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2014/05/20

緑茶ジャーナリスト

古書店で見かけた

 
おいしい<日本茶>がのみたい」(波多野公介著・PHP新書)
を衝動買いした。
 
なぜなら、私も「美味しい日本茶が飲みたい」と常々思っていたからだ。実は、最近は日本茶を飲んで美味しいと思うことは非常に少ない。
 
その理由はさておき、この本に目を通して驚いたのは、著者の肩書が「緑茶ジャーナリスト」になっていたことだ。
おお、そんな肩書の持ち主がいたのか、森林ジャーナリストよりもニッチな世界だぞ。
 
もっとも略歴を読むと、元朝日新聞記者で「週刊朝日」の副編集長とか「アサヒグラフ」編集長などを歴任している。ただ若いころに静岡支社に赴任し、その後も日本茶のことに興味を持って追いかけていたらしい。そして退職後は、「緑茶ジャーナリスト」を名のるようになった……というのが真相である。
 
ともあれ、彼も美味しい日本茶がなかなか見つからないと嘆いているのである。そして、その理由に全国的に「ヤブキタの深蒸し」ばかりになったことがケシカラン、という。
 
ヤブキタという品種は私も知っているが、全国を席巻しているうえ、ブレンドもされていること、そして長時間(と言っても1分半ぐらい)も蒸す大量生産方式が、これまた席巻しているそうなのだ。長く蒸すと、香りは飛び、渋み苦みが消える。そして色はよく出る。これが日本茶を不味くしている……そうだ。
 
まあ、私はその是非を判断するほど日本茶には詳しくないが、たしかに最近は、茶の命ともいうべき香りがあまりしないことには気づいていた。 
そして実家にあった宇治茶は、アミノ酸などを添加していたし……。抹茶を混ぜたりするのも、その流れか?
 
私も紅茶に傾倒するのは、そのせいもある。紅茶だって香りの飛んだものは多いが、こちらはタンニンの渋みが効かせられるし、ミルクティにすることで別の香りや味を楽しめる。
 
 
もっとも、本書を読み進めると、ヤブキタが悪いわけではなく、栽培法が大きく影響を与えることや、各地にわずかに残る在来品種の発掘も行われているらしい。そして深蒸しも、技術によって変わるそうなのだ。そもそもチャノキの栽培地は、昼夜の寒暖差のある山間がいいらしい。平地ではよいお茶が育たないと断じている。
 
私も、改めて美味しい日本茶探しをしようかと思う。とはいえ、近所のスーパーを探しても、選ぶほどのバラエティはない。ほしい産地、ほしい品質の銘柄を求めるのには、大きな茶の店か、せめて百貨店に行くしかないのかなあ。
 
 
 
ところで、この緑茶ジャーナリスト、なんと2001年11月に亡くなっていた。そして本書の出版は2002年1月なのである。原稿を書き上げた直後に倒れられたのだろうか。それから10年以上建った今、日本茶の世界はどう変化したのだろうか。新たな緑茶ジャーナリストは登場していないのだろうか。
 
 
そして私の、ニッチな肩書のジャーナリストの会をつくろう、という夢は消えてしまった。。。

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コメント

おいしいお茶知ってますよ。「おぶぶ茶苑」で検索してみてください。なんというか、面白い会社(?)ですhappy01

在来品種の緑茶、愛林館で売っております。生産者も水俣には何人かいますよ。

ニッチジャーナリストの「会」ではなく、一人で何役もこなして重層的存在となられることを期待しております。今のところ、森林ジャーナリストと遭難ジャーナリストの2役はいけますね。

いろいろな肩書の名刺をつくって、いろいろな事業を展開……う~ん、怪しい人種になれそうだ(~_~;)。一人で「ニッチ・ジャーナリストの会」を設立して、それをまたビジネスのネタにするか。

「おぶぶ茶苑」、見てみました。宇治茶を扱っているんですね。どこに美味しいお茶があるか、そして日常的に手に入れられるか。探索してみます。二代目緑茶ジャーナリストになれるかな。

大井川上流中流方面、ぜひ、取材にきてください。
定番からキワモノまでありとあらゆるお茶と情報をご用意いたします。
緑茶から発酵茶、釜炒りの緑茶も。
あと、揉まない緑茶を作っている友人もいます。

在来種も、品種登録されていない種も・・・・・。

それらの採捕用のほ場も近くにありまーす。

おお、「緑茶トランスレーター(広報マン?)」鈴木さんの登場だ(^o^)。

そうですね。本書にも中川根には、「おくひかり」「山の息吹」があると記されています。藤枝には「藤かおり」「蘭竜」も……。
キワモノまでありますか(~_~;)。静岡で釜炒りや醗酵茶づくりをしているところがあるとは知らなかった。天空の茶畑も見てみたいしなあ。

新茶にこだわるのもバカ、と記されています。2番茶の方が香りが高いものもあると。……奥が深い。

こんなジャーナリストもいました。

http://www.kyoto.zaq.ne.jp/rio/index.htm

ほお。家事ジャーナリストか。これ自体はそこそこ居そうだけど、男性というのがいいですね。
でも、私だって家事については語れるぞ(笑)。

肩書としては「プロ主夫ジャーナリスト」の方がウケると思うけどなあ。

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