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2014/09/13

週刊朝日に「木造新時代」

週刊朝日9月19日号のグラビアを開いてびっくりした。

 
Photo
  
木造新時代」という特集なのである。
 
これだけなら驚かない。では、何にびっくりしたのかというと……。
 
 
この1面に写っているのは、表参道・南青山にあるサニーヒルズ。
 

木造3階建てだが、何よりこの外観がすごい。ヒノキの角材6000本を使用した檻のような姿。これを「地獄組み」というのだそうだ。
設計したのは、隅研吾氏。
 
ここ、私が先日のティンバライズ建築展に行く際に、少しだけ開館まで時間に余裕があって訪ねたところなのだ。(展覧会会場から徒歩5分圏内。)
 
この建物は、台湾のパイナップルケーキ専門店だそうだが、残念ながら私が行ったときは開店前で中は入れなかった。それでも少し写真を撮る。
 
8
  
  
地獄組みと、ガラスの外壁の間には、この通り、緑地帯があった。
 
なかなか贅沢な造りだ。幅は1メートル以上ある。
それでぐるりと外を取り囲んでいる(2面)のだから、何平方メートルを外観に費やしているのか。この地域の地価を考えたら○○万円相当……なんて、考えるのは貧乏臭い(~_~;)。
 
ちなみに中をガラス越しに覗くと、中も木がいっぱい。 店の中ではヒノキの香りがするそうだが…。
 
  
   
 
 
3
これは、入り口から上を見上げたところ。
 
どんな組み方をしているかわかるだろう。
 
1本1本は何の変哲もない角材のようだから調達は簡単なはずだ。岐阜県のヒノキを使ったらしいが。
 
それを組むことで、異様な外観に仕立て上げたのである。

   
  
 
 
なお記事は、ほかにもオトノハカフェ(東京都文京区)や大阪木材仲買会館(大阪市)、さらに建築中の静岡市の草薙総合運動場新体育館も取り上げている。
 
また海外ではチューリッヒのタメディア本社ビルも。ここは、建築中に私も見たんだよなあ。
7階建てで、無垢の木材を使っている。設計は、坂茂。
 
 
 
一般誌に、こうしたグラビアが載るようになったのは、単に木造が増えてきたから目を向けただけではないだろう。紹介するに値する木造建築が登場してきた、ということだ。
いよいよ木造建築も本格化して、デザインの時代に入ったのではないか、と思わせる。木造を建てれば評価される時代はオシマイだよ。

  

   
  
  
  
※ この号には、「頂上に行かない“秋の富士”」という記事もあって、昨日書いた、「頂上を目指さない山ガール」こそ、時流に乗っているのかもしれないと思わせる話の裏付けにもなっている(笑)。
 

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