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2014/07/13

自伐林業推進協会の設立

昨日の「誰が日本の森を救うのか」セミナーでも触れたが、最近、NPO法人として自伐型林業推進協会が設立された。

NPOとして民間主体。土佐の森救援隊の中嶋健造氏が代表理事だ。しゃにむに自伐林家が日本の林業を救う、と訴えている。
 
ちょうど、彼を取材した人から「過激な人ですねえ」という感想を聞いた。その点については、私も同意だ(笑)。最初に会って取材したとき、最後は怒鳴り合いのような喧嘩になった。まあ、酒が入るといつもそうなるらしい(~_~;)。


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ところで誤解してほしくないが、私は彼の意見におおむね賛成なのだ。日本の場合、大規模機械化林業より、自伐の小規模・低コスト林業の方に未来があると感じている。また所有していない業者に委託することで、目先の利益を優先した施業になりがちで、しかも委託料が闇の中になってしまう。
だから自伐は、森林の条件・事情に合ったいくつかの方策の中の有力な一つになるだろう。
 
ただし、どんな林業地でも自伐適合できるとは思わないのは、搬出や造材、販売先・そして流通といった専門知識と技術を備えないと林材の質につながらない分野があるからだ。それを、いわゆる副業として行うには無理がある。 また大規模化・機械化が向いた林地だってあるだろう。委託型林業で上手く行われている山林もある。
 
むしろ私が注目しているのは、自伐とは経営の規模ではなく、森林所有者自らが森林経営に携わることにある。そのことが短期的な利害に捕らわれずに長期戦略を持った森林経営に結びつくはずだ。実際の現場作業などは雇用してもいいし、委託してもよい。ただ所有者が本気で森を維持する気持ちを持ってもらわないといけない。その点、やる気のない所有者の多い日本の山では、なかなか受け入れられない元になるのだが。
 
逆に言えば委託であっても、委託を受けた業者に10年20年、50年先を考えるモチベーションなりインセンシティブを与えることができれば自伐に近くなる。(吉野の山守制度や、長期伐採権制度などはその一つだろう。)

 
ともあれ、自伐林業は日本林業の向かうべき方向の一つの可能性になるべきだ。だからこそ私の方から講演などで自伐方式を紹介して、応援しているわけである。
 
彼も、もう少し一般に通じる話し方をすれば賛同者も増えて大きな力になると思うのに、損しているなあ。 せっかく取材しても、あの過激な意見を聞くと、取り上げるのに躊躇してしまうようだから。
 
とうとう全国組織を設立したのだから、戦術も見直してほしい。過激な物言いでガツンと世間に訴えるところから、世間をまとめる役割への転換も必要だろう。
土佐の坂本龍馬も、徒手空拳ながら宿敵同士の薩摩・長州をつないだように。
 
だから、そのうち怒鳴り合わずにちゃんと話そうよ(^o^)。

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林業・林産業」カテゴリの記事

コメント

田中さん、先日は行けなくてみませんでした。
今度、こちらにお出でのさいは是非お立ち寄りを!

ところで、
私は今でも、自伐林家。
だと思っているのに、どうも銭儲けの守銭奴だと思われているらしい(汗)

あのお、失礼ですが、「た~」さんとはダレでしたっけ? 
わからないと、寄れない(~_~;)。

まあ、私も「た~」なのですが(笑)。

広島の「きこり」兼「事業体経営者」です。

田中さん式に呼ぶと「や~」さんです。
(決して(「)をはずして呼ばないでください。」

あ、「や~さん」でしたか(^^;)。広島の……(意味深)
 
私も「た~さん」より「ターザン」の方が好きなんですが(^^;)\(-_-メ;)。

意欲ある自伐林家が、周辺の山林の施業も引き受け(委託され)るケースも増えていますから、明確な自伐林家と委託型林家の線引きは難しいかもしれません。
委託された山林も、自家の山林と同じように扱ってくだされば、実質全部自伐です。

はじめまして。ブログを読ませていただきました。
私(24歳)は事業体で林業作業しています。事業体自体は森林所有していません。
現場でもよく疑問に思ったりするのですが、県の仕事で一時間以上も登って搬出もできないような場所の植林地を枝打ち、間伐し補助金をもらっていますが、これが健全な森林のためになるのか、今後の木材生産に繋がるのかなと。
現場も一つが終われば次の離れた現場に移動するので、何かやっていても「森づくり」をしているような気持ちにはなかなかなれないです。
森林を所有していると搬出できるところは木材生産の山に、できなところは広葉樹林化していくなどの森づくりが進められるのかなと思います。
私自身も実家は広島の北部なのですが自伐林家として森づくりをしたいと思ったりします。
後、私も四国の方のお話お聞きしてみたいです!!

森林組合や民間事業体の委託事業の問題点がそこにあります。現場は転々と移るし、作業ごとの請負だから、長いスパンで森を眺められない。そして補助金目当てのヘンな仕事もあるでしょうね。

やはり愛着を持って、森の数十年先を考える立場になれば、本気度も変わるかな、と。

自伐林業推進協会や土佐の森・救援隊で検索したら、すぐに出てきますよ。

ありがとうございます。
調べてみます!

なんだか、広島県人が入り乱れていますね。うちの町は田中さんに来て頂いた次の年にこの方に来て頂いて、一度お会いしてはいるし、これからまた関わることになる可能性が大なので、コメントが難しいけれど、田中さんとほぼ同意見です。ただ、色々なきっかけにはなったので、有難く思っています。因みに、喧嘩はしませんでした。大人だから。

ボクは大人じゃないんだもん。喧嘩ばっかりしてるんだもん。それで仕事を失うことも多いんだもん……。
 
そういや、甲奴町の講演でも、自伐林業を紹介しましたね。

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