近頃、話題的には遠ざかっていたチェンソーアートだが、こんなニュース。
愛知県東栄町で、巨木のチェンソーアートが始まっている。直径1メートル超、長さ5メートルのスギの大木を、日本の城所啓二、アメリカのルース・ブライアン両氏がカービングするという。
さすがにここまでの大木で彫刻するとなると、只事ではない。
来週頭には完成するらしい。そして月末31日からのチェンソーアート競技会で披露されるとか。
どんな造形に化けるか、まったくわからないが、単に彫るだけでなく、これだけの素材を活かす題材を考えて、全体のバランスも考えるとなると世界が違うような気がする。
見に来ないかと声をかけられたのだが、来週は私も締め切りを抱えるうえ、出かけることも多く、ちょっと行けそうにない。
それはともかく、最近チェンソーアートも変わってきたと感じる。
まず、以前は「チェンソーだけで削り、木肌そのままを大切にする」という意識が高かったが、最近は仕上げに電動工具も使うそうだし、ペインティングも当たり前になった。
言い換えると、一般の彫刻作品に近くなった。そもそも彫刻だって大物は、最初の段階ではチェンソーに類した工具で粗削りすることが普通になっているから、そんなに差を見つけ出すのが難しくなっているのだろう。
一方で作品の質も、職人と作家、工芸作品と芸術作品のような二極分化も起きているような気がする。
その境界線は、カービングの技術だけでなく、創作の感性が問われることではないだろうか。
絵を描くのが好きな人が、必死に練習して描いたら「上手い絵」になるが、作家はそこに独自の感性という「才能」を添付して芸術作品にする……うまく言えないが、そんな違いがある。
さあて、どんな作品が出来上がるだろうか。
コメント