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2014年3月

2014/03/31

森に湿原をつくろう!

ここんところ雨続きだったので、出歩かずに運動不足。

ただし、山に分け入ると、昨日までの雨で濡れているだろうから汚れてしまう。そこで今日は遠くまで散歩に出かけた。そこそこ路のつくられた公園地である。

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こんな吊橋のあるところ。

長さ280メートル、高さ50メートルと、日本でも有数の規模である。

山の景色はまだ静かだったが、樹木の葉芽、花芽ともに膨らんでいたから、そのうち一気に賑やかになるだろう。

さらに距離を伸ばして、湿原にも足を運んだ。

すると、こんな花が。

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水芭蕉?

「夏が来れば思い出す はるかな尾瀬……」と歌になっているから、初夏の花のように思ってしまうが、生駒山では春の花だった(笑)。

湿原も、これから賑やかになるだろう。

この湿原は、谷間の棚田を利用してつくったものだと思う。それが、結構周囲の森の景色にはまっている。森の中の湿地は絵になる。

……それで思いついた。

昨日のYahoo!ニュースでは、小規模皆伐で森林地域内に草原植生を作り出すアイデアを紹介したが、草原と森林の二つの生態系だけでは足りない。もう一つ、湿性植生も欲しい。川や池でもよいが、やはり豊かな生物が育まれるのは湿原だ。

湿原という水辺をつくれば、水源涵養を誇れるだけでなく、一気に動植物の多様性は増す。とくに水棲昆虫や植物が増える。ホタルを森林内に群舞させることも夢ではない。おそらく野生鳥獣も水場として求めるだろう。

皆伐で草原なら、放棄棚田に湿原をつくらないか。雑草雑木を伐り払い、少し水が溜まる窪みをつくって水を流れ込むようにすれば、あとは時間がつくってくれるだろう。これで里山の生態系はぐっと多様になる。

いや人工林だって試みる可能性はなきにしもあらず。結構、山林内に窪地は多いからだ。しかも多くのせせらぎもある。少しせき止めるだけで湿地ができる。
その周辺には、湿気に強いスギのほかコウヤマキとかヌマスギ(ラクウショウ)を植えるという手もある。カツラやブナなど広葉樹を植えて景観をよくするのもいいか。

FSCの森林認証には、林業地であろうと、一定面積の天然林を確保することが求められるが、その延長で湿原をつくってもいいのではないか。もともと水系のあるところになるから、おそらく木材生産にたいして影響しないはずだ。

……そんなことを考えながら、せっせと歩いていたのである。

気分すっきり。

2014/03/30

Y!ニュース「小面積皆伐で里山を守れ」書いた裏側

Yahoo!ニュースに「小面積皆伐で里山を守れ!」を書きました。

http://bylines.news.yahoo.co.jp/tanakaatsuo/20140330-00034067/

読めばわかるとおり、数日前に紹介した森林総研の冊子「里山管理を始めよう」にある手法に準拠して書いたもの。

ただ、書き始めたときは、里山のことは先にブログに書いたし、後半の人工林への応用に力点を置くつもりだったのだが、一般向きに里山でなぜ皆伐が必要か……などを書いているうちに、それで精一杯に。そのためひっそり付け足す程度に留めた。

人工林に関する皆伐の考察は、改めてしよう。

ちなみに誤解されないよう念を押しておくが、大面積皆伐は、今も絶対反対である。ここで取り上げたのは、あくまで小面積皆伐。お間違えなきよう。

(大面積と小面積の境界をどこに置くかも、また改めて。)

2014/03/29

アーボリカルチャー・セミナー

この分野に興味のある人は、すでに知っているだろうが、アーボリカルチャーに関するセミナーが生駒山で開かれる。

主催は、アーボジャパン。代表の小林仁さんは、日本随一のアーボリストと言ってよいだろう。また場所は、生駒山にある大阪府立公園の一つ「むろいけ園地」内の一角。

木登りしつつ行う作業は、日本では特殊伐採とか、行う人を空師などいろいろな呼び方をされるが、世界的にはアーボリカルチャーと呼ぶ。そして林業から発達して、基本は伐採である「特殊伐採」とは違って、アーボリカルチャーは造園仕事から発展したもので、伐採もするが、剪定など高木に関する作業全般である。だから種子から高木を育てる部分も含む。

その第一人者が小林さん。なんたって、イギリスの専門的な研修を受けてアーボリストの認定も受けている。その彼が、アメリカのNO.1とされるケン・パーマー氏を招いて講習会を開催するのだ。

http://www.arborjapan.com/seminar2014/seminar2014.html

5日間の講習料が17万5000円と高額だが、もう17人の受講が決まって締め切っているほど人気。おそらく、この金額でも元が取れるほどの内容だろうし、また受講者はすでにプロか、プロ志望で今後の仕事に活かす人々なのだろう。

私も地元で開かれるのだから興味津々だったのだが、私がアーボリカルチャーの講習受けても仕方がない(そもそも基礎もないから無理だけど)と思っていたら、オープン・セミナーも開くという案内をいただいた。

http://www.arborjapan.com/

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こちらはステキなホールを借り切って行うから、誰でもOK。

これは、以前私が参加したシンポ会場だが、この通り、生駒山の森をバックに見ながらセミナーが行える環境。

アイアイホールというが、ここのホテルもステキ。

よし、参加するぞと日程調整をしていたら、締め切りが4月10日だった。そこで、せっかくだから告知しておく。

もし興味のある方は、どうぞ。アーボリカルチャーの実演もあるそうだし、言葉は悪いがショーとして見ても見応えあるだろう。

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これは、以前取材した小林さんのアーボカルチャーの技。

 

2014/03/28

「水循環基本法」と「国産家具表示」

年度末は、来年度に向けていろいろと新しい決まりごとが登場する。

数ある中で、私の目に留まったのは、これ。

27日の衆院本会議で水循環基本法が、全会一致で可決成立している。水資源の乱開発を防ぐため、政府に必要な法整備を求める内容だ。

基本法だから、具体的に何をうするのか細部を定めたものではないが、国土交通省から厚生労働省、農水省など7つの省にまたがっていた河川や上下水道、農業用水などを、内閣に設置する「水循環政策本部」で一元的に管理する体制に改めるそうだ。

これだけを聞いただけなら、縦割り行政が少しでも改まるなら結構なことだと思うのだが……。

肝心なのは、これまで法律で規制されてこなかった地下水も、国や自治体の管理対象に含める点だろう。あえて言えば、これを狙ってつくられた法律ではないか。

なぜなら、この法案を策定したのは、超党派の「水制度改革議員連盟」だからである。そしてこの議連こそ、「外資の森林買収を止めろ」と騒いだメンバーなのである。
外資が森林を買収することがよいか悪いかは置いておくが、そこから水資源に結びつけて法律までつくってしまうというのは、頭の弱い連中ばかりなんだなあ。もう少し真剣に調査と勉強したらどうか。

幾度も書いてきたが、外資が森林を買収(それだって本当かどうか怪しいが)する理由が水資源狙いだという理由を明確にしてほしい。誰も納得できるものを示していない。どうひねっても科学的につながらないのだ。森林の下に水はないし、輸送もできない。何が悲しくて水が欲しいから森林を買収するという回りくどいことをしなければならないのか。

ともあれ、この法律では、「政府は水循環基本計画を定め、5年ごとに見直す」そうだ。そして「政府は水循環に関する研究開発を推進し、研究者を養成する」とか「8月1日を水の日とし、政府と自治体はその趣旨にふさわしい事業を実施する」なんて項目がある。

8月1日と水がどのようにつながるのかも謎だが……。

お口直しに、もう一つの決まりごと。

国産家具メーカーを認証する「国産家具表示」事業がスタートした。

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こんなロゴマークをつける。


 

一般社団法人日本家具産業振興会が、事業を進めて、まず振興会会員企業の全国33社を認定したそうだ。これらの会社が製造した家具のうち、規定に合うものを「国産家具表示」をするという。

しかし国産家具とは何を指すのだろうか。

調べてみると、第一に同会会員企業が製造した家具でああること。そして日本国内で「生産」されたものを言う。つまり、何も材料が国産のものだというわけではない

考えてみれば、木材から金具まで国産材料を調達するのは非常に難しい。だから材料ではなく、生産場所の認証なのである。ただし、いくつか条件を課している。

では、どんな条件なのか。

材料が木材の場合は、合法木材供給業者の認定を受けたものか、森林認証制度の流通認証(CoC認証)を受けた事業者のいずれかであることとなっている。つまり、違法で環境破壊的な方法で得た木材ではないということだ。

ほかにも、いくつかある。

家具の強度や耐久性など安全性の目安を定めた同会の指針に適合していること
製品の安全性などが取扱説明書で表示されていること
「シックハウス対策指針」に適合していること
修理・メンテナンスに対応出来る体制がある
製造業者名・相談窓口を明示している

……なんだか、よくわからない認証である。が、今年度中に100社の認定を見込んでいるそうだ。もしかして、所属企業をほとんど認定してしまうのではないか。結局は、業界団体が属している企業の製品を宣伝するためにつくったのだろうか。

さまざまな法案や制度は、それぞれ目的があってつくるものだ。しかし、意図と効果が不明確なものが多いようだ。

2014/03/27

『里山管理を始めよう』の実践

独立行政法人森林総研関西支所から冊子『里山管理を始めよう』が届いた。

関西支所は、長年里山の研究を手がけてきたが、実践的な里山管理の手法を提案したものだ。実は、昨秋のシンポジウムでも発表があり、驚異的?な人気を呼んだ。(だって、毎年開くシンポでは関係者ばかりが目立つが、その回は満員御礼だったのである。)

http://ikoma.cocolog-nifty.com/moritoinaka/2013/11/post-7e9c.html

その成果をまとめた冊子が出版されたわけ。

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全40ページ。カラー。

実は、森林総研のホームページからもダウンロードできる。

http://www.ffpri.affrc.go.jp/fsm/research/pubs/index.html

ただ、そのまま開こうとしたら、なぜかブラウザがフリーズする。だから、まずダウンロードした方がいいよ。

中身は、大きく分けて3部構成。なぜ里山管理は必要か、次に里山を若返らせる手法、そして、伐った木を薪で活用するという提案。

私が注目したのは、もちろん2番目。若返らせる手法として書かれているのは、小面積皆伐である。つまり、間伐なんて生ぬるい方法では、里山林(広葉樹の雑木林)は蘇らないよ、ばっさり伐り開きなさい、という点だ。

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こんな具合。これが全体の流れだが、私は細かなことを考えずに、とにかく伐る! みんな伐る! ことと解釈した(^^;)。




そして、我が生駒山の土地で実践しているのである。

実は、今年始めより取りかかった皆伐は、コツコツ進めており、ときに応援も来ていただいている。私一人では、大木は伐れないからだ。伐れなくはないけど、伐って電線を切断したり、道路を封鎖したり、伐採する我が身を傷つけるかもしれん。そこで伐採に自信のある人にお願いしている。

そして今日は千秋楽。プロアマ交えて男女4人も来て、バッサバッサと伐ってもらった。早い。単に腕前と要領がいいというだけでなく、思い切りが違う。私なんぞ、1本伐る度に、周りを眺めてそれがよかったかどうか、今後どうなるかどうか、考えてしまう。

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ざっと、こんな感じ。面積的には10アールもないが、随分広々と感じる。

以前は、暗がりの森だったことを思い出すと、すっかり明るくなった。

私は、午後別件の仕事があったので、最後までつきあえなかったから、最終的にどこまで伐ってもらえたか、まだ確認していない。が、常緑樹を中心に時間の許す限り伐られたと思う。

また伐採した木々は、近くのスリランカ料理店に薪として利用してもらうことになった。

これが4月以降の春の日差しを浴びて、どのように変化するかが楽しみだ。新たな芽生えはあるか。もしかしてササが広がってしまう可能性だってある。

その変化は、逐次、報告しよう。

もしおかしなことになったら、それはすべて『里山管理を始めよう』をつくった森林総研が悪いのである(⌒ー⌒)。

2014/03/26

鳥獣保護法改正案とドロップネット

鳥獣保護法の改正案が、閣議決定されたそうだ。

鳥獣保護と付いているが、今回の改正はむしろ有害駆除をしやすくする法案。法律名と目的に鳥獣の「管理」を加えるそう。鳥獣保護管理法?とかになるのだろうか。

上げられているのは、

・猟銃の夜間(日没から日の出まで)使用の一部解禁。(都道府県の実施する捕獲事業)

・集団で組織的に捕獲する業者の認定制度の創設。

・わなや網で捕獲する免許取得年齢を現行の20歳以上から18歳以上に引き下げ。

・住宅地でも麻酔銃による捕獲を可能に。

また都道府県は、生息数の増加や、生息地の拡大している鳥獣の管理計画を定める。

……といった項目が並んでいるようだ。

ただ、この改正案に反対する動物愛護家もいるらしい。

 
それで思い出した。森林総研の研究で、ドロップネットによるシカの捕獲研究・実験が行われていた。海外では一般的だそうだが、日本ではほとんど試みられていない。

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現在の駆除は、どうしても銃器や罠などが多いが、作業道の上に網を設置して、数日間餌付けをしつつ無線LAN映像を飛ばす。

そして遠隔操作で網を落とす(パソコンでクリックするだけみたい)ことで群れごと捕獲するというアイデアだ。

北海道の実験では、12日で16頭捕獲というから、なかなかの確率だ。

捕獲後は、電気ショックで絶命させるそうだが、これは肉利用には向いていない。が、むしろ生け捕りの可能性を広めるのではないだろうか。網に絡まったシカを生きたまま縛り上げるか麻酔注射するなどして、生きたまま屠殺場に運ぶことも考えられる。

なぜなら、野生獣の食肉化の大きな壁は、解体だからだ。本来は射殺後その場で解体して血抜きをするのが理想だが、それでは技術取得者も必要なうえ、場所が山中となり運搬も難しい。

しかし、車の通えるところでドロップネットで生け捕りして、専門解体場に運べたら、新鮮で専門技能者による食肉化がやりやすくなる。また駆除猟師の心理的負担を減らす面もあるだろう。(もっとも、生きたまま縛ったり運ぶのも難しそうだが……)

ともあれ、あの手この手を取らないと、解決しないだろうね。

 

 

2014/03/25

板紙の世界

先のバイオマスセミナーを行った、大阪南港のATCエコプラザ。

ここには、様々な企業などの環境技術を紹介展示しているのだが、こんなものを見かけた。

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見た通りのテーブル……というか、台である。

この上にチラシなどを置いている。ある種のサイドボードと言ってもよいだろう。

見た目は、合板かパーティクルボードのよう。

が、ちょっと動かすと……。

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上を外すと、内部が覗ける。

で、この素材は明らかにダンボールである。

そう、ダンボール家具であった。




 
実は、昔、長く使っていたカラーボックスを始末するために分解したことがあった。ボックスは、表面は色のついた紙で覆われているが、おそらく内部は パーティクルボードだと睨んでいた。小さく割って、捨てるつもりである。
が、分解して板部分を割ると、なんとダンボール製だった。芯まで紙だったので驚いたことがある。

それは大学生の頃に購入したものなので、なんとダンボール家具を 20年以上使っていたわけだ。そして、そのことに気づかなかった。

ダンボールと簡単に言うが、正確にはこの素材は板紙(いたがみ)というそうだ。分厚くそれなりの強度のある紙のことを指す。

ダンボール(段ボール原紙)は、その一部であり、家具に使うような板紙は、紙器用板紙といい、さらに白板紙(白ボール)や黄板紙(黄ボール)、チップボール、色板紙などがある。

また雑板紙という分類もある。

さらに細かな分類もあるようだが、なかなか紙の世界は奥深い。ただ、

重要なのは、再生紙を主に使うのは、こちらの分野ということだろう。なにやら古紙を使えば環境に優しいとされがちだが、コピー洋紙のような分野に無理して古紙を使う必要はない。それこそ漂白などに手間をかけて環境に悪いかもしれない。

つまり、古紙利用率の高い板紙は、森林から収穫する木材資源の最終的な行き場所だ。この後はあるのだろうか。燃やして熱利用するだけだと思う。

だから、板紙の世界も、もう少し注目しておきたい。

2014/03/24

森のノーベル賞?

マルクス・ヴァレンベリ賞というのを知っているだろうか。

実は私も最近聞きかじっただけで、よく知らない。が、森のノーベル賞と呼ばれる、森林科学森林産業に対する賞らしい。

スウェーデンのマルクス・ヴァレンベリ財団が主催し、国王が授与される賞で、賞金は200万スウェーデン・クローナ(約3000万円)と、ノーベル賞と同じ。非常に名誉な賞という。

これまでの受賞者は、2010年が木造ビル建設に関する新しい工法を開発したドイツのカルルスルーエ技術研究所のハンス・ブラス氏。

2011年は、植林地の樹木の樹高、サイズの分布、木質重量などをレーザーを利用して管理する方法を考案したノルウェイのナセット教授。

2012年が、紙の生産効率、競争力と持続可能性を高めることが期待より広いプラットフォーム技術を開発したフィンランドのミカ氏。

過去には、樹の遺伝子の研究者や紙の研究者などもいる模様。

この賞を主宰する財団は、スウェーデンの製紙・木材産業のStoraEnso社が設立したようだが、こんな賞があること自体が驚きだね。。日本の森林研究者および森林木材産業関係者も知っているのだろうか。そもそも、賞の中身もよくわからない。

日本人が受賞する可能性はあるのだろうか。また、この賞について詳しいことを知っている人がいたら教えてください(^^;)。

2014/03/23

ビブリオバトル観戦!

生駒で、ビブリオバトルの関西大会が開かれた。

ビブリオバトルとは、複数の人が読んだ本の感想を発表し、もっとも読みたくなった本を選ぶものだ。読書感想だけなら昔からのものだが、その発表、つまりプレゼンを競い合う形式にしたことで、人気を呼んでいる。具体的には、5分話して、3分質疑応答を行う。そして最後に一番読みたくなった本の紹介を投票で選ぶ。

最近、各地で大会も開かれているようだ。「知的書評合戦」と名付けられている。

知らなかったが、生駒市では結構盛んなそうで、関西大会まで開くに至ったらしい。

で、ちょっと覗きに行った。まだ予選であって、その後本戦と進むが、全部聞いて投票にまで参加するとまる一日潰れるので、さわりを見る程度。

だから、全体像は知らない。ただ、しゃべりの上手い下手も如実に出る。

あえて例として紹介すると、『TEDトーク 世界最高のプレゼン術』を選んで参戦した大学生がいた。

TEDとは、アメリカで広がっているプレゼンテーション・イベントで、日本でもNHKが放映している。世界最高水準のプレゼンが展開されるとかで、その大会には入場料が70万円もすると聞いた記憶もあるが、番組はわりと見ているし、かなり興奮する代物だ。

そして、この本は、そのプレゼン術を紹介している本なのだが、ビブリオバトルというプレゼンの舞台にプレゼンの本を選ぶとは度胸がある。そして、たしかにプレゼンとしては上手かったと言えよう。うまく内容を要約するとともに、優れているところや使い方まで紹介した。

が、なんというか、熱がないね。。。だって、ハウツウ本だもの。本当に人に勧めたい!と思うほど面白かったのか。テクニックを労すると、逆にしらける。

結局、他人に自分が読んだ本を面白いぜ、と勧めるには「感動した」とか「驚いた」「思い切り笑った」などと感情をゆさぶる点がないと難しい。

……私も、参戦したくなった。もちろん、扱うのは自著である\(^o^)/。

森と近代日本を動かした男 山林王・土倉庄三郎の生涯』を他人に勧めるために語らせたら、誰にも負けないぜ(^^;)\(-_-メ;)。

私も、改めてプレゼン術を学ぶ……というか、磨かねばならないと思う。ただし技術だけではダメ。熱だよ、熱。熱く感情を出さないと(笑)。
その点では、「詩のボクシング」もいいなあ。アチラも好きだ。詩の朗読もプレゼンだし。

講演でも自らの思いを伝わるように熱く吠えましょう。

2014/03/22

Y!ニュース「森が豊富な日本に木の文化は…」の裏側

Yahoo!ニュースに『森が豊富な日本に「木の文化」は育たない?』を執筆しました。

http://bylines.news.yahoo.co.jp/tanakaatsuo/20140322-00033793/

まあ、これも書き出してからテーマが替わり、そのまま全体を変えてしまったという典型で……それでも面白く書けたらいいや(^o^)。

どんな業界でも、量の追求と質の追求の2種類があるものだが、日本の多くの分野では、すでに質にシフトしている。

食品だって、安くて大盛りだったらいい時代は終わり、美味しさに加えてドラマ性を求めている。発泡酒とプレミアムビールが並び立つのだ。
そのほか家電やアパレルも、先客業とか旅行のようなサービス業も、みんな質を求めるようになった。
人口減と高齢化の進行もあるうえ、すでに消費は飽和状態。量は足りている中、売り手市場から買い手市場に移った証拠だ。

そんな中、今頃になって量を追求しているのが、木材業界なのである(笑)。そして、これまでかろうじてあった「木の文化」の要素まで踏みにじっている。量だけ突っ走っても、顧客の満足度は下がる一方で、それはいつしか非木材素材に取られてしまうだろう。

時代遅れもここまで来たか。

2014/03/21

『森と近代日本を動かした男』sold out!

拙著『森と近代日本を動かした男』の手持ちがなくなったので、版元に注文した。

すると、品切れ(sold out!)とのことである。

あれ、出版後、1年と数カ月で売り切れたか。悪くない成績ではないか。

「こういう本は売れないんですよ」と出版前から編集者に言われていたのに(^^;)。

もちろん、部数を絞り込んだせいもあるのだろうが、今の時点で売り切れは困る。なぜなら私の周りでは、むしろ売れ行きが増しているからだ。じわじわ注文が入る。また近く、川上村の土倉翁の磨崖碑の清掃も始まるそうだがら、ちょっと話題を呼ぶだろう。

しかも2年後(2016年)の土倉庄三郎百回忌に向けて、また知名度を上げる作戦を練っている最中なのだから。

試みにAmazonや楽天なども調べると、みんな売り切れだった。しかし、本屋ではまだ見かける。先日も大阪のジュンク堂書店で見かけたばかりだ。もちろん、並び替えて、よく見える位置に移したよ\(^o^)/。

また、沖縄でも見かけた。

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沖縄・那覇のジュンク堂書店。

さて、どこに並んでいるか?

そして、昨日、大阪の81歳の実業家から電話があり、逢いたいというので本日生駒まで足を運んでいただいた。その際に『森と近代日本を動かした男』が欲しいという。

しかし、手持ちが……保存用の1冊だけなのだ。

とはいえ、わざわざ生駒まで来ていただいて、「ありません」では申し訳ない。最後の1冊をお渡ししましたよ。その代わり書店に行って、すぐ購入するつもりで。

おかげさまで喜んでいただき、手土産もいただき、また昼食もご馳走になり、ビールも……(^^;)。

別れてから、すぐに書店に走ったが、なかった……。もともと奈良ではあまり見かけないんだよな。やっぱり大阪か京都に行かねばなるまい。そもそも、版元に1冊もないのかね。かき集めてほしい。急がないと手に入らない。ちょっと危機感。

全国の皆さん、手に入れるチャンスは、あまり残っていませんよ~。書店の流通在庫か、あとあるのは、川上村の森と水の源流館だけ(ここの窓口で販売している)。

もちろん再版してほしい。が、なかなか厳しい壁がある。

いっそ、改訂版を書こうかな。倍くらいに膨らませたい希望がある(⌒ー⌒)。もともと削りに削って半分の分量にしたのだ。むしろ2代目3代目まで含めた土倉家の盛衰を描くと面白いと思っている。「楡家の人々」みたいな大作にしたい。

2014/03/20

FITバイオマス価格決定の裏側

昨日のバイオマスエネルギー・セミナー。

そこで話した内容について、講演後、参加者と懇談する中で面白いことが見えてきた。

現在のFIT(固定価格買取制度)におけるバイオマスのうち未利用材価格は、33,6円である。ただし、これは32円プラフ消費税5%の場合だから、4月より34,56円に変わる。

これをバイオマス白書から引用すると、次の通り。

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未利用材のほかは、一般木材で24円プラス税、リサイクル木材で13円プラス税だ。

それはともかく、私は講演の中で説明したドイツのバイオマスFIT価格は、年々上がっているのだが、2014年で6,24ユーロセントである。これは、日本円でざっと8~9円。

日本の価格は、あまりに高すぎないか? 

また価格を決定する調達価格等算定委員会で、実際の事業者代表として参加した会津バイオマス発電所をつくったグリーン・サーマル株式会社が委員会で要望したのは、31,8円だった。また一般バイオマスの買取価格は25,2円、リサイクルバイオマスは14,5円と要望していた。この金額はかなり高い。
なぜなら、その当時の業界関係者の中では、(未利用材の)適正価格は20円程度ではないか、と言われていた。それくらいで採算が採れるだろうというのである。

しかし、これは業界側の要望なのだから、おそらく高めに出して、委員会ではそれより少し下の金額に落ち着くのではないか、と想像していた。それが駆け引きというものである。

ところがふたを開けると、どれも満額回答というか要望価格より高い。

それはなぜ? なんか裏があるのではないか。。。

そんな話を雑談していたのだが、すると妙に政府内部の動きに詳しい人がいた。

で、名刺交換すると、肩書は「前衆議院議員」。しかも裏に書かれた経歴によると、「二〇〇九年環境大臣政務官を務める」とある。つまり民主党政権でFITの策定に関わる地位にいたわけだ。事実、買取価格の決定の現場にいたらしい。(決定に関わったわけではない。)

もっとも、なぜバイオマスの価格が下馬評よりも高くなったかは知らなかった。

そこで私がこれまで聞いた幾つかの説を披露した。

たとえば「原発再稼働に向けて、再生エネルギーを割高に設定したかった」説。これに対しては「それはないなあ」という。

反応したのは、「太陽光の価格が高く設定されたので、ならばとバイオマスも高くしろと農水省系が頑張った」説。

「あ、それならあり得る」という。その場の雰囲気は、各省庁が自らの管轄のものをいかに高く設定するか競っていたらしく、「太陽光がそんなに高いなら、もっと上げろ」とねじ込むことは十分考えられる……そうだ。

なるほど。そうした次元で政策は決められるのかね。

ちなみに当時の太陽光は42円プラス税(44,1円)だったはず。その1年後の見直しで引き下げられて、現在は36円プラス税で37,8円になった。これも4月から38,88円になる。

なにはともあれ、FITは見えない税金だ。その価格は電力料金に上乗せされるのだから。にもかかわらず、バイオマス発電所の建設には、助成金も出されるケースが少なくない。つまり税金を二重に取って進められているのだ。

さらに懇親会ではプラント業界に詳しい投資関係者から、コンサルが持ち込む発電施設の価格がバカ高いことも指摘された。欧米の数倍の価格なのだ。その高い分は、みなコンサルの取り分なのである。

こうした構造の中で、バイオマスを含む再生可能エネルギーとやらが推進されているのである。

2014/03/19

セミナーで見たユカハリ

本日は、大阪ATCエコプラザでバイオマスエネルギーのセミナー。

私は講師として、重いの竹を、いや想いの丈をぶちまける。ようするに、「今の日本のバイオマス発電の計画は狂っている!」とことなんだけど(^^;)、ついでに「里山資本主義の嘘」も追求して、ああ気持ちよかった(⌒ー⌒)。

おそらく参加者の多くは、バイオマス発電に期待し興味を持って訪れた人が多かったと思うが、見事に外れて衝撃を受けたかもしれない。。。

さて、そのセミナーが終えた後に、同じエコプラザ内では別のセミナーが開始した。そのタイトルを見ると、「西粟倉村の挑戦」ではないか。演者は牧大介さんなど。

こりゃ挨拶代わりに聞きに行かねばなるまい。

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私が知っている西粟倉村から1年2年と経つから、その後の展開を知っておくためにも価値あり。

ここでは会場に展示された、株式会社西粟倉村・森の学校が製造販売しているユカハリ材を 紹介しよう。

これは、床に並べて置くだけで鉄筋コンクリートのマンションでも無垢国産材のフローリングにしてしまうというコンセプトの商品でヒット作。以前は、西粟倉村産のスギ材でつくったもの一種類だけだったが……。

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これね。

もっともシンプルな、スギ材、それも細い間伐材を利用したもの。

肌触りは、いかにもスギの軟らかさがある。

が、今はこれだけではなかったのだよ。

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こちらは、ヒノキ材のもの。白身の美しさや、香りが立つ。

また肌触りは少し硬く、いかにもフローリング材。

これだけではなかった。

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これは珍しいかも。

スギ材の木口を表に出したものだ。小さな年輪が並んだ紋様が特徴。

私は、気に入った。それに、これは木材の繊維を縦にしているので強靱な感じ。 スギ材的な軟らかさゆえのめり込み感が少ない。 ただ接着面が多い。

そして、さらに珍品。

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わかるだろうか。細い角材(スギ)が並んでいるのだが……。

実は、割り箸を製造する際に出る端材だそうだ。節があるなど、割り箸にしたらきれいに割れないのでハネる部分を寄せ集めてつくったフローリング材。

もっとも、今はよく売れて割り箸の残りだけでは足りないので、先にこれをつくって、その残りで割り箸をつくっているという……。究極の多角的利用であろうか。

これらは、皆インターネット販売が主なので、手にとって購入できるところは少ないが、さて、どれがお気に入り?

2014/03/18

ホワイトウッドも木材利用ポイントに!

3月13日に、木材利用ポイント申請数が2月は1万件を超えたと記した。

まさか、その翌日にこんな告知が(ひっそりと)行われるとは思わなんだ。。。

対象樹種にオウシュウトウヒが追加されたのだ。

http://mokuzai-points.jp/newsrelease/20140314.html

加えて対象工法にも追加があるが、これが複雑怪奇で、都道府県ごとに違っているのか何を意味しているのかわからない。こちらは保留。

なおオウシュウトウヒとは、ようするにホワイトウッドである。ブルータスならぬホワイトウッドよ、お前もか! と言ってみたくなる。

昨秋のベイマツ(アメリカ産)に続いて、いよいよ外材が本格的に解禁である。まあ、アメリカだとかオーストリアなど国を限っているのはあんまり意味はないだろう。森林認証などで産地は特定できるのかもしれないが、日本に入ってきたらわからん。

「平成26年4月1日から平成26年9月30日までに工事に着手したものがポイント付与の対象」だそうだが……。

考えてみれば、もともと木材利用ポイント制度は、国産材に限っているわけではなかった。2月27日版から引用すると、次のような条件がある。

【対象地域材の樹種の要件】
① 資源量(蓄積量)が国単位で増加している樹種であること
② 農山漁村地域の経済に対して大きな波及効果があることが明らかな
樹種であること

つまり、外材であっても、それらを説明する科学的データを出して、上記の条件を満たせばよいわけだ。アメリカ産ベイマツもオーストリア産オウシュウトウヒも、資源量が増加していて、事業の目的に照らし適切だと認められたのだろう。外材だって農山漁村の経済に貢献しているのだろう(笑)。それを都道府県が推薦したのだろう。

考えてみれば、日本は、WTOの原則に照らしても国産材だけを優遇することなどできない。自由貿易に反すると抗議があれば、林野庁も腰砕けになるのだろう。

が、私は、アメリカやオーストリアの抗議に折れたのではないと考える。
圧力をかけたのは、原産国よりも日本のハウスメーカーだと見るべきだ。ベイマツもホワイトウッドも、それを多用して住宅建設しているのはハウスメーカーである。軸組構法だけでなく、パネル構法も解禁されているし。おそらく、どこかのメーカーの一つ(いや二つ?三つ?)が外国にご注進して圧力をかけてもらったというのが真相に近いのではないか。

もちろん、中小ビルダーだって米材や欧州材を使っている。国産材だけで住宅を建てるビルダーなんて、圧倒的に少数派だ。国産材しか使わない業者なんて変わり者扱いされてしまう。つまり建築業界は、外材を解禁したら喜ぶ業者がはるかに多いのだ。

加えて消費税増税で住宅建設は縮小することが予想されるが、そこにてこ入れして住宅建設を少しでも増やすためには、外材でも何でもいいから特典を付与することだ。

つまり木材利用ポイント制度は、結果的に住宅建設業者を喜ばす制度であって、国内林業振興は後回しになったのである。当初の意志はともかく、もはや景気の下支えの一手法になったのだ。その意味では、林野庁の手は離れた。

……しかし、こんなことになるなら、さっさと打ち切ったらどうかね。もともと奇手に過ぎないのだから。こんなポイント制度で林業は振興できんよ。

2014/03/17

開花宣言!……(ミツマタ)

ニュースでは、愛媛県宇和島市で開花宣言が出たそう。もちろんサクラ、それもソメイヨシノである。

私も、今日は丹後まで行って、開花を見てきた。ただし、ミツマタである。

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ミツマタは、早春に葉に先駆けて開花する。白いつぼみの集合花で、開くと黄色の花びらがぼんぼりのように丸くひろがる。

万葉人は、春に先駆けて咲くことからサクサクと呼んだとか……。

残念ながら今日は満開とはいかず、まだ白いつぼみが目立ったが、パラパラと早咲きしたものもある。いわば2~3分咲き。サクラも5つの花が開けば開花宣言するのだから、ミツマタも開花宣言できるだろう。

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言わずと知れた、和紙の原料だが、現在はほとんど栽培されていない。材料としては輸入ものに席巻されているが、かつて育てた名残が林内にひろがっている。

生長は比較的早く、しかも強い。人工林の林床のような薄暗いところでも育つ耐陰性がある。またシカが食べないから、林床栽培に向いていると最近復活させる試みもあるようだ。

国産原料として付加価値をつけたら、ある程度は売れるかもしれない。小規模なら栽培するより採集でもやって行けるだろう。3~4月は花園として入場料を取る経営も可能かもしれない。

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伐採跡地?崩落地?に群生するミツマタは、なかなか美しい。

 

2014/03/16

Y!ニュース「竹林を資源に!」を書いた裏側

Yahoo!ニュースに「竹林を資源に! 竹の集荷システムを三方一両得でつくろう」を執筆しました。

ま、Yahoo!ニュースの方でも、竹林ジャーナリスト宣言をするために書いた、と言えるかもしれない(^o^)。

しかしブログでも竹利用のことを書くと反応がよく、意外や? 関心は高いらしい。もしかして竹は、木材の林業よりも身近かもしれない。とりあえず近くでよく見かけるし、伐採も大木に比べるとやりやすいし、加工も竹トンボくらいなら作れる……からかな?

ただ、本文に書いた通り、利用法に頭を絞るよりは、いかに大量・安定的に集荷するか、というシステムづくりの方が大切だ。これは、林業を含むすべての産業に共通する課題であるにもかかわらず、皆さん関心が低いように思える。

2014/03/15

謎の切株

また謎の解答を求めて。。。

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この写真は、吉野の川上村高原の巨木林。

見たところ、樹齢200年以上の杉が林立している。もちろん人工植栽されたものだ。

私は、この森を来訪者に吉野林業を紹介する際に、よく案内していた。初めて訪れたのは、1980年代だからかなり古い。直径1m内外の木々が並ぶ迫力もあるが、同時に人工林でも林床に広葉樹が多く生えて生物多様性を保っていることを示す例にも使えた。

事実、この写真をパワーポイントのデータに使うことも多い。

が、ここ数年、少しずつ伐採が進み、昨年には大規模に伐採されてしまった。

先日訪れたら、ほぼ皆伐状態。

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もちろん、林業なんだから伐るのはいいんですよ。いつか収穫するために林業はある。それに相続税対策なんぞもあるだろうし……。

これほどの巨木なら、さすがに良い値がついただろう。

この日は雪がうっすらと積もっていたが、巨大な切株が狭い間隔に並んでいるところが、また別の意味で迫力がある。年輪を見ると、この太さに似合わぬほど緻密で細かい。

が、ここで疑問が浮かんだのは、写真の右端の切株。

それをアップにすると、こんな感じ。

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ちょっと斜面にある、この切株。

なぜか、すっぱりと縦切りされている。

この写真だとピンと来ないだろうが、私がこの切株の下の段に立つと、上の段はほとんど肩に近い位置。つまり、段差は120~130センチあると思われる。

なんで、こんな伐り方をしたんだろうね。柾目の板を取りたかったのか。たしかに、これほどの巨木になると、切株からも材が採れるかもしれないが……。

いっそ、この切株そのままをチェンソーカービングをすると面白いのではないか。まさにスタンプ・カービングだが、この太さなら、相当な作品になるだろう。

 

2014/03/14

驚愕のココログ・アクセス解析

本ブログ(ココログ)のアクセス解析機能が昨年末より変わって、非常に緻密な分析ができるようになった。

と言っても、私はほとんどアクセス解析を見ていなかったのだが、今回初めて試すと、なかなか興味深い?というか驚愕のデータが……。

まず日々のアクセスは、ざっと1000から1300くらい。ただし土日は数割減る。年齢では40代が多く、また組織では公共機関が上位。

訪問者は、常連(というのだろうか)と検索が半々くらい。このところの検索ワードで上位を占めるのは、バイオマス系やCLT、そして里山資本主義に関わるもの。

またフェイスブックやツイッター経由も相当増えている。

が、不思議な点もいくつかある。まず、読者の比率(インターネット人口で割るらしい)でもっとも高い都道府県が、和歌山県だということだ(@_@)。そして奈良よりも滋賀、岐阜、秋田に多いという……。

しかし驚愕というか、びっくり仰天、「信じられな~い」のは、訪問者の9割が女性だというのだ! そんなバカな!

えええ、嘘でしょ。地味な森林や林業扱っているのに? 内容も堅物一筋なのに(^^;)。
何がウケてる? そんなにモテた?  照れるなあ(笑)。。♡♡♡

面白いけど、どこまで信じるかなあ。そもそも男女をどこで区別しているのか。9割も女性というわりには、コメントはほとんど野郎だぜ。

でもまあ、この一点で、アクセス解析、かなり気をよくしましたぜ。

2014/03/13

木材利用ポイントと木材価格

もうすぐ木材利用ポイントがスタートして1年。

昨秋の申請数は、あまりに低くてびっくりしたが、その後態勢を整えた?のだろうか。1年延長も決まったことだし、予算はまだまだあるはず。

事務局の集計を見ると、たしかに申請件数はうなぎ登りに増えている。昨年末には6500件を超え、とうとう今年2月件数は、1万件を超えた。(木造住宅の新築と内外装の木質化が9233件、木材製品やペレットストーブなどの購入は816件)

そりゃ徐々に告知も進んだろうし、なんとベイマツを解禁し、木質パネルもOKにしたのだから申請はずっと楽になったはず。何より4月からの消費税増税に向けて、建築の駆け込み需要が起きたのだから申請も増えただろう。

ところで予算は、今年度が410億円。来年度は155億円。

仮に1月1万件がすべて満額ポイント60万円分をゲットしたとしたら、60億円。1年間同じ調子が続いたら840億円である。おお、完全にオーバーだ(笑)。ま、半分くらいと考えるとちょうど予算規模に近づく。

が、消費税増税が始まれば、着工件数は確実に落ちるだろうから、その中で申請件数を伸ばすというのは……。増税分をポイントで払い戻すとアピールすれば飛びつくかな?

一方で、国産丸太の取引価格は、いよいよ下落し始めたようだ。

円安(外材の価格上昇)と消費増税前の駆け込み需要で住宅の建築に国産材を求める量が増えて、丸太の価格は昨夏から年末にかけ大幅上昇したのは周知のとおり。だが、増税が目前に迫り、製材業者の調達意欲が落ち始めたのだろう。

日本経済新聞11日の記事によると、全国森林組合連合会がまとめた国産材(丸太)の2月の平均価格は、杉の柱用が、前月比6%安くなった。ヒノキは2%下落。もっとも大分県や愛媛県の原木市場では2~3割も下げたという。

丸太需要のピークは過ぎたのだろうな。すでに住宅着工件数は2ヶ月連続で落ちているというし、製材品の価格もそろそろ頭打ち。

http://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/mokuryu/kakaku/pdf/mokuzai_kakaku_1402.pdf

さあて。こうした事情をどう読んで、どう展開するかが事業主の腕の見せ所である。

2014/03/12

水掛け不動尊の苔

大阪ミナミの法善寺横丁。

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歌にもなった法善寺は、水掛け不動で有名である。

日々お参りする人々は、水を掛けて手を合わせる。常に水を滴らせているから、不動明王の全身に苔が幾重にも繁っているのが名物でもある。

 

3・11は、横浜からの来客を大阪で迎えた。数十年来の友人だが、ここ10年近くは会っていなかった。

久々の再会は、難波であった。そこで法善寺横丁で一献を傾けた。

積もる話もある。が、やはり話の原点は、3年前のこの日。

震災とお互いの境遇が交差しつつ、歳月を語る。

彼は建設業界に籍を置くので、ちょっと違った角度から被災地を見ているし、その中で蠢く人間模様もある。それに揉まれ、振り回され、うまく立ち回るのだ。

復興がうまく進まないのはなぜか。なかなか表には出ない現地事情もあるし、業界の体質と目先に縛られた人々の姿が浮き出る。

いつしか、建設業界と林業界のどこがダメか話になった(^^;)。建設会社のここがおかしい。いや林業界はもっと酷い。何々こっちだって酷い奴はいるぞ……。ダメ加減自慢。オイオイ

両業界は相似形のようでありながら、ベクトルは正反対かもしれない。

ちなみに彼は、元ライターで優れたノンフィクションを書いていたが事情あって会社勤めに転進した。だから、その話、書けばいいのに、と思う。

長く生きてきたら、苔もつくけど、苔も財産。結局自分で歩まねば仕方ないなあ、とお互いを再確認。

そして夜の巷に溶け込んでいったのであった。

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「グリコ見ると、元気になるなあ」。

2014/03/11

中国の森林増加と輸入木材事情

中国が国家的プロジェクトで森林造成に務めていることは知られるが、このほど公表された数字(第8回全国森林資源調査)では、森林面積が2億800万ヘクタールで森林率は21,63%、森林蓄積量は151億3700万立方メートルとなったそうだ。

5年前の調査と比べると、森林率で1,27%上昇している。

内訳では、天然林面積は215万ヘクタール増の1億2184万ヘクタール、人工林面積は764万ヘクタール増の6933万ヘクタールである。人工林面積は世界一。

ものすごい上昇率のように思えるが、それでも中国の国家公約だった森林率23%に届かなかったそうだ。ちなみに世界平均は31%である。

今後は、植林適地が減っていくから、あまり伸びないと見られているが、数十年前までは1割以下だったことを考えると、よくぞ植林した。日本の戦後は、森林率を実質20%くらい上げている(統計上は変わらないけど)が、それどころじゃない。

もっとも、衛星写真で世界の森林状況を調査している人に言わせると、中国の森林がそれほど増えたことを確認できないそうだが……。植えたものの、まだ森と言えるほど育っていない土地も多いだろう。いや、ちゃんと生育しているのか、そもそも中国のこの手の統計の精度はどこまであるのか、と疑いだしたらきりがない。

日本だって、国内的には森林率67%だが、FAOなどの統計では64%とずれている。だいたい皆伐した禿山だって、森林に含んでいるのが日本の統計だ。

一方で、中国の原木輸入量の増加もすごい。

2013年の原木輸入量は累計4515万9000立方メートル。日本の木材需要の2,5倍くらい?
しかも前年に比べ19,18%増なのだ。世界最大の木材貿易国であるのは間違いない。

原木輸入国は2012年比8,27%減だったロシアが減ったものの、ほかの国の軒並み増加。ニュージーランドは1023,38万立方メートルで33,44%増。中国最大の原木輸入国となった。さらにアメリカは54,14%増、ミャンマーは57,3%増。

もはや日本は、木材輸入の主役になれないなあ、と思う。別に悪いことではないけれど。いよいよ国産材にシフトしていくべき、いやシフトせざるを得ないのではないか。

2014/03/10

生駒で竹ペレット発見!

2月に「竹林ジャーナリスト」宣言?をしたが、そのきっかけは、島根の益田市で製造されていた竹パウダーや竹ペレットである。

http://ikoma.cocolog-nifty.com/moritoinaka/2014/02/post-abea.html

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こんな風に竹を砕いてパウダーにする、さらに米ぬかとまぜてペレットとするというものだ。

その需要は、意外や土壌改良材なのである。肥料にもなる。

そして、その大口需要先は、北海道だった。ものすごく引きがあり、しかも大規模農家が多いだけに使う量も半端ではない。

ところが、その担当者に私が奈良県生駒市在住と伝えると、「生駒からも注文来ていたなあ」と言われたのだ。

その時は意外だったが、手がかりもなかったのでそのままとなったが、ついに発見した。

生駒市の隣町平群町にある「道の駅へぐり・くまがしステーション」で見かけたのである。平群も生駒山系の一角だろう。

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見た通り、竹パウダーに竹ペレット、ほか炭粉と混ぜたものもあった。

地元の野口農園というところが取り扱っているそうだ。

 

能書きによると、肥料成分が含まれてあるだけでなく、乳酸菌などが増えて醗酵するみたい。いろいろ新しい肥料を求めて試しているうちに行き着いたとか。単に自分の農園で試すだけでなく、販売まで始めるのだから、意欲的だ。

身近だなあ。効果を試してみたいが、我が家に畑はないのだよσ(^◇^;)。

 

2014/03/09

グリーン購入法と竹パルプ

たまには「竹林ジャーナリスト」としての情報と意見も……。

グリーン購入法の基本方針が見直され、対象品目に竹パルプを使った紙類が追加されることになったのをご存じだろうか。

26年度から、コピー用紙や印刷用紙で使用するパルプの判断基準に、竹を原料としたパルプ~ようするに竹紙を加えることになった。

竹パルプを紙の原料として使用することは、手入れされずに放置された竹林の里山や森林への侵食を防ぐとともに、二次的自然環境を持続可能な形で保全・利用することにつながり、生物多様性の保全、水涵養機能の保全、土砂崩壊防止対策、森林吸収源対策等の森林の有する多面的機能の維持、資源の有効利用等に大きく貢献するものと考えられ、紙の原料としての竹パルプの利用を積極的に推進することが重要であるとの判断に至った。
このため、紙の原料としての竹パルプの使用を推進していくことの重要性を鑑み、来年度より竹パルプを「間伐材等パルプ4」として間伐材パルプと同等な環境価値を有するものとして総合評価指標の基本項目に位置づけ、その使用を促進するためのインセンティブとすることとする

http://www.env.go.jp/policy/hozen/green/g-law/archive/h25com_02/mat02.pdf

と、グリーン購入法の方針を検討する委員会で決定した。

なかなか朗報だが、この委員会の議論に目を通すと、何やら隔靴掻痒。

もともと竹パルプは、これまで草と同じ扱いをしていてポイントが半分だったところを、間伐材同様のポイントとする、ということなのだ。

で、この間伐材パルプというのもグリーンとされているのだが、その定義が曖昧。だいたい間伐材と主伐材の区別なんぞできるのか、いや、森林経営の手法の一つとしての伐り方の問題であり、木質的に区別するものではないだろうと思う。直径80センチの間伐材を刻んでチップにして紙を作ってもグリーンなのかい? と皮肉を飛ばしたくなる。

しかも、重きを置いているのは明らかに古紙である。古紙の配合率の定義について延々と議論していたようで、紙の材料から見た環境の視点が妙にずれている。
古紙は紙を一度作ったから生まれるものであって、すべての紙が古紙100%で作られる、なんてことはあり得ない。古紙を主要材料とするのではなく、あくまで味付け程度でよいのではないか。

それなのに古紙にこだわるものだから、未利用の竹を100%使った紙は、古紙を配合していないことになるからグリーンには適用されないらしい。

材料として真正面から捉えるべきは、低品質な材なり端材なり林地残材である。あるいは森林認証材だろう。

どうも環境省の発想は、林業の現場とのズレを感じるのである。

2014/03/08

木製時計

思わず、衝動買いした。

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見たとおり、時計。木製。

もちろん中身はステンレスだが、結構密に木を使っている。

もっとも、いきなりピンが外れて腕輪部分が分解した(^^;)。
しょうがないので、接着剤で固めた。

話のネタになれば、いいか、という気分で購入したのだが。 なんたって半額で、しかも私はもらったポイントを使ったので、払ったのは3000円弱だ。

たとえば、初対面の人に見せて、話題のきっかけにできるかもしれない。話の枕になったらもうけもの。まあ、壊れていなかったら、だけど。どの程度持つやら。

もし私にあった時に、腕にしていたら話を振ってくれ(笑)。

2014/03/07

Y!ニュース『「就森」と「森林業界」を…』の記事の裏側

「就森」と「森林業界」を確立しよう、の記事

http://bylines.news.yahoo.co.jp/tanakaatsuo/20140307-00033311/

この記事の裏側って、むしろ昨日のブログ記事が表かもしれない。そう、たまたま林材新聞廃刊の話題から、林業界ではなく森林業界を作れないかと思いつきで書いたら、意外と反応がよさそうだったので、一気にヤフー向けに書いたわけ。

それも昔紹介した「就森」概念も巻き込んで。これを機に、世間に広められないかな。

もちろん言葉だけ広げても意味なくて、森林生態学に基づいた様々な分野の仕事が生まれ、つながり、それが業界になるのだけど。

2014/03/06

『森林業界』はないのか

木材界の老舗業界紙「林材新聞」が廃刊になるそうだ。

その手の業界にまったくつながりはないのだが、林材新聞社は一度だけ訪問したことがある。取材というか、情報収集のためだ。その求めた情報が何だったのか思い出さないのだが、南洋材のことだった気がする。当時はボルネオ通いを続けていたからだ。ただ求める情報が得られなかった記憶がある。

また、林材新聞そのものではないが、その中の一人が新たな業界紙?誌?を創刊するとかでお声がかかってお会いしたこともある。が、それも宴会しただけで、その後音沙汰なし。どうやら内紛を起こしたのか話は流れたと聞いたが……。

今はなき「農林経済」という時事通信のニュースレターの仕事はよくしていたが、これは業界誌ではないな。農林専門誌、論文誌に近いかもしれない。

「日本唯一の森林ジャーナリスト」を名のる私だが、業界紙や業界誌とはまったく接点がない。上記の例外を除くと、仕事上はもちろん、同業者的な横のつきあいもなかった。また林政ジャーナリストの会というのもあるらしいのだが、これまた見事に接点がない。

よく言えば、孤高のジャーナリスト(笑)。悪く言えば?つま弾き。。。

ついでに言えば、私は林野庁の仕事を一度もしたことがない。林業界は極めて狭くて小さな業界だが、その中で主管官庁の仕事をしないというのは珍しいのではないだろうか。
これは今や自慢だ。別に断るのではなくて、およびがかからないのだから仕方がない。

そうそう林野庁ではないが、森林総合研究所関西支所は、今年度まで評議員を務めた。こちらは独立行政法人だから、一応別組織だが……。

自治体は結構あるが、主に講演・セミナー系である。が、間伐推進シンポジウムで「間伐なんかしなくていい」とか、森林環境税のシンポで「なんで増税するんだ。いやだ、払いたくない」とか発言するものだから、次のお呼びはかからなくなる(^^;)。

この調子だと仕事は減るかもしれんが、そんな人間関係が苦手で自分の思うところをそのまま口から出す性分なんだからしょうがない。

それはともかく、もはや「林業界」「木材業界」という括りが狭いのではないかと思う。たとえば「森林業界」というのはないのだろうか。森林に関わる産業分野全般を扱う新聞・雑誌。

そこには林業も多少は含んでよいのだが、もっと広く森林に関わる緑化、砂防事業、さらにアウトドアとか森林リゾート(観光)、環境教育、森林療法にプラントハイターなんて事業まで入れてしまうような……。高木を扱う造園・園芸も入れてもいいかもしれない。いやいや、森林保護事業とかNPO運営まで入れる。

そんな幅広い「森林業界」を作り出せたら、私の出番も増えるのに(^o^)。

2014/03/05

製材売れ筋のトレンド

沖縄、秋田と訪れた土地の人物を紹介したので、さらに遡って島根では……と考える。

隠岐に吉野杉を伝えた人とか面白い人も浮かぶのだが、むしろ先日の益田訪問で逢った人を思い出す。某大物芸能人のマネージャーをしながら、製材工場を経営しているという、異色の経歴の持ち主であった。

で、その製材工場で見せていただいた羽目板である。

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見た通り、無節。色もいいし、なかなかの逸品だ。2メートル以上の長さがあるのに、まったく節が見当たらない。

触ってもツルツルとしていて、気持ちよい。

ところが、この板は、あまり売れないそうである。






一方、こちら。

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同じ工場の羽目板。

こちらの方が断然売れるそうだ。

一目でわかる節が点々とある。しかも死節だ。

ただ、まだ抜け落ちていないのでいいとか。




もっとも、裏がある。

実は、価格は無節ものの半分以下。売れ行きの良さは、やはり値段の差もあるだろう。

しかし、それだけか。昔なら高くても無節は売れたという。いや、無節ものとの価格差は2倍で済まなかった。価格差は縮まった方だろう。
今は、多少の節はデザイン扱いになって、むしろ節がある方が自然、という声まである。

おそらく両者のコストパフォーマンスに変化があったのだ。節の有り無しに関わる手間とか資源量が、そのまま価格に反映されにくくなっている。

そう考えると、どちらを購入するのが得だろうか。

時流に乗るなら節ありかもしれないが、あえて無節の羽目板を購入した方がお得感があると考えることもできる。

そのほか、この工場では「焼きすぎ」じゃない、焼杉の板も作っていた。

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なんだか懐かしいような昭和の素材で、もはや姿を消したかと思っていたら、今だからこそ結構売れるそうだ。レトロな雰囲気を演出するのか、あるいはこの素材感が新しくなったのか、一定の需要が生まれているそう。

この点からも、売れ筋の変化を感じる。


2014/03/04

秋田の釈浄因

昨日は、琉球王国の蔡温を紹介したから、次に訪れた秋田県の人も紹介しよう。

それは、釈浄因である。(本名、照井浄因)

名前の通り、お坊さん。しかして、唯物論者?なのである。神も仏もあるものか、なのである。

もっとも、その点で紹介したいのではない。彼は、むしろ農学者であり農業指導者に近い。そして山野のことも語っている。

実は、彼については以前(10年くらい前だが)、小さい記事にしている。それを自分のホームページに掲載していたのを今頃思い出した。というか、改めてこの名前で検索してみたら、自分のページがトップに並んでいた(^o^)。思わず読み返す。いいこと書いているじゃないかぁ。

http://homepage2.nifty.com/tankenka/sub3-18.html

とりあえず呼んでいただければよいが、少しだけ引用すると、

亨保十五年(1730)生まれで、今も平鹿町に残る玄福寺の第十八代住職だった。浄土真宗の僧侶でありながら農業技術者でもあり、「玄福寺開き」と名付けられた新田開発で藩からも表彰を受けている。だが注目すべきは、彼の自然観、あるいは生態的発想である。

 現存している釈浄因唯一の書と言われる「羽陽秋北水土録」は、米づくりの技術から農業土木、農村政策、農村信仰、そして宇宙論まで収められた大部の作品である。なかでも注目すべきは、森林の環境に及ぼす影響に言及する点だ。山林の良材を伐り出して売ると得失の二つがあるとし、目先の利益が「得」ならば、持続的に山の産物が手に入らなくなり、水不足を招く「失」があるとする。だから樹木を伐ることを禁止すべきだと唱えているのだ。

著書である「羽陽秋北水土録」は、一部ネットにアップされているようだが、読むのは投げ出した。漢文だし、難しすぎる……。それでも、こんな一説がある。

万物ヲ養育スル」のは、樹神の徳が催す雷雨であり、「乱リニ大樹ヲキリ、樹神ヲ恐レザルコト大ナル謬リナリ」とし、森林が水を生み出すことを説き、乱伐を戒めるのである。

ほかにも米の遺伝に関する研究?もしていて、ある種の遺伝の法則も発見している。もちろんメンデルよりずっと早い。

鎖国ニッポンの中に、まさに突然変異的に世界的な論考を独自に生み出した人がいるのは、興味深い。

2014/03/03

琉球に蔡温の林政あり

2月は各地に出かけ続けたので、話題も各地に飛んだが、改めて沖縄にもどる。

私が沖縄を訪問したのは、大雪を察して逃げ出した……わけではなく、一足先に桜の花を見たかった……わけでもなく、当然、泡盛とゴーヤチャンプルと沖縄スバを食べたかったわけでも……いや、それも入っているかもしれない。が、私の目的は、地域起こしの話をしに行ったのである。が、隠れた目的として、蔡温についての資料収集があった。

この写真は、森のおもちゃ美術館にあったものだ。

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大きな木をくり抜いて(あるいはウロがあった木かもしれない)作られたもので、中をくぐって遊べる趣向だが、この木はリュウキュウマツである。

そして蔡温松と呼ばれている。彼が音頭を取って植林したマツは、すでに樹齢300年を越えているが、2012年の台風で倒れたものを利用して作ったそうだ。

蔡温を知っているだろうか。18世紀の中頃に琉球王国の執政として活躍したことで有名だ。琉球でもっとも優秀だったとされる政治家である。内政外政、あるいは経済政策など数多くの業績がある。が、ここで私が気になっていたのは林政だ。

琉球の植林の歴史は、1501年に那覇の円覚寺総門に植えた1000株のリュウキュウマツに始まるという。これは直接林業につながる植林ではないが、本土と比べてもかなり早い部類に入るだろう。

そして蔡温は、王国全体に森林育成と保護策、そして林業技術の確立させている。それは後に林政八書としてまとめられたが、植え方、育て方といった技術書に始まり、森林立地鑑定法、役所の権限と制度、行政の職務規定、森林官の役割・森林犯罪に対する罰則……そして法令集まで作っている。
なかには、遠くから山を眺めて森の様子により、その林相と価値を見分ける方法まである。荒れた山、良木のある山、まだ若い山……などを遠目に区別する方法が記されてある。

なぜ、こんなに熱心だったのか。

那覇で買い求めた本によると、そもそも琉球は、木材不足だったこと。しかし、交易のために船が欠かせず木材が必要不可欠だったことがある。もちろん、燃料としての薪炭も重要だった。とくにリュウキュウマツとイヌマキを重要な木とした。そこで、森林育成を重要視したのだ。

そしてスギを随分植林していた。もともとスギは自生していないから、苗を取り寄せて増やしたという。その材は、首里城にも使ったらしい。
にもかかわらず、現在の沖縄には、ほぼスギは生えていない。どこの時点で琉球からスギが消えたのか気になるところだ。

もしかして、琉球は、狭い島国ゆえに、早く木材不足が起き、それゆえ林政が発達したのかもしれない。そういえば、同じ時期に岡山の熊沢蕃山とか土佐の野中兼山なども登場している。どちらも、たたら製鉄や薪輸出のため木材需要が強くて山が荒れていた土地の治世者である。

木材不足がよりよき林政を生む。。。。翻って木材余って怪しき林政になる。。。

ああ、現在の日本がどちらに位置するか。言わずもがな、である。

2014/03/02

氷雪のセラピーロード

また関東甲信地方は雪が降りそうとか。。。

せっかくだから、こういう写真も紹介しておこう。

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先日の秋田県鹿角の森林セラピーロードで見た、銚子の滝。

凍りついて、氷の筒の中を水が流れ落ちていた。

ま、これも例年になく雪が少なく、気温も高かったためかな。滝そのものが凍りついてもおかしくなかったのに。

で、こんなセラピーロードもあった。

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このコースは、車椅子でも進めて滝を見られるのである。バリアフリーのセラピーロードなのだ。
この道の奥には、錦見の滝があるのだけど……。

除雪機能のある車椅子ならたどり着けると思う。。。

2014/03/01

木の文化は節だらけの柱から

日本は「木の文化」の国だという。

では、その「木の文化」とはなんぞや?

そんなことを考えているときに見かけたのが、この散歩中に発見した小屋だ。

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なんか風情のある雰囲気だが、かつては農家の離れだったのかもしれない。ただ、今は使われておらず、せいぜい物置だろう。

ただ、屋根の部分は西洋風でもあり、純和風というわけではない。

また、長い年月を放置されたのか、かなり傷んでいる。よく見ると隙間もあるし、とくに優れた技術で建てたものではなさそうだ。

が、私が注目したのは、柱である。

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この角の柱。見てわかる通り、曲がっているうえに、節だらけ。

その節も、とくに削ることなく、少々飛び出したまま使っている。

これが茶室の内部、つまり造作材なら、この節柱、いわゆる「出節」と呼ぶ高級磨き丸太の一種のように思うのだが……。

どうも、そうしたわびさびの世界ではなく、単に小屋を建てる際に曲がった木をうまく利用したのだろう。もしかしたら、自分の山の木を使ったのかもしれない。

しかし、曲がったまま、うまく壁もそれに合わせて作っている。そしてオシャレでさえある。あえて節だらての部分を外側に使ったかのように思える。

これぞ、日本建築の粋、日本の木の文化の象徴だ! と思ってしまったのである。

文化とは、何も芸術家や超絶技巧の職人が作るものではない。むしろ曲がったものをいかに活かすか、それを機能的に問題なく利用し、しかもデザインに取り入れる……こんな精神を持つことだと思いたい。それは日本だけでなく、西洋も含めた木の文化を育んだ世界に広がっている。

曲がった木を加工して真っ直ぐにする、あるいは削って真っ直ぐにして、画一的な素材にすることが文化だと思いたくない。

 

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森と林業と田舎