里山の皆伐ビフォーアフター
今年になってコツコツ進めてきた生駒山の里山再生実験。
小規模皆伐も、とりあえず終了。その様子を報告しよう。
これが、伐採前。
びっしり繁って、林内は暗いが、実は林床はあまり草が生えていないという、あんまりよくない状況。
最初は、私一人で小径木の伐採を始めたが、大径木やら道路沿いなど、私の手に負えない木々もたくさんあるので、このブログを通じて皆さんに応援を頼んだのは、ご存じのとおり。
おかげで、のべ8人の方が来てくださった。その多くがプロの林業家およびセミプロの森林ボランティア。チェンソーだけでなく、チルホールなどの道具も携えて手弁当で来てくださった。
とりあえず日差し気温とも上がる4月までに暗がりをなくす、という目標で、大径木と常緑樹を先んじて切り倒すスケジュールで進める。
その結果は……。
お見事。難しい場所の木も、さすがにプロだ。うまく倒す。
残すと決めていたのは、太くて立派なアベマキ2本だけ。あとは奥の石垣にある境界線に近いところにある木々を数本と、気まぐれ?に残す気になったヒノキの稚樹など。
ただし道路沿いのコナラやカシ、ヒノキの巨木は時間切れで残っている。また細い落葉樹もとりあえず残ったものもある。
なかなかすっきりした。
問題は、倒れた木々の処理だ。枝払いや玉伐りは簡単ではない。太いものは、直径40~50センチある。こちらは今も、コツコツとやっている。地面を見えるよう地拵えをしなければ……早くしないと、せっかくの芽生えが抑えられてしまうからなあ。これが結構、大変(泣)。。。
ちなみに伐採していると、必ずといっていいほど、地元の人が覗きに来る。イヌの散歩などに託つけて覗き、「どうするつもりなのか」さぐりを入れる。
私は、最初のうち警戒していた。伐採に文句をつけられる恐れもある。地主だってよそ者扱いされる。何かと面倒なのだ。
が、とくに何かを建築するつもりてはなくて、「美しい森をつくる」とか「森を明るくする」などと言っていると、「伐ってくれてよかった」という反応が出てくるようになった。
地元にとっては、伐ってほしい対象だったのだ。道の両側の森が繁ると暗くなり、冬は凍結することもある。森でなくなることを期待していたのか。
まあ、森でなくなっても困るのだが。私の意図は、あくまで明るく美しい森にすることだよ。森を若返らせて、里山再生だ。
そこで、こんな看板をそっと置いてみた。
そのうち大きな看板を掲げて、「by 森づくり総研」とでもしておこうか。あるいは森林そう研(もちろん、森林遭難研究所の略である)推奨とか、●×大学▲▽教授指導……なんてでっちあげておくとかv(^0^)。
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