デジタル農業情報誌「Agrio」の創刊
2014年度、新年度がスタートした。
世間も何かと動きがあるようだ。とくに公務員の世界は異動ラッシュのよう。
林野庁の林政部長も交代した。末松広行氏が関東農政局長に異動し、後任は牧元幸司氏。法学部出身の事務官である。牧元氏の前肩書は大臣官房文書課長だが、昨年まで宮崎県の副知事を務めていた。林政課長の経験もあるようだが、基本は農政だろう…。どうやら林野庁も農政系の人が強まっているようだ。
ま、そんなことはドーデモよい。
今日は、新媒体の紹介。
時事通信社からデジタル農業情報誌「Agrio」が発行されている。数少ない?農業の専門誌だが、デジタルとあるようにネットマガジンだ。会員制でメールによって送られてくる。雑誌と言っても、ヴィヴィットでディープな業界情報を扱う、ニュースレターと思った方がいいだろう。(だから価格も高い。週刊で月4000円だ。)
農業情報誌と呼ぶように、基本は農政関係の記事が主体だが、林業、水産業も扱っていくと聞いている。
創刊は3月で、4月1日号は第5号に当たる。ここに私も執筆した。
全23ページ。各所の深い農業情報を扱うと同時に論考が掲載される。ほか、政・業界の最新ニュースや、マニアックな情報、人物がたくさん登場する。
一方で「自民党本部」情報ページもあり、各議員j政策を紹介。農政の動きをウォッチする。全党ではなく、与党の公明党も含まず、自民党だけ、というのがポイントかも(^o^)。
順次紹介していくのか、それとも実際の農業政策は、ほぼそこで動いていくことを示しているのか…。
もちろん中央官庁の動きも載るが、今号は農林水産省j地方団体だけで、しかも農業・水産業はあるんだが、林野系は載っていないね。。。官界と同じく、農政系が強いのか。
だから、林業の記事を書くのは、今のところ私が最初で、執筆者も私だけ(なのかなあ)。
裏事情を記すと、かつて時事通信社は、「農林経済」というニュースレターを発行していたが、リーマンショック後に廃刊になった。主に農協や官庁・自治体などの農林水産部署が講読する雑誌だったのだが、急速に部数が落ちたのである。
が、これはこれで重要な情報発信源だっただけに(しかも代わる媒体がない)惜しまれて、同じ役割を果たす新たな媒体発行計画が練られた。結果、ネットマガジンなら可能ではないか、ということで「Agrio」として復刊したわけだ。
私にとっても、「農林経済」がなくなることで、ディープな森林・林業情報・論考の発信舞台を失っていたのだが、今回お呼びがかかったのである。
もっとも、基本は農業に絞った内容になっているので、私が、今後どんなペースで執筆するかわからない。もし、皆さんが「林業記事をもっと!」と声を上げてくれれば私の出番も増えるかもしれない(^o^)。
編集後記と奥付を示しておく。
講読申込みと紙面への注文は、ここ(笑)。
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こんばんは。
林業担当から、初めて農業担当になり、その制度の複雑さと農地法及びその関連にびっくり仰天しています。
山に比べて、米作、果樹、野菜、畜産・・・など多彩な業態がありますのでそれもわからなくはないのですが、まずもって小規模の自治体で人数が少ないところは死にもの狂いです。ましてや、農家は・・・・。何とか、農家や農業団体や法人をサポートするように早くならないといけないと思って、とりあえず資料やら前任者の復命やらネットやらをあさっています(まず最初に法律をあたらないのが私の悪いところなんですが)。
それにしても、現在動いている、直接関連している制度の数だけでおなか一杯の状況。
林業担当していた時と比べてはいけないのかもしれませんが、もう少し何とかならないものかと思ったりします。こちら側の要望や要求が多彩であることへの国の対処なのかもしれませんが・・・・
投稿: 鈴木浩之 | 2014/04/02 21:56
そうした複雑な農業界の動きを中央官政界から農協、研究者まで含めて網羅しているのが「アグリオ」なのです。ぜひ、ご講読を……って、なんで私が営業しているんだ?
全部自分で抱えようとせず、広く浅く把握しておけば、あとは自転車操業でなんとかなるものです(^o^)。
投稿: 田中淳夫 | 2014/04/02 22:12