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2014/06/28

林業番組予備取材~地味な話

先日、某NHKより電話取材を受けた。

 

今度林業を取り上げたいので予備知識を得るための取材だということなので、どの番組なのかは明かさない。どんな内容になるのか、いつ頃放映するのか゛そもそも番組が実現するのか……何も決まっていないのだから。

 

ただ、先方としては今後は林業が成長産業になるのではないか、そこまで行かなくても衰退産業と思われた林業の逆襲、というイメージで企画にしようとしたのだと思う。

 

だから、さまざまな分野の動向を尋ねられたのだが、私の返答はイマイチ厳しすぎたようだ(~_~;)。別にヘンにこき下ろしたわけではないが、「そう期待されても……」というのが私の正直な気持ち。

 

もちろん、いろいろな分野で新しい取組は始まっており、それらは一定の評価はできるのだが、成功している、前途有望、とは言いにくいのが実情だ。実際、壁が見えている。

 

たとえば木材自給率の回復が進んでいるが、これは国産材需要が必ずしも伸びたというよりは、外材が輸入量が減って、しかも木材の消費そのものの減少が比率で見る自給率を押し上げているという数字のカラクリがある。

 

ちょうど平成25年木材需給表(用材部門)が発表された。それによると、木材自給率は28,6%と0,7ポイント上昇したことになっている。また木材需要も供給も増えている。

しかし、これも消費税アップ前の駆け込み需要と円安の影響、それに木材利用ポイントによる底上げと見るべきだ。だいたい外材輸入も増えている。多分、今年度はぽずれも落ち込むだろう。それでも比率的には自給率は上がるかもしれないが。

 

そして国産材輸出にも期待を感じているようだが、すでに21世紀の初めに中国相手に痛い目にあって、今は韓国が堅調ながらもボリューム的には小さすぎる。

 

ちょうど北海道留萌市が韓国にトドマツを輸出したようだ。コンテナではなく船で約1850立方メートル(丸太9000本程度)とあるから、そこそこの規模だ。しかし、定期的に出荷するまでには至っていない。実際問題、韓国の木造住宅市場は狭いから、日本の林業に恩恵をもたらすほどではないだろう。

何より、海外市場ではロシア材はもちろん、米材、欧州材などと競合する。高値は望めないし、日本材の利点が見えない。

 

もちろん私も、いくつか新しい取組は紹介しましたよ。ただ、一発逆転を狙ってはダメだと思う。輸出しかりCLTしかりバイオマス発電しかり自伐に六次産業化しかり。コツコツ多様な分野で積み上げる努力と、それを担える人材育成なくしては持続しない。

 

……こんな地味な話をしたので、企画がボツになってしまうかもしれない(~_~;)。せっかく林業がマスコミに紹介されるチャンスだったのに? そうだねえ。でもNHK記者の某書のように実現不可能なことをそれらしく煽るのはねえ。いや根が真面目なもんで(^^ゞ

 

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コメント

留萌地域は製材工場が少ないのと、なにより「トドマツの材質が悪い?」というレッテルを貼られている・・
市場ではA材:B材=3:7とも言われている。CIF10,000円/m3なら輸出するというのも理解できないわけではない。
北海道では使えなかった今は亡きサハリンのトドマツも輸入してたのだから、問題なしでしょうな。
10,000円が高いか安いかは鋸にかけてから判断すべきかとも思う。

留萌地区の木は評判がよくないんですか。
もしレベルの低い原木を輸出.したら、イタイ目に合うかもしれない。。。。

やっぱり最初は信用を築くことが第一です。

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