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森と林業の本

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2014/06/22

奥の院の奥

今日は、奈良の某寺の奥の院に潜入した。

 
この寺は、山門から本堂にかけてはなかなか立派。またステキな花園もあるし、伽藍も仏像も見応えがある。が、そこからさらに奥に延びる道をたどっていくと奥の院があることを汁人は意外と少ない。知っていても、あまり足を運ぶ人はいないだろう。
 
途中はそこそこ距離があるのだ。しかも山道を歩かねばならない。しかも見どころなし。てくてく歩くだけ……。
 
私は、そこに潜入した。潜入……というのは、真正面から入らずに、ちょっと○○をかき分けて入ったから(~_~;)。ちょっとズルかな?
 
それでも、そこからさらにてくてく歩き、もはや回りは深山幽谷。道の傾斜もきつくなって、瀧音も聴こえる。もちろん誰もいない。巨岩と沢が織りなす渓谷が続く。
 
そして見えてきた奥の院。その奥の院はさして大きくもなく、なぜか鳥居があるのだけど、見るべきものはない。わずかな祠に近い堂があるだけ、と言っても過言ではない。
 
しかし、800年以上前に弘法大師が竜神に出会ったところとされ、霊験あらたかな聖地なのだ。この寺は、奥の院から誕生したのかもしれない。
 
007
 
そして、こんな巨木もある。
 
樹齢800年ということはないだろうが、よい材が採れる……もとい、山の神様が宿っているようだ。
 
これこそ、奥の院を体現しているのかもしれない。



気分は、修験者だなあ。

 
 
 
 
が、そこにあったのが、こんな標識看板。
 
001


「来た道をお帰り下さい」……。
 
そのつもりだったけどさ。
 
「通り抜けは出来ません」って、念を押されると気になる。
だいたい、道は延びているじゃないか。
苔むしていて、通る人もいないみたいだけど。
 
 
1

そろりそろりと進む。雨上がりだから、コケも水を吸ってよく滑る。
 
あらら。荒れていますな。
 
しかし、これ見よがしなトウセンボじゃない?
 
 
ずずい、と進む。

3

荒れてる、荒れてる。
 
でも、道はある。
 
足元は濡れるけど、ここで引き返しては、我が遭難人生に悔いが残る( ̄^ ̄)。
 
進む進む。岩がごろごろ。
 
が、もう一歩進むと……。
 
5

家がありました。奥に車が写っているように、道路もあります。
 
そもそも、そこは住宅街。それもニュータウンでありました。
 
そこを写すと、場所を特定されてしまうから抑えておくけど。
奥の院の奥は新しい街があるのですよ。
 
実は、こうしたことは、ここに限らず生駒山周辺を歩いていると、よくぶつかる。
奥の院はなくても、里山の奥へ奥へと進んで、すっかり山の懐に入り込んだと思えば、いきなりニュータウンに出る。
 
だいたいニュータウンの開発は、里山の頂き、尾根部分を削って造成することが多い。
その場合、谷筋は残される。河川法などの関係もあるのだろうが、緑地となるのだ。
 
結果として、山の高台部分に新興住宅地が連続して誕生するものの、その間にある谷は深い森のまま残されるのだ。
 
実は、私が現在住んでいる街もそんな一つ。山の上のニュータウンだが、そこにたどり着くまでには、もちろん立派な道路もあるが、谷の山道をたどることができる。ほとんと崩れかかった泥の道をかき分けて登ると、我が家に帰れる(^o^)。これは、結構心地よいものです。
 
里山のもう一つの姿だなあ。
 
次は、こちらのニュータウンから某寺の奥の院に潜入してみよう。。。
 

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