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森と林業の本

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2014/06/20

草木塔を建てよう

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先日訪れた金沢大学角間キャンパスにあった草木塔。



  
草木塔とは、文字通り、草木に感謝する記念碑だ。人は生きる過程で草や木を利用している。木材の利用は言うまでもないが、草も食べ物のほか繊維を取り出したり薬にしたり、実に幅広い。それに感謝する心の現れだ。
 
日本では江戸時代より建立され始めたらしいが、160ほど発見されており、その9割が山形県。とくに置賜地方にある。が、その精神を汲み取って、新たな建立も全国的に行われているらしい。
 
金沢大学のキャンパスは全140ヘクタールほどあるが、そのうち74ヘクタールは里山ゾーンとして残されている。新キャンパスの建設には多くの草木を切り払っただろうから、そうした意味もあって建てたのだろうか。
 
動物のみならず草木にも魂を感じて感謝してきた日本人の精神の素晴らしさ……と思わずナショナリストになりかけるが、残念ながらその精神は、近年すっかり忘れ去れているのではないか。 
 
たしかに一般市民が、直接草木を利用するケースは減ったが、少なくても農林業は、自らの扱う対象の商品が草木なのだ。しかし、現実の木の扱い方に植物に対するリスペクトが欠けているようなシーンを時折垣間見る。
 
農業者、林業者が率先して草木塔を建立してもよいのではないか。
古臭いようだが、草木塔を建てることで、日々向き合う植物の扱い方が変わるような気がする。
 
私も山に建てようかな。皆伐しちゃったからなあ。石に彫るのは難しいかなあ。とりあえず卒塔婆で(~_~;)。
 
……実は、同じことを3年前にも書いたんだよなあ。
 

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