生駒の牛搬林業
今日は、自治会の総会。役員である私は、抜けるわけにはいかず、出席(というか主催側)。なんだか被告席に座るみたいだ……。
が、今年の出席者にはいつも会議を引っかき回すクレーム婆さんがいなかった。おかげで淡々と、驚異的スピードで議事は進む。予定より1時間以上も早く終了した。
よし、これで私はお役御免だ! ……実は、この総会を開いた自治会に私は住んでいない。昨年11月に引っ越して住居がないのに、役員任期を務めたのである。まあ、同じ生駒市内で通える距離であることと、あと半年だけの代行を立てるのも大変だったから。
ともあれ、私はこの町内から完全に離れることになった。
……たまたま、この自治会組織を作り上げたのは、私の前の大家さん。かれこれ40年くらい前らしい。思わず、思い出話に花が咲いた。
すると、なかなか面白い話題が噴き出る。かつて、この土地は山裾だったのだが、そこをぼつぼつ切り開いて家が立ち始めた頃は、道が舗装もされず、急傾斜の山道のまま。
もっとも上に住んでいたのは、修験道の行者さん(@_@)。
そこから麓までの道は、冬になって泥道が(凍って?)固まると、牛が材木引っ張って出していた……。
おお、この町の奥では林業をしていて、ここは作業道だったのだ。しかも牛だよ牛。そして牛搬林業をしていた。馬搬より古い(笑)。ちゃんと牛を買っている家があったそうで、牛に荷車を引かせて、木材を山から下ろしていたのだ。
たしかに裏山には人工林が結構あるし、林業地だというのは間違いではあるまい。生駒も林業地だったのだよ。
現在の自治会館の建った経緯も面白いのだが、それは省く。ただ、その土地は棚田だったという。よく見ると、今も段々がある。そこが宅地になっているから、住宅まで段々になっている。
なお、ここから生駒駅まで徒歩4分。そこには百貨店もあるし、今度複合施設ベルテラス生駒もオープンした。なかなか都会的な風景になった。(それがあんまり好きになれないけれど。)そんな駅前に棚田があり、牛搬林業が行われ、さらに滝行を行う場がいくつもある修験道場が点在していたとは……。
どうだ、まいったか、この生駒山の奥深さ(笑)。
この町から去ったことがちょっと悔やまれる。今住んでいるのは、見るからにニュータウンだからね。 。。
ちなみに、自治会総会が早く終わったおかげで、参加できないかな、と思っていたアーボマスターのオープンセミナーにも悠々間に合ったよ\(^o^)/。
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