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森と林業の本

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2014/03/01

木の文化は節だらけの柱から

日本は「木の文化」の国だという。

では、その「木の文化」とはなんぞや?

そんなことを考えているときに見かけたのが、この散歩中に発見した小屋だ。

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なんか風情のある雰囲気だが、かつては農家の離れだったのかもしれない。ただ、今は使われておらず、せいぜい物置だろう。

ただ、屋根の部分は西洋風でもあり、純和風というわけではない。

また、長い年月を放置されたのか、かなり傷んでいる。よく見ると隙間もあるし、とくに優れた技術で建てたものではなさそうだ。

が、私が注目したのは、柱である。

2




この角の柱。見てわかる通り、曲がっているうえに、節だらけ。

その節も、とくに削ることなく、少々飛び出したまま使っている。

これが茶室の内部、つまり造作材なら、この節柱、いわゆる「出節」と呼ぶ高級磨き丸太の一種のように思うのだが……。

どうも、そうしたわびさびの世界ではなく、単に小屋を建てる際に曲がった木をうまく利用したのだろう。もしかしたら、自分の山の木を使ったのかもしれない。

しかし、曲がったまま、うまく壁もそれに合わせて作っている。そしてオシャレでさえある。あえて節だらての部分を外側に使ったかのように思える。

これぞ、日本建築の粋、日本の木の文化の象徴だ! と思ってしまったのである。

文化とは、何も芸術家や超絶技巧の職人が作るものではない。むしろ曲がったものをいかに活かすか、それを機能的に問題なく利用し、しかもデザインに取り入れる……こんな精神を持つことだと思いたい。それは日本だけでなく、西洋も含めた木の文化を育んだ世界に広がっている。

曲がった木を加工して真っ直ぐにする、あるいは削って真っ直ぐにして、画一的な素材にすることが文化だと思いたくない。

 

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木製品・木造建築」カテゴリの記事

コメント

なかなかいいセンスの家ですね。
曲がった木を曲がったまま使うとは、素晴らしい。
木の特長を生かした素晴らしいデザインですね。
無理せずにそのままを使うことで、強度も保たれていいですね。
こんなセンスは東洋的ですね。
画一的なサイズに削って使う建築より数段うまいやり方だと思います。
生駒山周辺にあるんですか?

家というより小屋、ですが(^o^)。
生駒山というか、生駒市内にあります。ニュータウンの合間に、意外と古い民家/農家建築が残されています。

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