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2014/07/09

茶師と宇治茶条例

先日の東京で出会った人の中に「茶師」の佐々木健さんがいた。

 
茶師とは、チャノキの葉からいわゆる「お茶」をつくるまでの工程を担当する職人のことだという。製造は農家とか組合で行うのが一般的だろうが、こうした職人が介在することもあるそうだ。緑茶の世界にも、そうした役職があることを知った。
 
彼は、料理人からの転進という珍しい経歴の持ち主だが、マスコミにもよく登場しているらしい。思わず私と「最近美味しいお茶がない」という話で盛り上がった。緑茶ジャーナリストになりたいとも口走った(~_~;)。もっとも、私は、某氏が進める川根茶をついに関西で発見、購入してなかなか満足できるものだったのだが。
それはともかく、彼が日本の林業や国産材のことに興味を持っているというのは面白い。
 
 
ところで、関西圏のニュースになっているのが「宇治市の宇治茶条例(案)」である。一瞬、宇治茶の品質などを取り決めるものかと思ったが、全然違った。
これは、宇治市がもっと宇治茶を広めようと、「おもてなし」の心を業者、行政、市民一体として取り組む……という趣旨らしい。
 
 
折しも、うちの父が「前に注文した宇治茶を取り寄せよう」と言ったので、私は猛反対したところであった。
なぜなら、そのお茶には、アミノ酸などが添加された代物だからだ。その点は、以前も記した。
  
「宇治茶の味の素?」
 
条例で「おもてなし」を謳う前に、まず品質や成分を規定した方がいいんじゃないの?
 

 
同じことは、国産材にも言えるのだが。
国産材の振興を言いつつ、違法木材や産地擬装をしっかり締め出さないようでは、先が思いやられる。

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