始めました。

とっかかりは薪でしょうね。でも、ナラやカシは、コツコツ製材して数年寝かしたら、高級材として売れる日が来ると思うんだけどなあ。
多少とも先を見てチャンスを見つけて動いてほしい。ベンチャーは10回起こして、1回成功したらしめたもの、という世界なのだから。

はじめまして!
この10年、静岡でも家具の衰退で、広葉樹を扱う、製材業者は
本当に減りました。
静岡と木材関係の仕事をしていることの縁で書きました。

これからは、広葉樹製材は穴場かもしれませんよ。
素材としての広葉樹材は求められているのに、なぜミスマッチなんでしょうね。

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